ニート状態にある発達障害のある人が就職を成功させるコツ 仕事を探す際のポイントを解説 | キズキビジネスカレッジ  

ニート状態にある発達障害のある人が就職を成功させるコツ 仕事を探す際のポイントを解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

ニート状態にある発達障害のあなたは、「現状を変えたい」と考えてはいるものの、以下のようなお悩みや疑問を抱えてはいませんか?

  • 発達障害だとニートになりやすいというのは本当?
  • ニート状態から就職はできるの...?
  • ニート状態にある自分が就職に向けてできることは?

このコラムでは、発達障害のある人がニートになるパターンや就職を成功させるコツ、仕事を探す際のポイントについて解説します。

「ニートを脱したい」と考えている人は、ぜひご覧ください。

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ニートとは?

ニートとは、一般的に就学・就労・家事などをしていない若者のこととされています。

もともとニートという言葉は、「Not in Education、Employment or Training」の頭文字を取って、イギリスで生まれたものです。直訳すると、就学、就業、職業訓練のいずれもしていない人という意味になり、支援が必要な人たちという意味合いで使われていました。

ニートの詳細については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

発達障害のある人がニートになるパターン2選

我々キズキビジネスカレッジ(KBC)でも、「発達障害があると、ニートになりやすいのか?」という質問をいただくことがあります。

結論から言うと、発達障害のある人はニートになりやすい一面もありますが、必ずしもそうとは限りません。

この章では、発達障害のある人がニートになるパターンについて解説します。(参考:齊藤万比古『発達障害が引き起こす二次障害へのケアとサポート』

前提:発達障害のある人全員がニートになるというわけではありません

前提として、発達障害のある人全員がニートになるというわけではありません。

原因・きっかけは人それぞれです。また、さまざまな要因でニートになることはありえます。この章で解説するパターンについては、あくまで参考としてご覧ください。

また、主治医に相談したり、支援機関を適切に利用していくことで、そうした状態を回避することは充分可能です。ご安心ください。

パターン①発達障害の特性の関係でうまくいかないことがあった

1つ目は、発達障害の特性の関係でうまくいかないことがあったというパターンです。

発達障害の特性上、コミュニケーションが苦手だったり、特定の仕事がうまくいかなかったりして、就職できなかった、仕事が続かなかったということも少なくありません。

発達障害のある人には、コミュニケーションに関する特性や、こだわりの強さなど、いくつかの特性があります。

しかし、正確なコミュニケーションや、多様な処理を求められる職場では、こうした特性が影響して空回りすることもあるでしょう。

ミスや勘違いなどが続くことで、仕事に対する苦手意識を覚えるようになった結果、仕事と距離を置くようになり、ニート状態になる場合があるのです。

パターン②発達障害の二次障害がある

2つ目は、発達障害に関連する二次障害があるため、そもそも働ける状態にないパターンです。

発達障害の二次障害とは、発達障害や発達障害グレーゾーンの傾向・特性に伴って発生する精神障害やひきこもりなどの二次的な困難や問題のことです。(参考:齊藤万比古『発達障害が引き起こす二次障害へのケアとサポート』、小栗正幸『発達障害児の思春期と二次障害予防のシナリオ』

発達障害のある人は、学童期からクラスメイトとの関係がうまくいかなかったり、仕事を思うように進められなかったりして、ストレスを抱えやすいと言われています。

そのストレスが影響することで二次障害が発生し、ニート状態になる場合があるのです。

発達障害の二次障害については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

ニート状態の発達障害のある人が仕事を探す際のポイント

発達障害のある人が仕事を探す際のポイントは、以下のとおりです。

  • 長く働き続けられそうか
  • 障害の特性に理解があるか
  • 福利厚生制度が整備されているか
  • 働き方が柔軟か
  • 就労条件があっているか
  • 職場環境があっているか
  • 興味のある仕事か

発達障害のある人が仕事を探す際のポイントについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

ニート状態の発達障害のある人が就職を成功させるコツ

発達障害のある人が就職をうまく進めるためには、いくつかの工夫が必要です。

発達障害のある人が就職を成功させるコツは、以下のとおりです。

  • 発達障害の悩みをひとりで抱え込まない
  • 主治医に相談する
  • カウンセラーに相談する
  • 二次障害がある場合は治療を優先する
  • 支援機関を利用する
  • 支援制度を利用する
  • 自分の特性を理解する
  • 特性をカバーする方法を身につける
  • 特性を活かす方法を考える
  • 経歴以外にアピールできる点を整理する
  • 生活習慣を整える
  • リワークを利用する
  • スキルを習得する
  • 雇用枠を検討する
  • 働き方を検討する
  • 雇用形態を検討する
  • 発達障害があることを開示するか検討する
  • フリーランスとして働くことを検討する
  • アルバイト・パートなどの非正規雇用で働き始めてみる
  • 就労継続支援A型/B型での就労する
  • 当事者会や相談会に参加する
  • 履歴書・職務経歴書・面接の対策をする

発達障害のある人が就職を成功させるコツについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

発達障害とは?

発達障害とは、脳の機能的な問題や働き方の違いにより、物事の捉え方や行動に違いが生じることで、日常生活および社会生活を送る上で支障が出る、生まれつきの脳機能障害のことです。(参考: American Psychiatric Association・著、日本精神神経学会・監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、こころの情報サイト「発達障害(神経発達症)」、NHK福祉ポータル ハートネット「そもそも「発達障害」って?|大人の発達障害ってなんだろう? - 大人の発達障害」、宮尾益知・監修『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 職場の発達障害』、松本卓也、野間俊一・編著『メンタルヘルス時代の精神医学入門 ーこころの病の理解と支援ー』、福西勇夫・山末英典・監修『ニュートン式 超図解 最強に面白い!! 精神の病気 発達障害編』

発達障害は主に、以下の3つの診断名に分類されます。

  • ADHD(注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)
  • ASD(自閉スペクトラム症/広汎性発達障害)
  • LD/SLD(限局性学習症/限局性学習障害)

同じ診断名でも、人によって多様な特性が現れるのが発達障害の特徴です。また、いずれかの発達障害のある人は、他の発達障害が併存している可能性もあります。

発達障害の概要や種類、原因、治療方法などについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

まとめ:ニート状態の発達障害のある人も就職は可能です

繰り返しにはなりますが、発達障害のある人が就労をする上では、医師や専門家、支援機関に相談することが大切です。

適切なアドバイスを受けながら、このコラムで解説してきたことを実践すれば、就職に一歩ずつ近づけるはずです。

日常生活の悩みでも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひ医師や専門家、支援機関に相談をすることから始めてみてください。

よくある質問(1)

発達障害があるとニートになるんですか?

発達障害のある人全員がニートになるというわけではありません。

詳細については、こちらで解説しています。

よくある質問(2)

発達障害のある人がニートになるパターンを知りたいです。

以下が考えられます。

  • 発達障害の特性の関係でうまくいかないことがあった
  • 発達障害の二次障害がある

詳細については、こちらで解説しています。

監修志村哲祥

しむら・あきよし。
医師・医学博士・精神保健指定医・認定産業医。東京医科大学精神医学分野睡眠健康研究ユニットリーダー 兼任准教授、株式会社こどもみらいR&D統括。 臨床医として精神科疾患や睡眠障害の治療を行い、また、多くの企業の産業医を務める。大学では睡眠・精神・公衆衛生の研究を行っており、概日リズムと生産性、生活習慣と睡眠、職域や学校での睡眠指導による生産性の改善等の研究の第一人者。

【著書など(一部)】
子どもの睡眠ガイドブック(朝倉書店)』『プライマリ・ケア医のための睡眠障害-スクリーニングと治療・連携(南山堂)』
他、学術論文多数

日経新聞の執筆・インタビュー記事一覧
時事メディカルインタビュー「在宅で心身ストレス軽減~働き方を見直す契機に」

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

監修角南百合子

すなみ・ゆりこ。
臨床心理士/公認心理師/株式会社こどもみらい

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→

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