うつ病のある人に向いてる仕事 仕事を探す際のポイントを解説 | キズキビジネスカレッジ  

うつ病のある人に向いてる仕事 仕事を探す際のポイントを解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

あなたは、うつ病の症状に悩む中で、「どのようにすれば自分に向いてる仕事が見つけられるのだろうか」とお悩みではないでしょうか?

  • 今の仕事がつらくて、うつ病になった
  • 転職したいけれど、どんな仕事が自分に向いてるかわからない
  • うつ病で休職しているけれど、次の仕事をどう探せばいいのだろう

このコラムでは、うつ病のある人、うつ病の経験がある人にに向けて、向いてる仕事や仕事を探す際のポイント、メンタル面に繊細さを持つ人が仕事を続けるコツについて解説します。

あなたにあった仕事が見つかれば、いまよりもっと充実した生活が送れるはずですよ。

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うつ病のある人に向いてる仕事

この章では、うつ病のある人、うつ病の経験がある人に向いてる仕事・働き方について解説します。

なお、解説する仕事は、あくまで一般論です。その適性は人によって異なります。以下の仕事以外にも、同様の特徴がある仕事であれば、うつ病のある人、うつ病の経験がある人に向いてる可能性が高いでしょう。

同じ仕事であっても、向いてるかどうかは、実際のあなたや実際の職場の環境、マニュアル、サポート体制などによって異なります。

性格や経験による個人差もあります。あくまで参考として、あなた自身に向いてるかどうかを検討してみてください。

実際のあなたに向いてる仕事は、支援機関に相談する中で、具体的に見つかっていくはずです。働きたい仕事がある場合、解説する仕事を参考にしつつ、ご自身で調べてみたり、専門家や支援機関に相談したり、実際の求人元に問い合わせたりしてみましょう。

また、医療機関の利用は継続するようにしましょう。自分の判断で通院や服薬をやめないようにしてください。

前提:うつ病のある人に向いてる職場

うつ病のある人、うつ病の経験がある人に向いてる職場として、以下が挙げられます。

  • 比較的、ひとりで淡々と進められる
  • 業務スケジュールを自分で立てやすい
  • ノルマがない、少ない
  • プレッシャーが少ない
  • マニュアルに沿った進行が可能
  • 人間関係がよい
  • 休職制度などが整っている
  • 雇用が安定している

対して、以下のような職場の場合、うつ病の症状が悪化する可能性があるため、注意が必要です。

  • 複雑な人間関係
  • 相性のよくない業務
  • ハードワーク
  • 大きなプレッシャー

キズキビジネスカレッジ(KBC)の見聞きする範囲では、うつ病のある人、うつ病の経験がある人の職場満足度が高いときには、うつ病について、周囲の理解を得ていることが多いです。

病気や障害に理解のある職場を見つけて、自分の症状などについても開示できると、よりよいかと思います。

理解のある職場をどうやって見つければいいのかわからない、症状を開示したくない、症状をしたいが伝え方に迷うなどの場合は、支援機関に相談するとよいでしょう。

仕事①業務にムラのない定型的な仕事

1つ目に向いてる仕事は、業務にムラのない定型的な仕事です。

ノルマがない、または少ない仕事や、マニュアルに沿った進行が可能な仕事は、環境変化に伴うストレスが避けられるため、向いてるといえるでしょう。

業務にムラのない定型的な仕事として、以下が挙げられます。

  • 一般事務職
  • 総務職

仕事内容がマニュアル化されていれば、体や心の調子が優れず、集中力や判断力が低下している時でも、仕事に大きな影響が出づらいというメリットがあります。

決められた仕事を淡々とこなすのが好きという人には特にオススメです。

また、勤務時間が決まっていれば、規則正しい生活を送れるため、生活リズムが安定します。休日も決まった時間に起きて活動すれば、さらに再発のリスクを抑えられるでしょう。

うつ病の悪化・再発を防ぐためには、安定した生活リズムを維持することが重要です。

起床時間や就寝時間に大きな変動を生じさせないために勤務時間が一定であること、不規則ではないことも重視してみてください。

ただし、以下のような点に注意しましょう。

  • 人間関係が複雑な職場もある
  • 業務スケジュールを自分で立てることは難しい
  • 人と協力して行う業務も多い

仕事②体調の変化などに柔軟でマイペースにできる仕事

2つ目に向いてる仕事は、体調の変化などに柔軟でマイペースにできる仕事です。

コミュニケーションに伴う困難や調整に伴う疲労が少ないため、向いてると言えるでしょう。

マイペースにできる仕事として、以下が挙げられます。

  • 研究職
  • 開発職

また、その日の業務量や業務時間を柔軟に変えられる働き方であれば、なお向いてるでしょう。

日々の業務に忙殺されると、どうしても調子が悪くなります。シフトや時間管理がしやすいなどご自身の体調を見つつ、働きやすいペースを維持できる環境が望ましいです。

体調が悪化して通院が必要な際など、急に仕事を休まざるを得なくなった際、他の人に引き継ぐなどの対応をとってくれる職場だと安心です。

最初から理解のある職場であれば、急な対応を要しても迷惑がかかりにくく、ご自身も安心して毎日を過ごせるでしょう。

実際、うつ病の発症をきっかけにフリーランスの仕事に転向した人などは、最近では珍しくないようです。

フリーランス以外にも、業務時間などを柔軟に変えられるフレックス制などは、その日の体調や気分にあわせて調整できる仕事であれば向いてるでしょう。

仕事③リモートワークが可能な仕事

3つ目に向いてる仕事は、リモートワークが可能な仕事です。

リモートワークが可能な仕事として、以下が挙げられます。

  • ライター
  • 編集者
  • イラストレーター
  • webデザイナー
  • プログラマー
  • エンジニア

リモートワークには、以下のような特徴があります。

  • 比較的、ひとりで淡々と進められる
  • 比較的、人との関わりが少なめで進められる
  • 業務スケジュールを自分で立てやすい
  • 満員電車などの通勤に伴う負担を軽減できる

うつ病のある人によっては、人間関係にエネルギーを消費しがちだったり、対人関係に悩みやすかったりすることがあります。自分の状態によって、人との関わり方を選べる環境であると負担になりにくいでしょう。

人とのコミュニケーションが負担になりやすい人は、リモートワークで可能な限りコミュニケーションを減らせる仕事がオススメです。具体的には、エンジニアなど、遠隔で文字のみのやり取りなどですむものは、負担も少ないはずです。

リモートワークが可能な仕事の場合、自分のペースで仕事を調節できる場合が多いので、ご自身への負担になりにくい特徴もあります。ただし、自己管理力が必要なため、働く時間が不規則にならないように注意しながら仕事を進められると良いでしょう。

最近では、リモートワークが可能な職場が増えています。職場や就職・転職先に可能かどうかを確認してみましょう。

なお、フリーランスとしてリモートワークを行いたい場合には、以下のような点に注意しましょう。

  • 仕事を自分で獲得する必要がある
  • 仕事の量や収入の増減がある
  • 休職する際の収入補償などは、自分で保険に入ったり公的サポートを探したりする必要がある

補足:短期のアルバイト・派遣

短期のアルバイト・派遣も検討してみてください。

特に、うつ病の療養のために、仕事から離れていた人に向いてる可能性が高いです。

  • 短期のアルバイト・派遣のよいところ
  • 自分の好みの仕事を選べる
  • 自分の希望に合った労働時間・日数・期間の仕事を選べる
  • プレッシャーが少ない
  • マニュアルに沿った進行が可能

また、いくつかの仕事を掛け持ちしたり経験したりするうちに、自分に向いてる仕事・働き方を見つけられる可能性があるため、自分に向いてる仕事がわからないという人にもオススメです。

ただし、一般論としては以下のような点には注意が必要です。

短期のアルバイト・派遣の注意点
  • 休職制度などがない、整っていないことが多い
  • 長期間継続して働けないことも多い
  • 雇用保険の基本手当(失業給付)の受給資格を満たさない場合がある
  • 出勤日ごとに一緒に働く同僚の顔ぶれが変わる
  • 簡易な業務説明しかされない場合がある

うつ病のある人が仕事を探す際のポイント7点

この章では、うつ病のある人が仕事を探す際のポイントについて解説します。(参考:大谷裕・NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)・監修『うつ病の人の気持ちがわかる本』、山本晴義・監修『図解 やさしくわかるうつ病からの職場復帰』

ポイント①長く働き続けられそうか

うつ病のある人、うつ病を経験した人に限りませんが、長く働き続けられそうかという視点を持つことです。

一つの職場で長く働き続けることは、絶対的によいこととは限りません。ですが、不本意な短期離職は避けることは大切です。

長く働き続ける上では、病気や障害への配慮が行き届いた職場を見つけることが重要です。

長く働き続けられそうかを考える際には、支援機関に相談し、就労定着支援を利用することも検討してみるとよいでしょう。

就労定着支援については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

ポイント②うつ病に理解があるか

病気や障害に対する理解があり、配慮が行き届いている職場を見つけることも、仕事探しの際のポイントのひとつと言えるでしょう。

2014年に労働安全衛生法が公布されて以来、2015年12月にはストレスチェック制度が義務化されるなど、労働者のメンタルヘルスへの取り組みが重視されるようになりました。(参考:厚生労働省「ストレスチェック制度について」

病気や障害に対する理解がある職場ほど、従業員への健康意識が高く、病気や障害、メンタルヘルスなどに関する研修制度を取り入れていたり、産業医面談が充実していたりする可能性が高いです。

加えて、経営陣や人事を担当する部署が、メンタルヘルスに理解のある職場であれば、困難を抱えている人にどのような配慮をすべきかを理解していることが多いため、職場定着もスムーズに進むはずです。

仕事を探す際には、メンタルヘルス対策への取り組みがあるかどうかなどをWEBサイトなどで確認してみてください。

また、病気や障害に対する理解がある職場は、福利厚生制度が充実している傾向にあります。福利厚生制度については、こちらで解説します。

ポイント③福利厚生制度が整備されているか

福利厚生は従業員への配慮の一環です。福利厚生が充実しているかどうかも確認しましょう。

特に転職・再就職の直後は不安感が生じやすいはずです。充実していれば「ここなら長く働けるかも」という安心感につながります。

例えば、以下のような職場だと働きやすいはずです。

  • 治療薬の服用や休憩などをしやすい
  • 調子を崩したときに、時短勤務に切り替えたり休職したりがスムーズにできる
  • きちんとした対応の前例がある
  • 産休・育休に関わる制度が手厚い
  • 有給休暇などを取得しやすい

福利厚生には、社会保険が含まれる法定福利厚生と、育児・介護休職や住宅補助などが含まれる法定外福利厚生の2種類があります。

法定福利厚生は前提として、法定外福利厚生は企業によってかなりばらつきがあります。しっかりと確認を取っておくといいでしょう。

特に重視してほしいのは、休職制度が整っているかどうかという点です。

実際に取得するかどうかは別にして、休職制度が整っているだけでも安心感は変わってくるかと思います。

休職制度だけでなく、ケガや病気の療養を目的に取得できる病気休暇、心身の疲労回復を目的に取得できるリフレッシュ休暇などを導入している職場もあります。それぞれ確認しておくといいでしょう。

もし休職制度などの福利厚生が整備されていなければ、障害のある人を含む従業員への理解や心身の健康に関心が薄いと考えてよいかもしれません。

ポイント④働き方が柔軟か

勤務形態も、仕事を探す際に確認しておくべきポイントのひとつです。勤務形態が柔軟な職場かどうかは確認しましょう。

冬季うつや気象病という言葉がありますが、日照不足や寒暖差、気圧の変化の影響で体調を崩してしまうことがありますよね。

就職先が決まっても、勤務形態があなたにあっていない場合、症状が悪化し、休職・退職に至りかねません。

日によって調子の波がある人は、体調にあわせて短時間勤務に切り替えたり、時差出勤をしたりできたりするだけで、かなり働きやすく感じられるはずです。

働く時間を柔軟に変えられるフレックス制や裁量労働制、短時間勤務制度など、柔軟な勤務形態を導入している職場であれば、比較的働きやすいでしょう。

また、通勤かリモート勤務などの勤務形態を状況に合わせて選べる職場は、うつ病のある人でも働きやすいと言われています。

以上のような仕組みがなくても、個別の事情に応じて一時的な短時間勤務への切り替えができるか、通院のために休みを取りやすいか、服薬の時間を取れるかなども事前に職場に確認しておくとよいでしょう。

逆に、定時が厳格に決まっている職場や急な残業や休日出勤が多い職場などは、向いてない可能性が高いです。確認しておきましょう。

ポイント⑤就労条件があっているか

うつ病の有無を問わず、給料やボーナス、昇給・昇進などの待遇、通勤時間、経路、手段、平均残業時間、休日の日数、曜日などの就労条件は、事前に確認しておきましょう。

特に、残業時間については、あなたの心身の疲労やストレスに直結する問題です。求人票や面接などで、よく確認するようにしましょう。

うつ病を発症して退職または転職した人の場合、その原因がない職場であればどこでもいいなどと考えてしまいがちです。

例えば、長時間労働を原因にうつ病を発症して退職した人であれば、「残業時間が短いのであれば、給料は多少低くなっても構わない。通勤時間が伸びても大丈夫」などと思うこともあるでしょう。

たしかに、「給料は下がったが、前の職場より快適に働けている」「通勤時間は伸びたけれども、年間休日は増えた」などと、以前の仕事・職場と比べて状況がよくなったという事例は珍しくありません。

しかし、「この給料だと、思ったよりも生活水準が変わるな…」「通勤時間が長いと、ストレスが溜まるな…」などと、思わぬ状況になることもありえるはずです。

自分が仕事・職場に求めることが何なのかをはっきりさせた上で、しっかり確認しておいてください。

ポイント⑥職場環境があっているか

職場環境とは、就労する場所や状況、通勤環境など、物理的な条件を含む環境のことです。個人的な好みもあるため、自分が落ち着く環境をよく考えてみましょう。

  • 通勤・退勤時に、満員電車や渋滞を避けられる
  • 通勤・退勤に時間がかからない、または、気持ちを切り替えるために通勤・退勤にある程度時間がある
  • アットホーム、または、ビジネスライク
  • 静か、または、ある程度の音・声・人の出入りがある
  • ビジネス街の中にある、または、住宅街の近くにある、繁華街にある、自然豊かな地域にある

特に満員電車や渋滞は、「自分は平気」「もう慣れた」と思っていても、無意識のうちにストレスにつながっていることがあります。

仮にあなたの希望する条件を満たす就職先が見つかっても、職場が遠方にあって、通勤に負担が掛かる場合はオススメしません。よく検討しましょう。

ポイント⑦興味のある仕事か

7つ目のポイントは、興味のある仕事か確認することです。うつ病のある人の中には、興味のあることに対して高い集中力を発揮する人もいます。

自分の興味のある仕事であれば、仕事のパフォーマンスも向上しやすくなります。また、モチベーションを高く保ちやすく、楽しく働けるでしょう。

逆に、興味のない仕事で就職すると、ストレスを溜め込むことになりやすいです。

自分の興味や関心を見つけるためには、自分の好きなことや得意なこと、これまで経験してきたことを振り返ってみることが大切です。

興味のある仕事を選ぶことも、充実したキャリアを築く際の大きなポイントといえます。

補足:就職活動期間を長めに設ける

「〇月までに就職する」と目標を定めることは、効率的に行動したりモチベーションを上げたりする意味では、よいことかもしれません。

しかし一方で、うつ病のある人には、そうした目標設定がプレッシャーになる可能性もあります。

就職を焦りすぎず、気長に構えておくことが大切です。就職活動期間には余裕を持って、できるだけ長めに設定するのがよいでしょう

メンタル面に繊細さを持つ人が仕事を続けるコツ2選

うつ病の症状にお悩みの人は、うつ病とは無関係な部分でもメンタル面に繊細さを持っている場合も少なくありません。

この章では、メンタル面に繊細さを持つ人が仕事を続けるコツについて解説します。

コツ①自分の精神的な繊細さを把握し、ストレスへの対処法を持つ

ストレスへの耐性や精神的な繊細さの度合いを意味する、ストレス脆弱性という医学用語があります。(参考:東邦大学医療センター「精神科の病気とストレスの関係」、厚生労働省「精神障害の労災認定の現状と論点の考え方(案)」

ストレス脆弱性は、個人によって異なります。つまり、個人によって仕事や私生活で発生する様々なストレスによる影響が異なるのです。

ストレス脆弱性の高い人は、一般的には大きくないと思われるストレスにも、大きな影響を受けることがあります。ストレス脆弱性の低い人は、一般的に大きなストレスのかかるような出来事があっても、あまり大きな影響を受けないことがあります。

ストレスには、勉強・受験、就職、仕事、人間関係など、さまざまな種類があります。

大切なのは、自分のストレス脆弱性を把握すること、そして影響がありそうなストレスを受けたときの対処法を身につけることことです。そのためには、以下のことに取り組んでみることをオススメします。

  • 日常的に自分の精神的な体調の記録をつける
  • つらくなったりしんどくなったりした時は、そのきっかけや兆候をメモしておく
  • 自分の気持ちを上げてくれるもの、楽にしてくれるものをリスト化しておく
  • 精神的にしんどい時、つらい時に、仕事を休むことを自分に許す

とくに仕事を休むことについては、身体的な不調で休むことはできても、精神的な不調で休むことに抵抗を覚える人もいます。

ですが、ストレス対策を行い、うつ病を悪化させないことはとても大切です。健康に仕事を続けていくためにも自分の精神的な体調に気を配るようにしましょう。

向いてる仕事探し同様に、ストレス脆弱性についてもあなた一人で考える必要はありません。

精神保健福祉センターや就労移行支援事業所には、精神保健福祉士や臨床心理士などメンタル対処の知識ある支援者や専門家がいます。ぜひ、そういった専門家につながり、相談してみてください。また、対処法を学べる書籍もあります。(例:大野裕『こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳』

コツ②60〜70%の力でこなすように意識する

2つ目のコツは、仕事や人間関係を、60〜70%の力でこなすように意識することです。

仕事に関連したうつ病の原因としては、以下のようなことをよく見聞きします。

  • プレッシャー
  • 激務
  • 業務との相性
  • 職場の人間関係

100%の力を心がけると、常にいっぱいいっぱいになります。別業務や不測の事態、ちょっとした揉めごとなどがあったとき、追加でエネルギーを出すことが難しくなります。

その結果、以上のような原因が重くのしかかる可能性が高まるでしょう。60〜70%の力を目指すようにすることで、原因の負担を軽減できます。

あなたにとっての60〜70%で働くことの具体的な方法や、そうした働き方の職場への伝え方などは、支援機関にも相談しましょう。

60〜70%の力だと、職場の迷惑になるかもしれないと思うかもしれません。

ですが、職場側もうつ病のある人、うつ病の経験がある人には、健康でいてほしいと思っています。

そして、常に100%を目指して、結果として、働けなくなるよりも、ある程度の仕事を任せられて、継続的に働いてくれる状態の方がありがたいはずです。

長期的には、余力を残すことは、自分にとっても職場にとってもよいことだと思うようにして、罪悪感を持たないようにしましょう。また、あなたにとって60〜70%で働きやすい部署への配置換え・異動や、時短勤務などについても、相談する価値はあると思います。

加えて、うつ病の人は、以下のような状態になることがあります。(参考:こころの情報サイト「うつ病」

  • 物事の捉え方が否定的になる
  • 自分がダメな人間だと感じる
  • 普段なら乗り越えられる仕事も実際よりつらく感じてしまう
  • イライラ、焦りを感じる
  • 死んでしまいたいほどのつらい気持ちが現れる

こうした状態と完璧主義は、非常に相性が悪い組み合わせです。支援機関にも相談しながら、60〜70%の力を意識してみてください。

完璧主義については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

うつ病とは?

うつ病とは、気分の落ち込みや憂うつ感、さまざまな意欲の低下などの精神的症状と、不眠、食欲の低下、疲労感などの身体的症状が一定期間持続することで、日常生活に大きな支障が生じる精神障害・気分障害のことです。(参考:American Psychiatric Association・著、日本精神神経学会・監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、厚生労働省「1 うつ病とは:」、厚生労働省「うつ病に関してまとめたページ」、、厚生労働省「うつ病」、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「うつ病」、株式会社メディカルノート「うつ病について」、MSDマニュアルプロフェッショナル版「抑うつ症候群」

また、脳の機能が低下している状態、脳のエネルギーが欠乏した状態を指し、脳の中で神経細胞間のさまざまな情報の伝達を担うセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなどの神経伝達物質のバランスの乱れや、感情や意欲を司る脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。

うつ病の概要や症状、治療方法などについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

まとめ:支援者・専門家とともに、あなたに向いてる仕事を探していきましょう

うつ病のある人、うつ病の経験がある人も、向いてる仕事を見つけて長く働いていくことは、もちろん可能です。

うつ病に悩む人の相談を受け付けている支援機関はたくさんあります。いくつかの支援機関に相談をしてみて、相性がよいところとつながりを保ちましょう。

メンタルや体調の相談ができることはもちろん、あなたに合った仕事探しのサポートが受けられるはずです。

このコラムがあなたに向いてる仕事探しの一助となったなら幸いです。

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よくある質問(1)

うつ病のある人に向いてる仕事や働き方を教えてください。

以下が考えられます。

  • 業務にムラのない定型的な仕事
  • 体調の変化などに柔軟でマイペースにできる仕事
  • リモートワークが可能な仕事

詳細については、こちらで解説しています。

よくある質問(2)

メンタル面に繊細さを持つ人が仕事を続けるコツはありますか?

以下が考えられます。

  • 自分の精神的な繊細さを把握し、ストレスへの対処法を持つ
  • 60〜70%の力でこなすように意識する

詳細については、こちらで解説しています。

監修志村哲祥

しむら・あきよし。
医師・医学博士・精神保健指定医・認定産業医。東京医科大学精神医学分野睡眠健康研究ユニットリーダー 兼任准教授、株式会社こどもみらいR&D統括。 臨床医として精神科疾患や睡眠障害の治療を行い、また、多くの企業の産業医を務める。大学では睡眠・精神・公衆衛生の研究を行っており、概日リズムと生産性、生活習慣と睡眠、職域や学校での睡眠指導による生産性の改善等の研究の第一人者。

【著書など(一部)】
子どもの睡眠ガイドブック(朝倉書店)』『プライマリ・ケア医のための睡眠障害-スクリーニングと治療・連携(南山堂)』
他、学術論文多数

日経新聞の執筆・インタビュー記事一覧
時事メディカルインタビュー「在宅で心身ストレス軽減~働き方を見直す契機に」

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

監修角南百合子

すなみ・ゆりこ。
臨床心理士/公認心理師/株式会社こどもみらい

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→

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