ASDのある人ができる仕事術 仕事を続けるコツを解説 | キズキビジネスカレッジ  

ASDのある人ができる仕事術 仕事を続けるコツを解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

近年、大人のASDが注目を集めています。

このコラムを読んでいるあなたも、ASDの特性が原因で仕事が続かなかったり、今の仕事が向いているかわからなかったりと、お悩みを抱えているのではないでしょうか?

このコラムでは、ASDのある人ができる仕事術、仕事を続けるコツ、仕事上の強みと弱みについて解説します。

ASDの特性を理解した上で適切な対策を取れば、充実した社会生活を送ることはもちろん可能です。

ASDのある人に向いてる仕事については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

ASDのある人ができる仕事術5選

この章では、ASDのある人ができる仕事術について解説します。

ASDのある人が働く上では困難が伴うこともありますが、特性による弱みを上手にカバーした上でこだわりなどを活かすことができれば、十分な活躍が期待できます。

なお、解説する仕事術の中には、ASDのある人であれば誰でも応用可能なものもあれば、特性によってはあまり効果が見られないものもあります。

大切なことは、特性を理解した上で適切な仕事術を身につけていくことです。

ASDでお悩みであれば、支援機関と協力して特性をよく把握してから、以下の仕事術を実践してみてください。(参考:梅永雄二『大人のアスペルガーがわかる』、備瀬哲弘『大人の自閉スペクトラム症』、星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち〈職場編〉』、太田晴久『職場の発達障害 自閉スペクトラム症編』、宮尾益知『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 職場の発達障害』

私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、ASDのある人のための就労移行支援事業所です。

  • 病気や障害があっても、KBCでは初任給は38万円も
  • 通常52%の就職率が、KBCでは約83%
  • 通常約1年半かかる就職内定が、KBCでは平均4ヶ月

新宿・横浜・大阪に校舎があり、障害者手帳がなくても自治体の審査を経て利用することができます。遠方の方は、日常的にはオンラインで受講しながら(※お住まいの自治体が認めた場合)、「月に1回、対面での面談」を行います。詳しくは下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。

仕事術①具体的な指示を求める

1つ目の仕事術は、具体的な指示を求めることです。

仕事をするときに、なるべく具体的な計画や指示を求めるようにしましょう。日頃から「指示は具体的にお願いします」と伝えておくことがオススメです。

仕事で指示を受ける際には、「適宜」や「状況に合わせて」など、本人に判断を委ねる言葉が多用されます。ASDのある人の中には、指示の背景や状況を認識することを苦手とする人もいるため、こういった自己裁量を含む表現で仕事をお願いされると混乱することがあるのです。

そのため、日頃から「具体的な指示をください」とお願いするようにしましょう。「この資料を何部印刷して、何時何分に何階の会議室に持ってきてください」などのように、一見すると具体的すぎるくらいの指示の方が安心できる場合もあります。

コミュニケーションは相互の理解があってこそ成り立つものです。協力を求めることは悪いことではありません。仕事をスムーズに進めるためだけでなく、ストレスを抱え込まないためにも、そして、あなたの特性を理解してもらうためにも、具体的な指示を求めるようにしましょう。

仕事術②情報伝達の方法を変えるよう依頼する

2つ目の仕事術は、情報伝達の方法を変えるよう依頼することです。

ASDのある人の中には、特定の情報伝達の方法だとその情報を把握しづらいという人がいます。例えば、音声・会話といった聴覚でのコミュニケーションよりも、写真、図、絵、文字などを通じた視覚でのコミュニケーションの方が得意という人もいます。

会話によるコミュニケーションではなく、写真、図、絵、文字などでコミュニケーションを代替・整理する方法を、視覚的構造化といいます。構造化とは、物事に秩序を持たせるために、その秩序をわかりやすくしてくれるような枠組みを設定することです。

情報伝達の方法を変えることで、これまで理解しづらかった発言や指示内容がスッと頭に入るようになったり、記憶しやすくなったりするはずです。

口頭での指示よりも、工程表やスケジュール表などのチャートの形に落とし込んだ方が理解しやすいというASDのある人は、文字や図を用いた説明を求めると効果的でしょう。

できるかぎり文字や図を用いた説明を求める、あるいは自分で作ってみることをオススメします。コミュニケーションを取る際には、媒体を変えてもらえないか提案してみてください。

仕事術③アラーム機能を活用する

3つ目の仕事術は、アラーム機能を活用することです。

ASDの特性のうち、自分の体調や状態を把握しづらいという特性があります。また、過集中と呼ばれる、仕事に脇目もふらずに没頭することができる特性のあるASDのある人もいます。

仕事の現場でそれらの特性が顕著になると、疲れているにもかかわらず休憩をせずに長時間にわたって作業をして、倒れこむといった事態になりかねません。仕事を続けることが難しくなることもありえるため、気力や体力を消耗しきらないよう、自分自身をマネジメントしていきましょう。

そうした事態を防ぐために、時間管理としてアラーム設定することが有効です。

 「アラームが鳴ったら何分だけ休憩する」「アラームが鳴ったら現在の業務を終了する」など、明確なルールを設けることで、自己管理が難しいという弱点を補うことができるでしょう。

これは、自分の体調や状態を把握しづらい困難を抱えるASDのある人に有効な仕事術です。特に、こだわりのあることに夢中になる過集中になりやすい人ほど、効果的でしょう。

仕事術④ノイズキャンセル機能のあるイヤホンを使う

ASDのある人の一部は、自分のペースや感覚に乱れが生じると、パニック状態になることがあります。また、感覚過敏のあるASDのある人には、些細な騒音がストレスになるでしょう。

聴覚系の感覚過敏があるASDのある人には、ノイズキャンセル機能のあるイヤホンを使うことをオススメします。

テクノロジーの発展によって、外界のノイズを遮断できるイヤホンにはさまざまな種類があります。

静かな環境でないとストレスが溜まったり集中できないというASDのある人は、こういった道具を利用するのもひとつの手段です。

ただし、あなたのASDの特性を知らない人には、職場で人の話も聞かずに音楽を聴いていると誤解される可能性もあります。

よって、周囲に自分の特性を理解してもらった上でイヤホンを使う、といった工夫が必要になります。

仕事術⑤あなた専用のマニュアルをつくる

5つ目の仕事術は、あなた専用のマニュアルをつくることです。

業務マニュアルなどは、一般的に発達障害のない人を対象に作成されているため、あなたの仕事の進め方に合わない場合があります。

ASDのある人が、業務手順などに強いこだわりを持っている場合、非常に具体的な指示や手順でなければ困惑しやすいでしょう。

その場合、職場のマニュアルをあなた専用にカスタマイズしましょう。マニュアルの作成・カスタマイズをすることで、業務手順とあなたのこだわりをマッチさせることができます。

ただし、作成・カスタマイズの際にもご自身のこだわりが強いと、本来の業務を逸脱したり、効率を著しく落としたりといったことも起こりうるかもしれません。あなた専用のマニュアルをつくるときは、上司や同僚に都度確認を取るなど、周囲の協力も積極的に得るようにしてください。

ASDのある人が仕事を続けるコツ5選

この章では、ASDのある人が仕事を続けるコツについて解説します。

ASDのある人が仕事を続ける上で大切なことは、無理はしないこと、そして職場の人や周囲の人、かかりつけの医師、専門家、支援機関に相談して自分のことを知ることです。

いまの仕事で役立つ注意点だけでなく、これから就職や転職を考えている人には特に大切になってくるポイントも挙げています。ぜひ参考にしてみてください。(参考:木津谷岳『これからの発達障害者「雇用」』、星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち』

コツ①自分の特性を理解する

1つ目のコツは、自分の特性を理解することです。

仕事を続けるためには、何ができて、何ができないかに着目して、障害特性への自己理解を深めることが大切です。

ASDのある人は、特性による向き・不向きや、得意・不得意が顕著に現れると言われています。不向きなことや不得意のことは、努力や工夫だけではカバーしきれない場合があります。

そして、実際の特性は人によって異なります。ASDのある人には向いてないとされる仕事でも、あなたには向いてる仕事である可能性はもちろんあります。特性を理解した上で、あなたの特性に合う業務や就職先を探しましょう。

自分は何が得意・不得意なのか、何に興味があるのか、どのような業務ができそうなのかを、紙に書きだすなどして、一度、整理してみるとよいでしょう。自分の特性を理解する際は、専門家や支援機関以外に、家族や友達などから意見をもらうことも効果的です。

加えて、仕事の場でもっと活躍したい人は、できることや特性を活かすといった視点を意識するようにしてください。

福島学院大学大学院教授の星野仁彦氏は、発達障害のある人の職人的なこだわりを仕事に活かせれば、発達障害のない人と同じか、それ以上に素晴らしい業績を残すことがあると指摘しています。(参考:星野仁彦『発達障害に気づかない大人たち〈職場編〉』

ぜひ、自分の特性理解を深めて、その特性を活かす方法を考えてみてください。特性を活かせそうな仕事が見つかれば、楽しみながら継続して働くことができるでしょう。

コツ②雇用枠を再検討する

ASDのある人は、雇用枠が自分にあったものかどうかをよく検討するようにしましょう。

雇用枠は、大きくわけて、障害者雇用と一般雇用の2種類があります。ASDのある人が長く働き続ける上では重要な分かれ目になります。

障害者雇用とは、障害のある人を対象とした雇用枠のことです。障害の特徴や内容に合わせて安心して働けるようにするため、いわゆる一般雇用とは就労条件が異なります。

一般雇用とは、障害者雇用以外の雇用枠のことです。障害の有無にかかわらず誰でも応募することが可能です。

いま一般雇用で働いている場合、障害者雇用で働くことで働きやすくなる可能性があります

一般雇用のメリットは、以下のとおりです。

一般雇用のメリット
  • 業種や職種の選択肢が増える
  • 求人数が多い
  • 給与水準が比較的高い

一般雇用のメリットのデメリット・注意点は、以下のとおりです。

一般雇用のデメリット・注意点
  • 業務内容や勤務形態への配慮が受けづらい
  • 障害を隠さねばならないという不安がある

特に障害自体を隠さねばならないことから生じる精神不安が大きいと言われています。

障害者雇用のメリットは、以下のとおりです。

障害者雇用のメリット
  • 仕事内容や勤務形態への配慮を受けられる
  • 通院や服薬を優先できる
  • 支援機関と就職先による支援を受けられる

特に最初にあげた仕事内容や勤務形態への配慮を受けられる点が強みですね。

障害者雇用のメリットのデメリット・注意点は、以下のとおりです。

障害者雇用のデメリット・注意点
  • 就職先の選択肢が少ない
  • 給与水準が比較的低い

あくまでも一般雇用との比較になりますが、職種の選択や給与の点では難があるということは確かです。

障害者雇用については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

コツ③バイトから始めることも検討する

3つ目のコツは、バイトから始めることも検討することです。

あなたは、「フルタイムでの正規雇用で働かないと、働いているとは言えない」などと考えていませんか?

ですが、ASDなどの発達障害がある人がいきなりフルタイムで働きはじめると、心身が持たず継続できない可能性があります。

将来的に正規雇用を目指すかどうかは別として、現時点ではアルバイト・パート勤務などの非正規雇用から始めることで、徐々に働くことに慣れていくというのもひとつの手です。

場合によってはバイト勤務から始めるという選択肢も持つようにしましょう。

働くことに慣れることができますし、また、その職場やその業種のあなたにとっての向き不向きなどを、正規雇用よりも気軽に確認できます。

また、業種にもよりますが、バイトから正規雇用への転換も珍しい話ではありませんので、気になる場合はその職場に確認するようにしましょう。

コツ④医療機関に相談する

4つ目のコツは、医療機関に相談することです。

自分の意見や感情に固執し、第三者や専門機関に頼るのを拒絶する人もいらっしゃいます。

しかし、医療機関に頼らないまま、就職に限らない諸々の悩みをひとりで抱え込んでいると、どこかで仕事などに行き詰まる可能性が高まります。

様々な事例に触れて治療を実践してきた医療機関であれば、あなたの力になれることがあるはずです。

コツ⑤支援機関を利用する

仕事を続けるコツ上で、支援機関を利用することは重要です。

ASDのある人の中には、その日の体調だけでなく、長いスパンでの調子の波や自分のペースといったものを把握するのが苦手な人もいます。

そこで、専門的な知識を持っている専門家や支援機関と定期面談を行うことで、自分のいまの状態に気付いたり、今後気をつけなければならないことを確認できるようになります。専門家や支援機関と定期面談を行うとよいでしょう。

支援機関では、ASDの特性を生かした仕事の進め方や、就職活動の方法をアドバイスしてくれます。また、自分では気付かなかった体調が崩れる前のサインや癖などを知るきっかけにもなります。仕事をうまく進めたいと考えている人はぜひ専門家や支援機関に相談をしてみてください。

加えて、ASDのある人は、職場定着に課題があると言われています。障害者職業総合センターによると、職場定着支援を受けた人とそうでない人で、1年後の職場定着率に約20%近い差が出ています。(参考:障害者職業総合支援センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」

職場定着支援の利用も検討してみてください。

公民を問わず、ASDのある人に福祉サービスを実施している支援機関は、以下のように複数あります。法律に基づいて設置されている就労移行支援事業所などは、最低0円からサービスの利用が可能です。ほかにも就職後の職場定着までフォローを行う支援機関もあります。

  • 就労移行支援事業所
  • 発達障害者支援センター
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 精神保健福祉センター

どの支援機関を利用するかお悩みの場合、お住まいの自治体の障害福祉を担当する部署・窓口に相談してみてください。

例えば、就労移行支援事業所であれば、職業訓練、インターンの斡旋、定期面談による精神的なケア、専門的なスキル講習、職場定着に向けたフォローなど手厚い支援を実施しています。まずは興味を持った事業所に無料相談をしてみるとよいでしょう。

就労移行支援事業所については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

ASDのある人が仕事で抱えやすい困難9選

ASDのある人は、その特性が原因となって、仕事の場面で困難を抱えることがあります。特性を理解したうえで、それが仕事の場面でどのようにあらわれるのかを確認することが大切でしょう。

この章では、ASDのある人が仕事で抱えやすい困難について解説します。(参考:宮尾益知『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 大人の発達障害 日常生活編』、宮尾益知『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 職場の発達障害』、備瀬哲弘『大人の自閉スペクトラム症』、太田晴久『職場の発達障害 自閉スペクトラム症編』、岡田俊『発達障害のある子と家族によりそう 安心サポートBOOK 小学生編』、梅永雄二『大人のアスペルガーがわかる』、梅永雄二・監修『よくわかる 大人のアスペルガー症候群』

例に限らず、自分にはこうした悩みがあるということを理解すると、その対策も考えられるようになります。

そして、実際のあなたのお悩みと対処法は、支援機関を利用することで、より具体的に見つかっていくと思います。

困難①報告・連絡・相談などのコミュニケーションを上手くできない

1つ目の困難は、報告・連絡・相談などのコミュニケーションを上手くできない点です。ASDのある人が最も直面しやすい困難は、コミュニケーションや対人関係に関するものと言われています。

そのため、正確な意思疎通が求められる仕事の場でも、コミュニケーション上の困難を感じやすいです。どの業務にも響いてくる大きな困難と言えるでしょう。

具体的には、以下のような例が挙げられます。

  • 報告、連絡、相談をうまくできない
  • 会他者の言動の意図や目的を理解しづらい
  • 曖昧な指示によって混乱する
  • 上下関係や立場を踏まえた言葉遣いが苦手
  • 話を聞いていないと誤解されやすい
  • 雑談ができない
  • 本気と冗談の区別がわからない
  • 状況に頓着なく率直にものを言う
  • 意思疎通が取れずに同僚との人間関係に困る

以上のうち、特に報告、連絡、相談は業務の基本ともいえるため、ASDのある人が仕事において悩みやすい点でしょう。

何をどう報告・連絡したらいいのかわからず困惑する、情報の取捨選択が上手くできない、相談内容が相手に上手く伝わらない、悩みを一人で抱え込むなどの状況が発生しがちです。

また、直接的な仕事の話以外に、同僚などとの雑談の際にも、なぜその話題を自分に振るのか、どのように話したらよいのかなどがわからず、周囲からコミュニケーションが取りづらいと思われやすい傾向があるのです。

困難②ルール・マナー・暗黙の了解がわからない

ルール・マナー・暗黙の了解がわからないというのも主な困難として挙げられるでしょう。そのことから、上司や同僚などの職場の人を怒らせるというのも、ASDのある人からよく聞かれます。

具体的には、以下のような状況が考えられます。

  • 無意識に一方的に話して、相手の機嫌を損ねる
  • 相手の表情を読み取ることができず、相手の意図が汲み取れない
  • 会話の流れがわからず、言葉を文字通りに受け取る
  • 相手を選ばず、友達に話すような口調・内容の話をする
  • 悪気なく思ったことを口に出す
  • プライベートな話題に踏み込みすぎる

例えば、仕事の現場では、顧客・業者、上司、先輩社員など、さまざまな上下関係があります。仕事の場面では、上司や取引先との関係性を意識した発言や、適切な敬語、自他のプライベートな事柄に関する距離感への配慮などが求められます。しかし、ASDのある人はそうした人間関係・上下関係を意識することが苦手です。

そのため、悪気なく失礼にあたる態度や言葉遣いをして怒られる、場に適さない発言をして周囲から叱責を受けるといったこと起こり得るのです。

ASDのある人はそもそも「なぜだめなのか」「何が失礼なのか」を無意識に理解することができないこともあります。以上のコミュニケーションへの苦手さが、対人関係に影響してしまうことはしばしばあるでしょう。

また、仕事の場においては、以下のような決まりや暗黙の了解がたくさんあります。

  • 上司の言うことには、基本的には従う
  • 人の外見には言及しない
  • 「今大丈夫?」と聞かれたら、「今、仕事を振っても大丈夫?」という意味であることが多い

ASDのある人は、こうした暗黙の了解やルールを読み取るのが苦手といわれています。そして、具体的な指示であれば理解して動くことができるともいわれます。

あらかじめ上司に特性のため曖昧な表現から意味を読み取るのが苦手であることや、指摘や指示をより具体的にしてもらいたいことなどを依頼してみましょう。そうすれば、周囲の対応も変わるかもしれません。

困難③自分の体調や状態がわかりづらい

3つ目の困難は、自分の体調や状態がわかりづらい点です。

ASDのある人は、自分の心身の状態を自覚することが難しく、自身の限界を把握しづらいと言われています。

例えば、ASDの特性であるこだわりの強さから、過度な集中力を発揮する過集中をして、休みを取らずに作業を続ける場合があります。ほかにも、仕事に行かなければならないとというプレッシャー・こだわりから、無理して仕事をする場合もあります。

以上の特性が仕事で現れると、発熱しているのに出勤したり、極度の疲労を抱えたまま連勤したりすることがあり、中には休憩をとれず職場で倒れるといったケースも見られるのです。

このように、自分の体調や状態がわかりづらいことで、生じる自己管理の難しさを仕事上の悩みとして挙げる人も少なくありません。

困難④感覚過敏で疲れやすい

4つ目は、感覚過敏で疲れやすい点です

ASDのある人の中には、聴覚や嗅覚などが敏感な人がいます。

特に通勤中などは、電車内の物音・におい・熱気などが耐えがたく、疲れて仕事に回せる体力がなくなる人も多いようです。

出勤してからも、職場内のさまざまな音が気になって仕事に集中できないことがあります。

ASDのある人は感覚器官へのストレスが続くと安心感を得るために身体を前後にゆするなどのほかの人から見ると意図がわからない、繰り返しおこなわれる行動・常同行動をすることが多いといわれています。こうした常同行為は周囲も気づきやすいため、助けを求めやすい部分かもしれません。

感覚過敏や発達障害の特性による疲れとその対策については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

困難⑤予定が急変するとパニックを起こす

5つ目の困難は、予定が急変するとパニックを起こす点です。

ASDのある人は、業務処理手順などに対しても強いこだわりを持っていたり、同じパターンの行動に固執したりする傾向があります。

そのため、イレギュラーな依頼が舞い込むなどして、手順や予定が狂うと、パニック状態に陥ることがあります。仕事の現場では、全てが予定どおりに進むとは限りません。予定変更のたびに強いストレスを感じ、それが悩みにつながる人も少なくないようです。

困難⑥やるべき仕事がわからない

6つ目は、やるべき仕事がわからないことです。

学校とは違い、職場の中でやるべき仕事を自分で見つけなければならない状況が増えます。抱えている仕事がひと段落ついたときなどが、その典型です。

しかし、ASDのある人は、指示された仕事はきっちりやるものの、他の人の仕事には無関心なため、周囲が忙しくても声掛けをしなかったり、できなかったりする傾向があります。

また、曖昧な表現をされると混乱しやすいことも影響して、うまくサポートできない場合もあるようです。

困難⑦面接で何をどう話せばいいのかわからない

ASDのある人にとって、就職する際に最初に立ちはだかる壁は、面接でしょう。特性ゆえに、自分をアピールしなければならない面接の場が苦手という人は多くいます。

特に、以下のような悩みがよく聞かれます。

  • 自己アピールがうまく考えられない、うまく答えられない
  • 質問にどこまで詳しく答えればいいかわからない
  • 一方的に話して、相手の心証を悪くする

支援機関などでの練習を通じて、「自分がどういったことに興味があるか」「自分がそこでどのように働いていきたいか」といったことを上手に伝えられるようにすることで、採用の確率は上がります。就職後の、電話対応やコミュニケーションについても、同じようなことが言えるでしょう。また、好印象を持たれるための伝え方なども一緒に考えることができるはずです。

困難⑧こだわりの強さが周囲に悪影響を与える

よくある悩みとして、こだわりの強さが周囲に悪影響を与えるというものがあります。

具体的には以下のような行動が例として挙げられます。

  • 自分独自のこだわりのために、上司のアドバイスや意見を受け入れるのが難しい
  • 綺麗好きなどのこだわりに時間をかけすぎて、本来の仕事が進まない
  • 同じ行動を繰り返して、周りから白い目で見られる

こだわりの強さは、ASDの特性の中心的なものです。そのため、根本的になくすのは難しいと言われています。ですが、少しずつ変えていくことはできます。

例えば、自分のこだわりを認識した上で、以下のような対応が考えられるでしょう。

  • 仕事の支障にならない部分に関しては、上司や同僚に説明して理解を得る
  • 仕事の支障になる部分については、少しずつ違う行動ができるように修正していく

困難⑨仕事が長続きしない

最後は、仕事が長続きしないことです。

これまでに解説した困難が解決しない結果、仕事に対する苦手意識がつき、その仕事をやめるケースも少なくありません。

中には、うつ病や適応障害などの二次障害を抱えるようになり、ひきこもり状態に移行するケースもあります。

特に、対人関係に問題が生じて仕事が長続きしないというのは、ASDのある人の大きな悩みのひとつのようです。

ASDのある人の仕事上の強み

ASDのある人が仕事をする上で大切なのは、仕事上の強みを理解して業務を行うことです。

ASDのある人の仕事上の強みは、以下のとおりです。なお、一般論ですので、実際のあなたの特性や性格と異なる可能性があります。ご自身の特性を理解するための参考としてご覧ください。(参考:木津谷岳『これからの発達障害者「雇用」』、本田秀夫『自閉症スペクトラム』、厚生労働省「No.1 職域で問題となる大人の自閉症スペクトラム障害」、厚生労働省「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」

ASDの強み
  1. 特定領域の記憶力に長けている
  2. 関心分野に高い集中力を発揮できる
  3. 規則・ルールに従順で規範意識が強い
  4. 論理的な思考が得意

記憶力や集中力の高さについては、その人の関心のある分野によって変わるため、どの分野に興味を持っているのかを見極めることが大切です。

特性としてしばしば見られるルールへのこだわりは、規則や手順への準拠や、規範意識の高さにもつながります。特に製造業での組立作業や法人でのコンプライアンス部門、経理業務など、手順や規定、法令の遵守が大切になってくる仕事では強みになります。

論理的思考が得意という強みは、どんな仕事にも応用が利く基礎的な力です。ただし、あまり突き詰めすぎると、会話をしている相手を追い詰めることもありうるため、注意が必要でしょう。

ASDのある人は、一般的に、こだわりが強く、見落としがちな細かいミスや間違いにもよく気付きます。

ルールを順守したり、ロジカルに考えを組み立てたりするのも上手だと言われています。こうした強みを仕事で活かせる場面は多いです。

ASDの強みが活きるのは、自分の関心分野へのこだわりが役立つときです。

例えば言葉や文字へのこだわりがあるASDのある人が文章のチェックや校閲の仕事をしたところ、確認に漏れがなく正確に業務を行うため重宝されたという事例があるようです。

また、法令といった公的なルールに強いこだわりを持つ人が法務部門に就くと、厳密さを重視する特徴もあいまって、他人の意見に惑わされず、、堅実に職務を全うできる安定感のある人になれる可能性があります。

こだわりの強さを活かすことができれば、仕事での活躍の機会が増えるということを覚えておくとよいでしょう。

ASDのある人に向いている仕事・向いてない仕事

ASDのある人には、以下のような仕事が向いていると考えられます。

ASDのある人に向いてる仕事
  • 経理事務
  • 会計士
  • 法務
  • 専門事務
  • 設備点検
  • トラック運転手
  • プログラマー
  • ソフトウェアなどのテスター
  • デバッガー
  • ゲームクリエーター
  • 校正・校閲
  • テクニカルライター・専門的な技術に関する文章を書くライター
  • 研究者
  • 数学者
  • 設計技術者
  • 工学系デザイナー
  • CADオペレーター
  • フリーランスのデザイナー・ライター
  • アニメーター
  • カメラマン
  • 駅員
  • 動物の調教師
  • ライン作業
  • 軽作業
  • 清掃員
  • ルーティンワーク・定型的な業務が可能な仕事

ASDのある人には、以下のような仕事が向いていないと考えられます。

ASDのある人に向いてない仕事
  • ウェイターなどの接客業
  • 自動車ディーラーなどの販売代理店
  • 営業職
  • コールセンター、案内係などの窓口対応業務
  • 総務職
  • 秘書

ASDのある人に向いてる仕事や向いてない仕事については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

改めて、ASDとは?

この章では、ASDについて改めて解説します。既にご存知かもしれませんが、これまでに紹介した内容の理解も深まると思いますので、ご覧ください。(参考:『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、宮尾益知『ASD(アスペルガー症候群)、ADHD、LD 職場の発達障害』、姫野桂『発達障害グレーゾーン』、厚生労働省「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」

①ASDの概要

ASDとは、「自閉スペクトラム症、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder)」を意味する発達障害の1種です。

ASDには多くの特性がありますが、その中でも下記の2点がよく見られるものとして挙げられます。

  1. 社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的な欠陥
  2. 行動、興味、または活動の限定された反復的な様式

他に、感覚過敏(光や音や刺激への敏感さが目立つ)、発達性協調運動障害(不器用さが目立つ)などの特性がある人もいます。

なお、「スペクトラム」というのは、特性に様々なグラデーションがある、という意味です。一口に「ASD」と言っても、その特性の現れ方はひとりひとり異なります。

②ASDという名称・分類について

ASDという名称・分類が使用されはじめたのは、2013年に、アメリカ精神医学会が前掲の『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引』を定めてからです。

それよりも昔には、「自閉症」「アスペルガー症候群」「広汎性発達障害」などという名称・分類であり、診断基準も現在とは異なっていました。

かつての分類では、「言語発達に遅れのある場合を自閉症」、「知能が定型の人と同等で言語発達の遅れがないケースをアスペルガー症候群」と区分して判断する傾向がありました。

一方、ASDという分類では、厳密な区分ではなく、「地続きの障害(=スペクトラム)」としてとらえようとしています。

なお、現在も「正式な医学用語」以外の場面(日常会話や法令名など)では、アスペルガー症候群などの旧名称・分類が残っていることもあります。

③ASDによる具体的な困難について

ASDの特性は、具体的には次のような形・傾向で現れることがあります(例であり、「ASDのある人には必ずこのような傾向がある」「このような傾向があれば必ずASDである」というものではありません)。

  • 人と目線が合いにくい
  • 場の状況や上下関係に無頓着である
  • 名前を呼ばれても反応しない
  • 一方的に言葉をまくしたてる
  • 会話による意思疎通がうまくできず、コミュニケーションの齟齬が生じやすい
  • 他人の発言をそのまま繰り返す
  • 相手の身振りの意味、意見・気持ちなどを察しづらい
  • 自分の考えと別の可能性を想定しづらい(相手の立場に立って考えることが苦手)
  • 質問の意図や発言の狙いを理解しづらい
  • 比喩や冗談を理解しづらい
  • 表情から気持ちを察しづらい
  • 自分だけのルールにこだわる
  • 決まった順序や道順にこだわる
  • 予定が急変するとパニックになる(パターン化した行動をする方が落ちついた生活を送ることができる)

④ASDの診断は医師だけが可能

「自分が(ある人が)ASDかどうか」の診断は、医師による問診や心理士が実施する心理検査を中心に行われます。

逆に言うと、医師以外には「ASDかどうか」の診断・判断はできません。

あなたが(ある人が)「発達障害かどうか」をハッキリさせたいのであれば病院を受診してみることをオススメします。

「診断を受けるのが不安」と思う人は、発達障害者のサポートを行う団体(各都道府県にある発達障害者支援センターなど)に「病院に行くべきかどうか」「診断をつけるメリットや注意点は何か」などを相談することができます。

⑤ASDの医学的な診断基準

下記は、2013年にアメリカ精神医学会がまとめた『DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル』(精神障害の診察基準などを記した書籍)に挙げられているASDの診断基準を抜粋・一部編集したものです。

次のような診断基準に当てはまればASDの可能性があります(あくまで可能性です。「どの程度なら『当てはまる』と言えるか、他の病気や障害の可能性はないかなども含めて、「ある人がASDかどうか」は、医師だけが判断できます)。

A.複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥がある
  1. 相互の対人的-情緒的関係の欠落で、例えば、対人的に異常な近づき方や通常の会話のやり取りのできないことといったものから、興味、情動、または感情を共有することの少なさ、社会的相互反応を開始したり応じたりすることができないことに及ぶ
  2. 対人的相互反応で非言語的コミュニケーション行動を用いることの欠陥、例えば、まとまりのわるい言語的、非言語的コミュニケーションから、アイコンタクトと身振りの異常、または身振りの理解やその使用の欠陥、顔の表情や非言語的コミュニケーションの完全な欠陥に及ぶ
  3. 人間関係を発展させ、維持し、それを理解することの欠陥で、例えば、さまざまな社会的状況に合った行動に調整することの困難さから、想像上の遊びを他者と一緒にしたり友人を作ることの困難さ、または仲間に対する興味の欠如に及ぶ
B.行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上ある
  1. 情動的または反復的な身体の運動、ものの使用、または会(例:おもちゃを一列に並べたり物を叩いたりするなどの単調な常同行動、反響言語、独特な言い回し)
  2. 同一性への固執、習慣への頑ななこだわり、または言語的、非言語的な儀式的行動様式(例:小さな変化に対する極度の苦痛、移行することの困難さ、柔軟性に欠ける思考様式、儀式のようなあいさつの習慣、毎日同じ道順をたどったり、同じ食物を食べたりすることへの要求)
  3. 強度または対象において異常なほど、きわめて限定され執着する興味(例:一般的ではない対象への強い愛着または没頭、過度に限局したまたは固執した興味)
  4. 感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ、または環境の感覚的側面に対する並外れた興味(例:痛みや体温に無関心のように見える、特定の音または触感に逆の反応をする、対象を過度に嗅いだり触れたりする、光または動きを見ることに熱中する)

⑥いわゆる「大人のASD」とは

「大人のASD」という言葉を聞くことがあるかもしれません。「大人のASD」とは、医学的な定義がある言葉ではありません。次のような状態を指す俗語です。

  1. 学童期には目立った特性や困難が見られなかった、またはその診断等を受けることはなかったものの、成人してから仕事の場などでその特性が顕在化し、ASDの診断を受けることになった例
  2. 子どもの頃からASDの診断を受けていた人が大人になった状態

1に関連して、発達障害は生まれつきのものであり、「大人になって(大人になるにつれて)発達障害になった」ということではありません。その上で、大人になって受けた検査でASDであることが初めて判明したというケースは少なくないようです。

⑦ASDの「グレーゾーン」とは?

ASDの傾向が確認されるものの、確定診断が下りるほどではないほどの状態・人のことを俗に「(ASDの)グレーゾーン」と言います

グレーゾーンの場合、確定診断がないことから利用できる公的なサービスが限定されることがあります(例:障害者手帳を取得できないため障害者手帳が必須なサービスを利用できない)。

ただし、グレーゾーンの人でも「発達障害者支援センター」のようなサポート団体への相談は可能です。

確定診断があってもなくても、またASDに関係してもしなくても「発達障害に関する悩み事」は専門的な知識を持つ人たちに相談した人が対策や解決策を見つけやすくなるでしょう。

⑧ASD以外の発達障害

発達障害はその特徴によって、いくつかのグループに分けられています。

ASD以外の主な発達障害には、ADHD(注意欠如・多動性障害)、SLD(限局性学習障害)などがあります。

ASDとADHDの主な違いは、対人関係でのコミュニケーション能力の差にあらわれます。

ASDの場合

他人の身振りの意味などを察することや、状況の推測・暗黙の了解を理解しにくいことが多いです。運動が苦手なことも多いです。

ADHDの場合

ASDのある人と比べると、コミュニケーションに大きな齟齬が生じたり、会話のやり取りや身振りの意味の理解に不自由さが生じたりするということは少ないです。
一方で、書類の記入間違いや物忘れといったミスが多いです。

ASD・ADHD・SLDの複数が併存する人もいます。気になる人は、下記の参考記事をご覧ください。

まとめ:ASDの特性を理解すれば無理なく働きつづけられます

まとめ〜ASDの特性を理解すれば無理なく働きつづけられます〜

ASDの特性から仕事の適性、工夫までを徹底解説してきましたが、あなたが働く上で活かせそうな情報があったでしょうか?

発達障害を抱えていたとしても、特性を理解してあなたに合った仕事をすることができれば、無理なく働きつづけることは可能です。

周囲の支援者を頼りながら、あなたが安心して働ける環境を見つけてください。

このコラムが、ASDで悩んでいる人の助けになったなら幸いです。

よくある質問(1)

ASDの特性は、仕事で活かせるんでしょうか。

一般論としては、次の特性は強みになりえます。「文字情報の処理に優れる」「特定領域の記憶力に長けている」「関心分野に高い集中力を発揮できる」「規則に従順で規範意識が強い」「論理的な思考が得意」。詳細はこちらをご覧ください

よくある質問(2)

ASDの特性に関連する「仕事が続かない」の解決策を知りたいです。

例として、「具体的な計画や指示を仰ぐ」「文字や図を用いた説明を求める」「休憩時間をアラーム設定する」「ノイズキャンセル機能のあるイヤホンを使う」「支援者と定期面談を行う」が考えられます。詳細はこちらをご覧ください。

監修志村哲祥

しむら・あきよし。
医師・医学博士・精神保健指定医・認定産業医。東京医科大学精神医学分野睡眠健康研究ユニットリーダー 兼任准教授、株式会社こどもみらいR&D統括。 臨床医として精神科疾患や睡眠障害の治療を行い、また、多くの企業の産業医を務める。大学では睡眠・精神・公衆衛生の研究を行っており、概日リズムと生産性、生活習慣と睡眠、職域や学校での睡眠指導による生産性の改善等の研究の第一人者。

【著書など(一部)】
子どもの睡眠ガイドブック(朝倉書店)』『プライマリ・ケア医のための睡眠障害-スクリーニングと治療・連携(南山堂)』
他、学術論文多数

日経新聞の執筆・インタビュー記事一覧
時事メディカルインタビュー「在宅で心身ストレス軽減~働き方を見直す契機に」

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

Amazon
翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

監修角南百合子

すなみ・ゆりこ。
臨床心理士/公認心理師/株式会社こどもみらい

執筆寺田淳平

てらだ・じゅんぺい。
高校2年の春から半年ほど不登校を経験。保健室登校をしながら卒業し、慶應義塾大学に入学。同大学卒業後の就職先(3,500人規模)で人事業務に従事する中、うつ病を発症し約10か月休職。寛解・職場復帰後、勤務を2年継続したのち現職のフリーライターに。
2019年に一般財団法人職業技能振興会の認定資格「企業中間管理職ケアストレスカウンセラー」を取得。

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。トップページはこちら→

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