発達障害のある人も失業保険を受給できる? 受給する流れを解説 | キズキビジネスカレッジ  

発達障害のある人も失業保険を受給できる? 受給する流れを解説

こんにちは、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

発達障害のある人のなかには「障害があっても失業保険を受け取れるのだろうか」「障害年金を受給しているけれど、失業保険も通常どおり受け取れるのだろうか」などの疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。

結論を言うと、発達障害があっても、失業保険をきちんと受け取れる可能性があります。

このコラムでは、発達障害のある人が失業保険を受給できるのかについてや、受給できる日数・金額、申請に必要な書類、失業保険を受給する流れについて解説します。

あわせて、失業保険と障害年金の同時受給の可否、失業保険のほかに利用できる制度、申請に関して頼れる支援機関についても紹介します。失業保険の利用を検討している人は、ぜひご覧ください。

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発達障害のある人も失業保険を受給できる

発達障害のある人が仕事を辞めた場合、失業保険(雇用保険の基本手当)による保障を受け取れる可能性があります。

なお、失業保険を受給する条件として、発達障害の有無には関わりません。

失業保険を受給できるのは、以下の要件を満たし、かつハローワークで申し込みをした人です。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」

  • 原則として、離職の日以前2年間に12か月以上の被保険者期間がある
  • 倒産・解雇などによる離職の場合(特定受給資格者に該当)、期間の定めのある労働契約が更新されなかったことそのほかやむを得ない理由による離職の場合(特定理由離職者に該当)は、離職の日以前1年間に6か月以上被保険者期間がある

発達障害のある人の場合、倒産や解雇などによる離職でなければ、就職困難者または一般離職者の区分で申請ができます。

障害のある人が該当する区分である就職困難者で受給するためには、障害者手帳または医師の診断書・意見書の提出が必要なことが多い傾向にあります。しかし、認定に必要な書類が異なる場合があるため、お住まいの地域にあるハローワークに問い合わせておくとスムーズです。

発達障害のある人が受給できる日数・金額

この章では、発達障害のある人が失業保険を受給できる日数・金額について解説します。

受給可能な期間

発達障害のある人が就職困難者として認定された場合、失業保険の受給期間は以下のとおりです。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」、東京都「【雇用保険の失業等給付(基本手当)の詳細】(令和6年3月1日時点)」

  • 45歳未満で離職:雇用保険加入歴が1年以上の場合:300日
  • 45歳以上65歳未満で離職:雇用保険加入歴が1年以上の場合:360日

一方、就職困難者ではなく一般離職者として認定された場合は以下の受給期間となります。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」

  • 雇用保険への加入期間が10年未満:90日
  • 雇用保険への加入期間が10年以上20年未満:120日
  • 雇用保険への加入期間が20年以上:150日

就職困難者として認定されると、給付期間が大きく増えることがわかるのではないでしょうか。障害者手帳を取得しておいたり、きちんと病院で診断を受けておいたりすると、離職後の負担が少なくなります。

受給可能な金額

失業保険で受給できる金額は、賃金の低い人ほど高い給付率に設定されています。受け取れる金額(基本手当日額)の目安は、以下の計算式で算出が可能です。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」、厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります ~令和7年8月1日から~」

  • ①賃金日額を算出する:離職以前6か月の賃金の合計÷180
  • ②賃金日額をもとに基本手当日額を算出する:賃金日額×給付率(約45~80%)

ただし、基本手当日額には上限と下限が設けられている点に注意しましょう。令和7年8月1日以降は、下限が2,411円、上限が以下のとおり定められています。(参考:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります ~令和7 年8月1日から~」

  • 29歳以下:7,255円
  • 30~44歳:8,055円
  • 45~59歳:8,870円
  • 60~64歳:7,623円

給付金額の上限・下限は毎年見直されるため、厚生労働省やハローワークの案内で最新の情報を確認しておきましょう。

発達障害のある人が失業保険を申請するときに必要な書類

発達障害のある人が失業保険を申請するときには、以下の書類が必要です。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」

  • 離職票−1
  • 離職票−2
  • マイナンバーカード、または個人番号確認書類(※1)と身元確認書類(※2)
  • 写真2枚(離職票貼付用)
  • 本人名義の預金通帳
  • 船員だった人は、船員保険失業保険証と船員手帳
  • 障害者手帳または医師の診断書・意見書
  • ※1:個人番号の通知カード、個人番号の記載がある住民票
  • ※2:運転免許証、運転経歴証明書、官公署が発行した身分証明書、資格証明書など。あるいは、公的医療保険の資格確認書、児童扶養手当証書など

手続きには離職票が欠かせないため、退職時には、会社へ速やかな交付を依頼しておきましょう。また、あらかじめ障害者手帳を取得したり診断書・意見書を作成したりしておくと、スムーズに手続きができます。

発達障害で失業保険を受給する流れ

この章では、発達障害で失業保険を受給する流れについて解説します。

ステップ①病院を受診して診断を受ける

発達障害の診断を受けておらず、かつ失業保険を長期的に受給したい人は、まず病院を受診しましょう。

医師に診断書・意見書を発行してもらったり、診断をもとに障害者手帳を取得したりすることで、ハローワークで就職困難者として認定されることが可能になります。障害者手帳は公的な福祉サービスを受けるときにも役立つため、取得を検討しておくのがよいでしょう。

発達障害のある人の場合は、障害者手帳として「精神障害者保健福祉手帳」が発行されます。発行を希望する際は、自治体の担当窓口へ相談しましょう。

発行の手続きが面倒と思うかもしれませんが、きちんと対応しておけば就職困難者として認定を受けられ、長期的に失業保険を受給できる可能性が高まります。手続きが難しいと感じるときには、周囲の人のサポートを受けながら着手しましょう。

ステップ②休職・退職

状況に応じて、休職をして療養を心がけましょう。退職する前に有給休暇を使い切るほか、健康保険を利用して傷病手当金を受け取り、復職できそうにない場合は退職後に失業保険を受給するのが一般的です。

また、失業保険を受給するときには、離職票が必要です。退職が決まったら、必ず発行してもらうように会社へ伝えておきましょう。

ステップ③必要書類の準備

離職票、マイナンバーカードまたは通知カード、障害者手帳または診断書など、手続きに必要な書類を準備します。

特に、障害者手帳や診断書を発行する際は時間がかかる可能性があるため、早めに準備に取りかかるのがよいでしょう。

また、依頼をしても会社が離職票を交付しない場合には、お住まいの地域を管轄するハローワークで相談ができます。

困ったことがあれば、無理をして一人で対応しようとしないことが大切です。最寄りのハローワークの窓口へ相談し、適切な対応を検討しましょう。

ステップ④ハローワークで求職申込と受給資格決定

ハローワークで、失業保険受給のための求職申込・受給資格確認を申請します。

書類に不備がなく、申請が受理されると、担当者によって受給資格の確認が実施されます。受給資格が認められると以下のことを確認されるため、あらかじめ情報を整理しておくと安心です。

  • 自己都合退職か会社都合での退職か
  • 再就職への意欲があるか
  • 健康状態について(就労ができるか)

この際、問題なく働ける場合は、医師の診断内容を踏まえて就労可能なことを伝えましょう。

一方、就労が困難だとする医師の診断がある場合は、失業保険の受給開始を延長し、回復してから受け取れるように手続きをしておく必要があります。

延長には延長理由を証明する書類が必要なため、診断書などを取得・持参しておきましょう。延長できる期間は最長3年で、心身の不調が回復して求職活動できるようになったら受給をはじめられます。

ステップ⑤雇用保険説明会

実際に失業保険を受給できることが決まったら、対象者には雇用保険説明会が実施されます。

説明会では受給資格者証をはじめとする必要書類の交付と、手続き方法・就職活動方法について説明がされます。制度の概要、受給ルールなどの重要な情報について触れられるため、よく内容を確認しておきましょう。

ステップ⑥待期期間・給付制限

雇用保険説明会への参加後、失業保険をすぐに受給できるわけではありません。就職困難者として認定された場合は、7日の待期期間が終わったら受給がはじまります。

一方、一般離職者と認定され、かつ自己都合や懲戒解雇によって離職した場合は、給付制限が設けられます。7日間の待期期間だけでなく、1〜3か月間は給付を受けられません。

一般離職者としての申請になる場合は、給付制限期間中の生活費を用意しておく必要があるでしょう。

また、給付制限を受ける場合は、その期間中に失業の認定のための求職実績を作る必要があります。失業の認定は、ハローワークへ受給資格者証と失業認定申告書を提出して、就労の有無・就職活動の実績を認定する工程のことです。

待期期間・給付制限期間中から以下のような実績を残しておく必要があるため、忘れて慌てないように注意しましょう。

  • 説明会に足を運ぶ
  • 求人に応募する
  • ハローワークで相談をする など

ステップ⑦失業保険(基本手当)受給

失業認定を受けた日数分、失業保険を受給できます。基本的には、申請した普通預金口座への振り込みによって受け取りが可能です。

初回受給以降も、4週間に1度の失業認定を受けることで受給ができます。その後は、支給期間の終了か、就職によって受給が終わります。

失業保険と障害年金はどちらも受給できる?

失業保険と障害年金は制度の目的が異なるため、どちらも受給できます。

  • 失業保険:離職後に再就職を目指す間の生活保障などを目的としている保障
  • 障害年金:病気やケガによって障害状態になったときに受給できる保障

発達障害があっても「週に20時間以上の労働できる能力がある」と認定されれば、同時受給が可能です。

ただし、年金のうち、65歳未満に支給される特別支給の老齢基礎年金・退職共済年金と失業保険は同時受給できません。申し込みをすると失業保険は受給できますが、老齢厚生年金・退職共済年金がストップするため注意しましょう。(参考:厚生労働省「離職されたみなさまへ」

失業保険のほかに利用できる制度

発達障害のある人が受給できる、失業保険以外の制度には、おもに以下のものがあります。失業保険のほかにも受け取れる保障がないか、あらかじめ確認しておきましょう。

  • 【休職・離職時に利用できる制度】
  • 健康保険の傷病手当
  • 雇用保険(再就職手当・就業手当・就業促進定着手当・常用就職支度手当)
  • 生活保護
  • 職業訓練受講給付金
  • 国民健康保険料の軽減
  • 【発達障害のある人が利用できる制度】
  • 自立支援医療
  • 障害年金

利用できる制度は状況に応じて多岐にわたるため、困ることもあるかもしれません。そのときには無理をせず、ハローワークや、次章で取り上げる支援機関に相談して適切な支援を得るようにしましょう。

失業保険の申請に関して頼れる支援機関

失業保険の申請に関して、発達障害のある人が頼れる支援機関として以下の6カ所があります。

  • ハローワーク
  • 就労移行支援事業所
  • 精神保健福祉センター
  • 地域障害者職業センター
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 発達障害者支援センター

このうち就労移行支援事業所では、障害のある人を対象としてビジネススキルの獲得と就職に関する支援を実施しています。メンタルに関する個別相談や定着支援も担っており、離職期間中に再就職を見据えてスキルアップをしたい人に適している支援機関です。

就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)は、うつ病や発達障害による離職期間に高度なビジネススキルを獲得するサポートをしています。

就職6か月後の定着率は約95.0%、一般雇用の割合も約44%となっています。再就職に向けて、自分自身の特性との向き合い方を知り、ビジネスで役立つさまざまなスキルを身につけたい人は、ぜひご相談ください。

まとめ:発達障害のある人も失業保険を受給できる

発達障害のある人が離職したときには、失業保険を受給できます。特に就職困難者の認定を受ければ、一般離職者よりも長期的な支援を受けられます。

ただし、就職困難者として認定を受けるには多くの手続きが必要なため、きちんとした準備が必要です。

このコラムで紹介した内容を参考に、お住まいの地域を管轄するハローワークやそのほかの支援機関のサポートを頼りながら、無理をせず申請を進めましょう。

よくある質問(1)

発達障害のある人は、失業保険を受給できますか?

発達障害のある人が仕事を辞めた場合、失業保険(雇用保険の基本手当)による保障を受け取れる可能性があります。

詳細については、こちらで解説しています。

よくある質問(2)

発達障害で失業保険を受給する流れを教えてください。

以下が考えられます。

  • 病院を受診して診断を受ける
  • 休職・退職
  • 必要書類の準備
  • ハローワークで求職申込と受給資格決定
  • 雇用保険説明会
  • 待期期間・給付制限
  • 失業保険(基本手当)受給

詳細については、こちらで解説しています。

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2025年6月現在17校+オンライン校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2025年9月現在9校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2025年9月現在、首都圏・関西に9校舎を展開しています。トップページはこちら→

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