就労移行支援 キズキビジネスカレッジ(KBC) 傷病手当金とは? 受給条件や申請方法を解説

こんにちは。就労移行支援事業所・ キズキビジネスカレッジ(KBC) です。
病気やケガをしたあなたは、会社を休むことになって経済的な不安を感じているかもしれません。
会社を休めても有給休暇が足りず、無給になると生活を続けることが困難になりますよね。
うつ病や適応障害など、何らかの病気やケガで会社を休む場合、「傷病手当金」を受給できる可能性があります。
このコラムでは、 傷病手当金の受給条件や受給金額、受給期間、申請する流れ、注意点 について解説します。
ただし、紹介している内容は、法改正や加入している健康保険などによって変更となる可能性があります。
このコラムを、傷病手当金を受給する目安としていただいた上で、 実際のあなたについては、職場や加入している健康保険、社会保険労務士、かかりつけの医師などに確認 してみましょう。
なお、このコラムは、全国健康保険協会(協会けんぽ)のウェブサイトを参考に執筆しています。
目次
傷病手当金とは?
傷病手当金とは、 病気やケガ、障害のために仕事を休み、事業主から十分な報酬を受けられない場合に、健康保険(社会保険)の加入者・被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた支援制度のこと です。 (参考:全国健康保険協会 「傷病手当金」 、全国健康保険協会 「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」 、全国健康保険協会 「傷病手当金について」 )
国民健康保険の加入者・被保険者は対象外です。
対象となる病気やケガ、障害は、業務外の理由で生じた場合に限ります。会社の業務が原因で生じた病気やケガ、障害は、労災保険により補償されます。
傷病手当金の 受給対象は、病気やケガ、障害によって就労不能であり、十分な報酬を受けられない人 です。そのため、医師の診断書が必要です。
また傷病手当金は、退職前・在職中に就労できない状態の場合に受給できます。ただし、一定の条件を満たせば、退職後も継続して受給できます。具体的な受給金額や受給期間は、その人の休職の状況などによって異なります。
申請は、加入している全国健康保険協会や各健康保険組合、各共済組合で行えます 。気になる人は、加入している健康保険の協会・組合にご相談ください。
傷病手当金の受給条件
傷病手当金を受給するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
ここでは、全国健康保険協会(協会けんぽ)の条件を紹介します。すべての条件を満たせるか、確認してみましょう。
なお、 各条件には、「給与が一部だけ支給されている場合は、傷病手当金から給与支給分を減額して支給される」などの補足が付いています 。
実際に傷病手当金を申請する際は、対象となる協会・組合に問い合わせたりウェブサイトを参照したりして、しっかりと条件を確認することが大切です。
条件①健康保険(社会保険)の加入者・被保険者
傷病手当金は、健康保険(社会保険)の加入者・被保険者のみ受給できます。 (参考:全国健康保険協会 「医療保険制度の体系」 )
健康保険(社会保険)とは、 民間企業に勤務している人や公務員、私学の教職員などの人が加入できる社会保険のこと です。
そもそも傷病手当金の支払いは、加入している健康保険から行われます。
そのため 国民健康保険の加入者・被保険者の場合、傷病手当金は受け取れません 。
ただし、自営業やフリーランス、主婦、主夫などの国民健康保険の加入者・被保険者が利用できる支援制度もたくさんありますのでご安心ください。
条件②業務外の病気やケガ、障害による療養での休業
業務外の病気やケガ、障害による療養での休養であれば、傷病手当金を受給できます。
仕事中や通勤中に病気やケガ、障害をした場合は、傷病手当金ではなく労災保険の対象です。傷病手当金の受給条件を満たさないため、注意が必要です。
傷病手当金は業務外の病気やケガ、障害で、医師の診断書などにより療養・休業が必要と判断されたときに受給できます 。
療養には、入院だけでなく自宅療養も含まれます。
ただし、美容整形のように病気やケガ、障害と見なされないケースでの療養では、傷病手当金を受給できません。
条件③就労できない状態を医師に認定されている
就労できない状態を医師に認定されていることも傷病手当金の受給条件のひとつです。
就労できない状態かどうかは、本人の主観で決められません。 医師の診断や仕事内容、病気やケガ、障害の状態をもとに、客観的かつ総合的に判断されます 。
そのため「働けない」と自分で判断して仕事を休んでも、傷病手当金を受給できないため注意しましょう。
傷病手当金を受給するためには、就労できないことを証明する医師の診断書の提出が必要 です。
最近では、傷病手当金受給の審査が厳しくなっている傾向にあり、通院経験がない場合、受給できないというケースもあるそうです。療養のためにも、通院の継続が受給条件と言えるでしょう。
条件④3日間連続での休業を含めて4日以上就労できない状態
傷病手当金の受給するためには、「3日間連続での休業を含めて4日以上就労できない状態」であることも必要です。
療養のために会社を休んだ日が連続して3日間あった上で、4日目以降の休んだ日が傷病手当金の受給開始日になります 。
連続して休んだ3日間を、「待期期間」と言います。待機期間中は給与の支払いがあったかどうか問われません。また、有給休暇や土日・祝日などの休日、公休日も待機期間とすることができます。
ただし、待機期間は、3日間連続であることが必須です。例えば、2日連続で休み、3日目に勤務した場合、4日目に休んでも受給条件は満たせません。
加えて、 4日以上勤務できない状態であることも求められます 。
そのため病気やケガ、障害により3日間連続で仕事ができなかったとしても、4日目に勤務できるようになれば傷病手当金は支給されません。
条件⑤休業期間に給与の支払いがない
傷病手当金は、待機期間を除く休業期間に給与の支払いがない場合に受給できます。
こちら で解説したとおり、 初日から3日間の待機期間は、休みに対する報酬が発生する有給休暇などが含まれていても問題ありません 。
ただし、4日目以降の休みで十分な補償を職場から受けられる場合、傷病手当金の対象外です。
傷病手当金は 病気やケガ、障害による休業期間の生活保障を目的とした制度であるため、給与が支払われている人は受給できません 。
ただし、有給休暇などにより給与が支払われていても、傷病手当金より少ないケースのみ差額を受け取れます。
時短勤務など、仕事したうえで給与が支払われた場合は、給与が減っても傷病手当金は支給されません 。
傷病手当金の受給金額
傷病手当金の受給金額は、基本的に保険加入期間で決まります。ただし、申込者の状況によっては金額が調整される場合もあります。
この章では、各ケースに応じて傷病手当金の受給金額を解説します。自分に当てはまるかチェックしてみてください。
なお、傷病手当金の受給金額に関わらず、社会保険料や住民税を支払う必要がある点は注意しましょう。
詳細な受給金額を知りたい人は、職場の人事を担当する部署に一定期間の給与額などを確認した上で、お住まいの自治体の障害福祉を担当する部署・窓口にご相談ください。
金額①受給開始日以前の保険加入期間が12か月以上である場合
傷病手当金は基本的に、 受給給開始日以前の12か月間の各標準報酬月額を平均した額を30日で割った金額の2/3が受給金額 です。
傷病手当金の受給金額は、以下のように算出されます。
- 受給開始日の以前12か月間の各標準報酬月額の平均額÷30日×2/3
受給開始日は、傷病手当金が最初に支給される日のことです。
標準報酬月額とは、 基本給・残業手当・役付手当・勤務地手当・通勤手当・住宅手当・家族手当など、毎月の給料を一定の金額ごとに1〜50の等級に区分した金額のこと です。
都道府県によって異なりますが、たとえば東京では月額報酬21〜23万円の人は、18等級で標準報酬月額22万円と定められています。
つまり、傷病手当金は最大で、受給開始日以前の1年間の平均月収の2/3を受給できます。 (参考:全国健康保険協会 「標準報酬月額・標準賞与額とは?」 )
金額②受給開始日以前の保険加入期間が12か月未満である場合
受給開始日までの保険加入期間が12か月に満たない場合、以下のいずれか低い額を使用して受給金額を算出します。
- 受給開始日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額の平均
- 日本年金機構が定める標準報酬月額の平均額(受給開始日が平成31年4月1日以降の人は30万円)
計算方法は通常と同様ですが、30日で割る金額が異なる点に注意しましょう 。
金額③会社から給与を受け取っている場合
基本的に、 給与の支払いやほかの支援制度の受給がある場合、受給できません 。
ただし、職場から給与を受け取っている場合、通常の受給金額から調整されます。
金額①または金額②で算出した金額より高額な給与を休業中も受け取っている人は、傷病手当金は受給できません。
ただし、 会社から受け取っている給与が、金額①または金額②より少ない日額であれば、差額を受給できます 。
例えば、傷病手当金で15万円を受け取れるのに会社からの給与は10万円だった人は、傷病手当金で差額の5万円を受け取れます。
一方で傷病手当金で15万円を受給できる人で、会社から16万円の給与を受け取っていれば、傷病手当金は支払われません。
金額④労災保険から休業補償給付を受けている・受けていた場合
労災保険から休業補償給付を受給している人や、過去に受給していた人で、休業補償給付と同じ病気やケガ、障害で就労できなくなった場合、傷病手当金は受給できません 。
休業補償給付と傷病手当金は、同時に併給されないことが基本です。
そのため業務外の病気やケガが原因で休業することになっても、労災保険から休業補償給付を受けている期間は傷病手当金を受給できません。
ただし、 休業補償給付の日額が傷病手当金の日額より低く、傷病手当金の受給条件を満たしている場合は差額を受け取れます 。
金額⑤出産手当金が受けられる場合
出産のために仕事を休んだときに支給される出産手当金を受給できる場合、通常の受給金額から調整されます 。 (参考:全国健康保険協会 「第 4 章 健康保険の給付金等について」 、通信機器産業健康保険組合 「病気で仕事を休んだとき」 )
基本的に出産手当金は、傷病手当金より優先されます。傷病手当金より出産手当金が高額であれば、傷病手当金は受給できません。
ただし、 出産手当金の日額が傷病手当金の日額より少額であれば、差額を受給できます 。
なお、出産手当金の計算方法は以下のとおりです。
- 直近1年間の標準報酬月額の平均額の30分の1 × 2/3 × 支給日数
保険加入期間が1年に満たない人は、保険加入後の平均額か、協会けんぽ全被保険者の平均額のうち、低い金額をもとに計算します。
金額⑥資格喪失後に老齢退職年金を受け取れる場合
健康保険の資格喪失後にも継続して傷病手当金を受給している人が、老齢退職年金を受給できる場合、通常の受給金額から調整されます 。 (参考:衆議院 「法律第百八十一号」 )
老齢退職年金とは、老齢や退職を理由に支給される年金です。
基本的に老齢退職年金は、傷病手当金より優先されます。
傷病手当金より老齢退職年金が高額であれば、傷病手当金は受給できません 。
ただし、老齢退職年金の金額の1/360が、傷病手当金の日額より少額であれば、差額を受給できます。
金額⑦障害厚生年金・障害手当金を受けられる場合
傷病手当金と同じ病気やケガ、ショプ外を理由に障害厚生年金・障害手当金を受給している場合、傷病手当金は受給できません 。
ただし、障害厚生年金・障害厚生年金と障害基礎年金との合算額のいずれかの金額の1/360が、傷病手当金の日額より少額であれば、差額を受給できます。
また、傷病手当金の合計額が障害手当金の額に届くと、達した日から傷病手当金の受給が始まります。
なお、 同じ病気やケガだと通常の受給金額から調整されますが、障害厚生年金・障害手当金を受け取る理由となった障害と、傷病手当金の原因である病気やケガ、障害が異なるならば、併給が可能 です。
障害年金については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
傷病手当金の受給期間
傷病手当金の受給期間にも、いくつかルールがあります。
支給日とあわせて、受給期間を把握しておきましょう。
通算で1年6か月以内まで
傷病手当金の最長の受給期間は、原則として1年6か月です。 (参考:厚生労働省 「第7回 こころの病で再休職した場合、傷病手当金を再度支給できる仕組みはあるの?」 、SMBC日興証券グループ健康保険組合 「よくある質問」 )
2020年7月1日以降に傷病手当金の受給を開始した人は、通算で1年6か月以内まで受給できます 。
例えば、病気やケガ、障害によって待機期間を含めて2か月休んだ後、1か月出勤して、再度休んでも1年4か月までは傷病手当金を受け取れます。
2022年の法改正以前は、初回受給から1年6か月の間に就労した期間、仕事を再開して傷病手当金の受給を中断する期間があった場合、受給期間の1年6か月のうちに、その働いた期間が含まれる仕組みでした。
つまり、 一度仕事に復帰して、その後で再び働けなくなった場合、実際に受給できる期間は1年6か月よりも短かった ということです。
2020年7月1日以前に傷病手当金の受給を開始した人は、従来と同様に最長1年6か月までしか受給できないので注意してください。
なお、 通算で1年6か月以内という期限は、あくまで同じ病気・ケガ、障害の場合 です。
病気Aで1年6か月間休業して復職した人が、その後ケガBで休業することになった場合は、新たに1年6か月の受給期間が設けられます。
しかし、 病気Aで1年6か月間休業して復職し、再度病気Aにかかった人も、1回目の病気Aが完治していると認められれば2回目も受給が可能 です。
また、株式会社αで勤務中に病気Aを発症した人が、株式会社βへ転職後に再び病気Aを発症したケースも同様です。
健康保険が変わっても完治ではなく「再発」と見なされれば、通算で1年6か月以内の期間内は再受給できます。
復職したからといって「完治」と判断されるわけではないので注意してください。
ここで言う完治とは、 通常の社会生活に復帰した「社会的な完治」を意味します 。以下の場合は、社会的な完治とは認められません。
- 本人が完治したと主観的に感じているだけの状態
- 医師が完治したと診断しただけで、まだ社会生活に復帰していない状態
健康保険資格の喪失後も継続給付を受けられる場合がある
健康保険資格を喪失した退職後も、傷病手当金を継続して受給できる場合があります 。
退職後も傷病手当金の受給期間があり、以下の条件を満たす場合、退職後も継続して傷病手当金を受給することは可能です。
- 被保険者の資格喪失をした日の前日=退職日までに継続して1年以上の健康保険任意継続期間を除く被保険者期間があること
- 被保険者の資格喪失をした日の前日=退職日時点で傷病手当金を受給している、または、受給条件を満たしていること
なお、 退職日の前日までに待機期間を完成させても、退職日に出勤・就労した場合、継続受給の受給条件を満たさなくなるため、被保険者の資格喪失した日=退職日の翌日以降の傷病手当金の受給はできません 。
また、資格喪失後に仕事ができる状態になったとき、再度仕事ができない状態になっても再受給はできません。注意してください。
支給日は書類を健康保険協会・組合が受け取ってから10営業日程度
傷病手当金の受給日は、 申請書類を健康保険協会・組合が受け取ってから10営業日程度 です。 (参考:全国健康保険協会 「令和3年度第1回 健康保険委員研修会」 、ひかり健康保険組合 「傷病手当金の支給はいつになりますか。」 、東京都情報サービス産業健康保険組合 「傷病手当金を初めて請求される方へ」 )
一般的に傷病手当金は勤務している職場が手続きを行います。あなたが職場に書類を提出してから10営業日で振り込まれるわけではない点に注意してください。
職場が健康保険協会・組合に提出してから、10営業日程度で振り込まれるケースがよく見られます 。
会社によっては提出日が決まっており、その提出日より前であれば早く出しても遅くだしても支給日が変わらない場合もあります。
また、 健康保険協会・組合によって、振り込み日も異なります 。
例えば、毎月15日と月末に振り込まれる健康保険組合や、毎月10日・20日・末日と定めている健康保険協会もあります。
全国健康保険協会の支払日では、受付日から2週間程度です。
具体的な支給日が気になる人は、 職場や加入している健康保険協会・組合に問い合わせてみてください 。
傷病手当金を申請する流れ
傷病手当金の申請では、いくつかの段階を踏む必要があります。
この章では、傷病手当金を申請する流れについて解説します。
スムーズに申請するためにも、流れを確認しておきましょう。
流れ①医療機関を受診し、医師の診断書を取得する
傷病手当金を申請するために、まずは医療機関にて病気やケガ、障害の診断を受け、医師の診断書を取得しましょう。
「療養での休養」「就労できない状態」を証明するためには、医師の診断書が必要 です。
医師の診断書には、病名・診断日・仕事ができない期間などが記載されます。
流れ②職場に病気やケガで休職することを報告する
医師の診断を受けたら、職場に病気やケガ、障害で休職することを報告してください。
傷病手当金の申請自体は職場が行うので、まずは休職することを伝える必要があります 。
業務によっては、同僚や上司など職場の人への申し送り・引き継ぎも発生します。休職後、復帰しやすくするためにも、休職の報告することをオススメします。
また欠勤・休業の規定は職場によって異なります。職場への休職報告と同時に確認・相談しておくとよいでしょう。
傷病手当金の受給について担当部署へ聞いておくと、申請手続きについても教えてもらえる でしょう。
流れ③待機期間の3日間を過ごす
休職報告をして、傷病手当金の受給について相談したら、待機期間の3日間を過ごします。
傷病手当金は待機期間後の4日目から支給が始まるため、有給休暇が残っている人は待機期間を有給休暇で休むことも選択肢のひとつ です。
また土日・祝日・職場指定の休日なども待機期間の3日間に含まれるため、職場指定の休日の前後に有給休暇を取得して、復職後に有給休暇を残す人もいます。
3日間連続して休まなければ受給要件を満たしません。注意してください。
流れ④必要書類を用意する
傷病手当金の受給に向けて、必要書類を用意しましょう。 (参考:全国健康保険協会 「健康保険傷病手当金支給申請書」 )
体調に問題がなければ、待機期間中に準備するとすぐに申請できます。
まず、 傷病手当金支給申請書を用意してください 。
傷病手当金支給申請書はあなたが記入する項目だけでなく、医師や職場が記入する箇所もあります。
あなたが記入したうえで医師に記載をお願いし、職場へ提出するとスムーズです。
1か月以上休業するなど2枚以上の傷病手当金支給申請書を提出する人は、1枚目を写真に撮ったりコピーしたりして保存しておくとよいでしょう 。矛盾せずに申請できます。
なお、傷病手当金支給申請書の用意は、職場によって以下のように異なります。
- 加入している健康保険の公式サイトから自分で印刷・記入する
- 職場が用意した書類に記入する
書類を用意する人に指定はありません。 事前に書類を用意してもらえるのか職場に確認しておくとよいでしょう 。
また人によっては、以下の添付書類も必要です。
- 以前の事業所の名称、所在地及び事業所に使用されていた期間がわかる書類
- 以前の事業所の名称、所在地及び事業所に使用されていた期間がわかる書類
- 以前の事業所の名称、所在地及び事業所に使用されていた期間がわかる書類
- 障害手当金の支給を証明する書類のコピー
- 休業補償給付支給決定通知書のコピー
- 第三者行為による傷病届
- 戸籍謄本など、被保険者との続柄がわかる書類
加入している健康保険協会・組合によって必要な書類が異なる場合があります。 必ず申請前に公式サイトや職場の担当部署、健康保険協会・組合に確認・相談しておきましょう 。
流れ⑤書類を提出して職場に手続きしてもらう
待機期間が過ぎ、必要書類を用意したら職場に提出してください。
傷病手当金の申請は職場が行うため、傷病手当金支給申請書と添付書類は職場への提出が一般的 です。
事前に提出する部署や住所、担当者を確認しておきましょう。
ただし、 すでに退職している場合は職場を通さず、あなたが健康保険協会・組合へ直接提出 します。
書類が健康保険協会・組合へ届いたら審査が行われ、問題がなければ傷病手当金が支給されます。
もし書類にミスがあると、書類が戻ってきてから再び申請し直しになり、その分支給日が遅れます。
自分の記入漏れやミスだけでなく、医師の記載内容にも問題がないか確認してから提出 するようにしましょう。
傷病手当金の注意点
傷病手当金は経済的な不安がなくなる便利な制度ですが、申請に関する注意点があります。
受給できなくなるリスクを減らすためにも、申請前に注意点をチェックしましょう。
注意点①申請には期限がある
傷病手当金の申請は、 受給開始日の翌日から2年間と期限が定められています 。 (参考:全国健康保険協会 「健康保険給付の申請期限について」 、公立学校共済組合 「傷病手当金請求にかかるQA」 )
傷病手当金は日ごとに支給されるため、期限は1日ずつ設定されます。
たとえば2024年4月1日から4月30日まで休んだ場合、2026年4月1日には2024年4月1日の申請ができません。ただし2026年4月1日に、2024年4月2日以降の申請はできます。
申請期限を過ぎると、条件を満たしていても受給できなくなるので注意 しましょう。
注意点②医療機関を受診せずに自宅で安静した場合は対象外になる
傷病手当金の受給には、医師の意見や業務内容などをもとに客観的な判断が必要です。
医療機関を受診せずに自宅で療養した場合は、客観的に「就労できない」と判断できないため、受給の対象外 になります。
医師の診断を受けた人が、医師の指示により自宅療養をしているケースは問題ありません。
また、やむを得ない理由により医療機関を受診できず、医師の意見書を添付できない場合でも、 申請書に受診できない旨を記載したうえで、仕事をできなかったと証明する書類を勤務先が添付し、健康保険協会・組合に認められたら受給できる可能性があります 。 (参考:厚生労働省 「「新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A」の改訂について」 )
注意点③他の社会保険と加入期間を通算できない
傷病手当金を受給する場合、 他の社会保険と加入期間を通算することはできません 。 (参考:東京都情報サービス産業健康保険組合 「病気やケガで仕事を休み、給与が得られないとき(傷病手当金)」 )
たとえば前職で社会保険Aに2年加入しており、他社へ転職して社会保険Bに6か月加入した人が転職後に病気やケガをした場合、社会保険Bの加入期間で受給金額が計算されます。
社会保険Aと社会保険Bの加入期間は、通算できないため注意してください。
ただし、 前職と転職後の会社のどちらの時期も社会保険Aであれば、通算できる可能性があります 。
転職後も加入する健康保険が同じ人は、加入している健康保険に通算できるか確認してみてください。
注意点④退職日に出勤すると傷病手当金を受け取れない
退職日に出勤すると継続給付を受ける条件を満たせません。傷病手当金を退職後に 継続して受給できなくなります 。
退職後も継続して受給するためには、退職日の前日まで連続して3日以上休み、退職日に仕事ができない状態であることが必須です。
あなたが退職日に出勤した場合、仕事ができる状態だと判断されます。
退職後も傷病手当金を受給したい人は、退職日に出勤しないように注意 しましょう。
注意点⑤退職月の申請書は原則在職中・退職後で分ける
退職後も継続して受給する場合、 退職月の申請書は原則在職中・退職後で分けてください 。 (参考:東京都情報サービス産業健康保険組合 「病気やケガで仕事を休み、給与が得られないとき(傷病手当金)」 )
在職中は職場を通して手続きしますが、退職後は自分で健康保険協会・組合に申請して手続きします。
そのため 職場に在籍していた期間までの申請書は職場を通して提出し、退職後は自分で直接提出するケースが一般的 です。
健康保険協会・組合によって異なる場合もあるので、退職前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ:傷病手当金があれば経済的に困らずに済みます
傷病手当金を受給すれば、療養するために休職した場合も経済的に困らずに済みます。
公的なサポートを受けることは、決して恥ずかしいことではありません 。
病気やケガの療養に集中するためにも、会社へ勤務中の人は傷病手当金を受給できるか病院や勤務先に相談してみましょう。
療養後の復職・転職に不安がある人は、私たち キズキビジネスカレッジ(KBC) にもお気軽に相談してくださいね。
よくある質問(1)
- 傷病手当金とはなんですか?
-
傷病手当金とは、病気やケガ、障害のために仕事を休み、事業主から十分な報酬を受けられない場合に、健康保険(社会保険)の加入者・被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた支援制度のことです。詳細については、 こちら で解説しています。
よくある質問(2)
- 傷病手当金の利用条件を知りたいです。
-
以下が考えられます。
- 健康保険(社会保険)の加入者・被保険者
- 業務外の病気やケガ、障害による療養での休業
- 就労できない状態を医師に認定されている
- 3日間連続での休業を含めて4日以上就労できない状態
- 休業期間に給与の支払いがない
詳細については、 こちら で解説しています。
監修キズキ代表 安田祐輔
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