適応障害のある人が転職を成功させるポイント 転職に関するQ&Aを紹介 | キズキビジネスカレッジ  

適応障害のある人が転職を成功させるポイント 転職に関するQ&Aを紹介

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

適応障害のあなたは、以下のような悩みを抱えたまま、転職をお考えではないでしょうか?

  • 転職したいけど甘えだと思われないかが怖い…
  • 転職しても適応障害が再発したらどうしよう…

適応障害になった人は上記のような悩みを抱えがちです。

このコラムでは、適応障害のある人が転職を成功させるポイントや適応障害のある人に向いてる仕事、転職後に適応障害を再発させないための防止策について解説します。

3,500人規模の職場の人事担当者であった私の経験から、転職後に適応障害を再発させないための防止策も併せて紹介します。復職段階に入っている方もぜひ参考にしてください。

このコラムが、適応障害で悩んでいるあなたの助けになれば幸いです。

はじめに:適応障害は転職すれば改善される可能性がある

適応障害のある人の中には、転職すれば病気は改善するのかという疑問をお持ちの人もいます。

適応障害のある人の特徴は、ストレス因子が明確であるという点にあるため、基本的には環境を変えれば治ると考えられています。

すなわち、転職や異動によって適応障害が改善するということは、大いにあり得るのです

現職での異動や業務調整の申請、転職の検討は、改善につながる可能性があります。

とはいえ、異動・転職をすれば絶対に治るというわけではありません。

異動・転職をしても、適応障害が改善しないケースもあります。

そのような場合は、住環境や通勤経路といった、職場以外の環境にストレス因子がないかを探ってみてください。

専門医や後述する就労支援機関のアドバイスを借りながら、ストレス因子の特定をすることで、適応障害を改善に導く転職活動を行うことができるはずです。

適応障害のある人が転職を成功させるポイント5選

適応障害からの転職を成功させるポイントとは、どのようなものでしょうか?

この章では、効果的な方法・アドバイスを紹介します。

転職を成功させる上で大切なのは、周囲の人を適切に頼ることや、様々な側面から職場環境が自分に合っているかどうかを確認することです

上述した2つの点を念頭に置きながら、転職成功のポイントを見ていきましょう。

ポイント①まずはかかりつけの医師に、転職活動を行える状態か相談する

かかりつけの医師に、転職活動を行える状態か相談する

1つ目のポイントは、「まずはかかりつけの医師に、転職活動を行える状態か相談する」です。

これは、特に過労などによって適応障害を発症した人に多いケースですが、まだ心身が十分に回復しないうちに、自己判断で転職活動を行う場合があります。

しかし、転職活動が長引いた際などに、体調を悪化させて、うつ病などに至るリスクもあります。

転職活動をはじめる際には、まずかかりつけの医師に相談して、転職が可能な状態にあるかどうかを判断してもらいましょう

ポイント②就労支援機関を利用する

ポイントの2つ目は、「就労支援機関を利用する」というものです。

法律に基づいて運営している就労移行支援事業所などでは、原則的に診断書さえあれば、就労支援サービスを受けることができます

具体的には、メンタル面のケアを含む定期面談や、体調管理に関する助言、転職に向けた準備のサポートなどを受けることが可能です。

また、インターン先の紹介や、職場探しの手伝いなども請け負っているため、転職を検討中の方にはオススメです。

基本的に最低0円からサービスを受けられます。興味を持った就労移行支援事業所に一度問い合わせをしてみるとよいでしょう。

就労移行支援については、以下コラムにまとめています。興味を持たれた方は併せてお読みください。

私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、適応障害のある人のための就労移行支援事業所です。

  • 病気や障害があっても、KBCでは初任給は38万円も
  • 通常52%の就職率が、KBCでは約83%
  • 通常約1年半かかる就職内定が、KBCでは平均4ヶ月

新宿・横浜・大阪に校舎があり、通える範囲にお住まいであれば、障害者手帳がなくても自治体の審査を経て利用することができます。詳しくは下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。

 

ポイント③転職先候補のメンタルヘルスへの取り組みを確認する

転職先候補のメンタルヘルスへの取り組み

ポイントの3点目は、転職を考えている職場の「メンタルヘルスへの取り組みを確認する」です。

2014年に労働安全衛生法が改正されて以来、2015年12月にはストレスチェック制度が義務化されるなど、労働者のメンタルヘルスへの取り組みは年々重要視されてきています。(参考:厚生労働省「ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等」 )

それに伴い、コンプライアンスの面でも、メンタルヘルス研修や産業医面談の充実といった、適応障害を含む精神疾患のある人に配慮する企業が増えてきています

経営陣や人事担当者が、メンタルヘルスに理解のある職場であれば、転職後もケアを受けやすいため、適応障害の再発を防ぐことができるはずです。

転職先を探す際には、採用ページにメンタルヘルス対策への取り組みが記載されているかなど、確認してみるとよいでしょう。

前述の就労移行機関を通すと、より詳細な確認がしやすくなります。

ポイント④通勤時間に注意する

転職先を探す際には、通勤時間に注意するようにしてみてください。

イギリスの会社員2万6000人以上を対象に行われた、西イングランド大学の調査「Commuting and wellbeing」では、通勤時間が1分増えるごとに、仕事とプライベート両方の満足度が低下してストレスが増え、メンタルヘルスに悪影響を与えるという結果が出ました。

また、仕事の満足度についても、1日の通勤時間が20分増えると、給料が19%減ったのと同程度の不快感が生じるため、就労における通勤時間の重要性を考慮すべきだということが、この研究では示唆されています。

転職をして職場環境を改善したのに、適応障害が好転しないというケースを避けるためにも、通期時間を意識するようにしましょう

ポイント⑤頻繁な異動や遠方勤務がないかを調べる

頻繁な異動や遠方勤務がない

最後のポイントは、「頻繁な異動や遠方勤務がないかを調べる」です。

適応障害のある人は、新しい部署や環境に慣れることが苦手な傾向にあるため、異動や出張の多い職種にはあまり向いていません

そのため、商社や銀行の総合職のような転勤を伴う異動が多い職種は避けた方がいいでしょう。

適応障害の再発を防止するためにも、転職先を探す際には、異動や遠方勤務の有無をよく調べるようにしてください。

適応障害のある人の転職に関するQ&A

この章では、適応障害による転職を検討中の方が悩みやすい問題を、Q&A形式で紹介します。

実際の転職活動では、以下の点に悩んだり、迷ったりすることがあるかと思います。

この章では、上記のような悩みにお答えします。

Q1.面接で適応障害のことを話すべき?

面接で適応障害のことを話す

原則的に、持病などの申告は、労働者の判断にゆだねられるため、履歴書や面接などを通じて、適応障害などの病歴を話さなければならないという義務はありません。

つまり、面接などで、自分から適応障害のことを話す必要もない、ということです。

ただし、「病歴があるか」などと聞かれた際に、「ない」と嘘をつくのはオススメしません。

職種や職場によっては、不正直な申告が発覚した際、最悪の場合、解雇につながる可能性もあります。

就職活動の際に病歴の公表をどうするかについては、エントリー先ごとに、またはあなたの方針ごとに、就労移行支援事業所に相談するなどして、具体的かつ柔軟に考えていきましょう

精神障害を開示して就職するオープン就労については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

Q2.転職活動を始めるのが恐いときは、どうすればいいですか?

転職活動を始めるのが恐い

適応障害の再発を恐れて、転職活動に踏み出せないという方には、アルバイトやパート職から始めてみることをオススメします

適応障害に伴うトラウマを払拭するには、小さな成功体験を積み重ねることが有効です。

いきなりフルタイムでの勤務が不安な人は、非正規での雇用から徐々に慣らしていくとよいでしょう。

改めて、適応障害とは?

この章では、改めて適応障害の概要を紹介します。既にご存知かもしれませんが、これまでに紹介した内容の理解も深まると思います。ぜひご覧ください。

適応障害とは、ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態を指します(参考:世界保健機関の診断ガイドライン『ICD-10』)

要するに、過労やハラスメントといった明白なストレスが原因となり、日常生活や対人関係に大きな支障が出ることです。

したがって、ストレスの要因が目の前にないときは症状が緩和されるという点が、うつ病や不安障害などの精神疾患との違いになります。

そのため、一般的に適応障害は、うつ病に至る前の比較的軽度な精神疾患と捉えられています。

厚生労働省の調べによると、適応障害にかかった人の40%以上が5年後にはうつ病などの診断名に変更されているという点は覚えておいてもよいでしょう(参考:厚生労働省※リンク失効『適応障害|病名から知る|こころの病気を知る』)

適応障害の症状

適応障害の症状

適応障害の症状には、情緒面と行動面のほかに、身体症状となって表れる場合があります。(参考:厚生労働省※リンク失効『適応障害|病名から知る|こころの病気を知る』、アメリカ精神医学会『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、松﨑博光『新版 マジメすぎて、苦しい人たち:私も、適応障害かもしれない…』)

症状にはそれぞれ以下のようなものがあります。

情緒面の症状
  • 憂鬱になる(抑うつ気分)
  • 不安感が高まる
  • 注意力が低下する
  • 意欲減退
  • 怒りっぽくなる
  • 細かいことが気になって集中できない
  • 記憶力が低下する
行動面の症状
  • 暴力的になる
  • たばこや飲酒量が増える
  • 貧乏ゆすりをするようになる
  • 喧嘩や自傷行為といった衝動的な行動が目立つ
身体面の症状
  • 動悸がする
  • 冷や汗をかく
  • 息苦しくなる
  • 過呼吸
  • 胸部圧迫感
  • 寝ても疲労が取れない
  • 吐き気、膨満感がある
  • 手先や唇が震える

過労や職場不適応などストレス因が明確で、かつ上記のような症状が続く場合は、適応障害の可能性があります。

ただし、身体症状は内臓疾患や他の病気に由来する場合もあります。まずは総合内科の医療機関を受診することをオススメします。

それでも原因が特定できない場合には、心療内科やメンタルクリニックを訪ねるとよいでしょう。

職場不適応の見分け方

それでは、適応障害を招き得る職場不適応を見分ける方法はあるのでしょうか?

本人の特性と職場環境の間に不一致がある際には、以下のように感じられることが多いと考えられます。

  • 適性に合わない仕事でミスが続き、成果が出せない
  • 大きな失敗をしてから、後ろめたい気持ちを引きずる
  • どの仕事もやりがいを感じられない
  • 能力に比べて、課されているノルマが重い
  • 仕事を認められず、承認欲求を満たすことができない

あくまで参考になりますが、上記のように感じることが多い人は、職場不適応の可能性があります。注意してみてください。

適応障害のある人の悩み

適応障害のある人の悩み

適応障害のある人が抱えやすい悩みの一つに、甘えと思われてしまうというものがあります。

これは、適応障害の病態に原因があります

先述したように、適応障害は環境への不適応が、ストレスの源になります。

職場では調子が悪く、やる気がまったく出ないのに、家に帰ると元気で、趣味に熱中して取り組めるということが往々にしてあります

また、休職するとすぐに元気になるものの、復帰が近づくと症状がぶり返すという人もいます。

こうした病態ゆえに、適応障害のある人は甘えていると思われやすいのです。

そのため、支援者やご家族の方には、適応障害にはそういった性質があるということを理解してもらう必要があります

場合によっては、カウンセリングの場に同席してもらうのも、一つの手段でしょう。

まとめ:あなたにあった転職先を見つけて適応障害を改善しましょう

あなたにあった転職先を見つけて適応障害を改善

適応障害による転職活動の秘訣から、転職後の再発防止策までを解説してきましたが、役に立ちそうな情報はありましたか?

先述したように、基本的に適応障害は、環境を変えれば改善していく病気です

しかし、転職先次第では、回復が遅れる可能性があります。

大切なのは、周囲のアドバイスを聞きながら、あなたにあった転職先を見つけることです。

ぜひこのコラムに書かれている転職成功のポイントを参考にしながら、あなたにふさわしい職場を見つけてください。

本コラムが、適応障害に苦しむ人の助けになれば幸いです。

よくある質問

「適応障害を経験した後の転職/再就職」を成功させる方法はありますか?

一般論として、以下の5点が挙げられます。「まずはかかりつけの医師に、転職活動を行える状態か相談する」「就労支援機関を利用する」「転職先候補のメンタルヘルスへの取り組みを確認する」「通勤時間に注意する」「頻繁な異動や遠方勤務がないかを調べる」。詳細はこちらをご覧ください。

転職後に適応障害を再発させないための方法はありますか?

一般論として、以下の6点が挙げられます。「自己判断で通院や服薬をやめない」「ゼロイチ思考をやめる」「業務量の管理を徹底する」「規則正しい生活を送る」「人に相談する習慣を持つ」「環境変化のタイミングに注意する」。詳細はこちらをご覧ください。

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。トップページはこちら→

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