就労移行支援 キズキビジネスカレッジ(KBC) 「発達障害だから」で諦めない! 自分らしく働くためのスキルアップのステップを解説

こんにちは、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。
発達障害のあるあなたは、スキルアップについて以下のような悩みがあるのではないでしょうか?
- 転職・就職するためにスキルアップしたいけど、どうすればいい?
- 発達障害の特性に振り回されてばかりで、スキルアップできる気がしない…
このコラムでは、発達障害のある人にスキルアップがオススメな理由やスキルアップすることで手に入れられるもの、スキルアップのステップについて解説します。
あわせて、発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援制度や支援機関も紹介します。
仕事において発達障害の特性に悩んだことがある人、スキルアップが気になっている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
発達障害のある人にスキルアップがオススメな理由
この章では、発達障害のある人にスキルアップがオススメな理由について解説します。
理由①特性を踏まえた自分らしい働き方ができる
発達障害のある人の中には、特性によって職場の環境や指示系統、人間関係などが合わず、本来の力を発揮できないまま離職や休職を経験する人も少なくありません。
しかし、仕事で役立つ新たなスキルを身につければ、選べる仕事や働き方、職場の選択肢が広がるため、より自分に合った環境で働くことができます。
また、自分自身の特性と付き合うためのスキルを身につけられれば、今の環境の中でも無理なく働けるようになる可能性もあります。
つまり、スキルアップに取り組めば、より自分らしく働ける道を拓いていくことができるのです。
理由②自分自身の傾向や特性への理解が深まる
発達障害のある人にとってのスキルアップは、単なる学び直しではなく、自分の特性や傾向を理解し直す過程でもあります。
スキルアップのための勉強を進める中で、自分の苦手なこと・得意なこと、好きなこと・あまり興味を持てないことなどが、少しずつわかってきます。
ほかにも、どんな環境なら力を発揮しやすいのか、どんなサポートがあれば自分らしくいられるか、どんな条件ではつまずきやすいのか、といった自分の傾向もわかってくるはずです。
こういった自分に関する情報を蓄積すれば、自分の取り扱い説明書が出来上がり、仕事や職場を選ぶ際にも役立ちます。
理由③苦手を克服でき、強みを活かしやすくなる
スキルアップすると、苦手を克服できたり、得意なことを強みとして伸ばすことができます。
例えば、以下のような例が考えられます。
- タスクの抜け漏れが多いことに悩んでいた人が、タスク管理ツールの使い方を学んだことで、しっかりとタスクを管理できるようになった
- 対人関係に不安がある人が、コミュニケーションに関するトレーニングに取り組んだことで、職場で良好な人間関係を築けるようになった
また、これまで十分に発揮できなかった強みに改めて目を向け、その分野でスキルアップすれば、専門性を高めていくことも可能です。
そして、専門性が高まれば、自分の特性に合った環境で働ける可能性も広がっていきます。
一方で、努力では変えにくい苦手なことがはっきりすることもあります。
しかし、苦手なことがわかれば、在宅勤務の方が良い、フリーランスとして働く方が合っているなど、自分に合った環境や働き方が見えやすくなるため、悲観的にならず、自分自身の特性として受け入れることが大切です。
発達障害のある人が手に入れられるスキル
この章では、発達障害のある人が手に入れられるスキルについて解説します。
スキル①仕事で役立つスキル
当然のことかもしれませんが、スキルアップをすると仕事で役立つスキルが身につきます。
また、仕事で役立つスキルは、主に以下の2つに分かれます。
- ハードスキル:専門的な知識やスキル
- ソフトスキル:業務をスムーズに進めるための土台となる力
ハードスキルの具体例としては、語学力やプログラミングのスキル、マーケティングの知識など、専門性の高い知識やスキルが挙げられます。
一方で、ソフトスキルは、コミュニケーション能力や問題解決能力、協調性など、業務を遂行する上で必要なスキルのことを指します。
スキルアップと聞くと、ハードスキルをイメージする人が多いかもしれませんが、自分自身の特性や現状を踏まえて、今の自分が身につけるべきスキルを選ぶことが大切です。
スキル②生活を安定させるスキル
発達障害のある人の中には、特性によって生活リズムを整えることが難しかったり、体調が不安定になりやすかったりすることもあるでしょう。
そういった傾向がある人は、生活を安定させるためのスキルを身につけることが重要です。具体的には、以下のようなスキルが挙げられます。
- 時間管理
- 体調管理
- 金銭管理
- 感情のコントロール
こうしたスキルは、生活を安定させ、働き続けるための土台となります。
安心して日常生活を送ることが難しく、仕事に集中することができていない人は、まずは生活を安定させるためのスキルを身につけることがオススメです。
スキル③スキルアップできたことによる自信
スキルアップには、スキルが身につくことに加えて、もうひとつ大きな意義があります。
それは、行動に移し、努力を積み重ね、実際に成果を出せたという体験そのものが、自信と自己肯定感につながるということです。
例えば、まず一歩を踏み出せたこと自体が、過去の自分からの前進です。
それだけでなく、決めたことを継続できた、最後までやり切れた、スキルが身についた、資格が取れたといった具体的な成果が重なっていくほど、「自分にもできることがある」という実感が深まっていきます。
こうした経験は、単なるスキルの習得以上に、これからの就職活動や社会参加に向けて、自分自身を支える土台となります。
発達障害のある人がスキルアップするためのステップ
この章では、発達障害のある人がスキルアップするための具体的なステップについて解説します。
ステップ①自己分析やキャリアの棚卸しをする
発達障害のある人は、脳の機能的な問題や働き方の違いにより、得意と苦手の差が大きく出やすいため、何をどう学ぶかを誤ると、せっかくの努力が思うような成果につながらないこともあります。
だからこそ、スキルアップのための勉強や取り組みを始める前に必要なのは、自分自身を深く理解することです。
具体的には、以下のようなことが明確になるよう、自己分析を進めていきましょう。
- 自分の発達特性や傾向
- 得意なことや苦手なこと
- 自分が力を発揮できる環境や取り組み方
これらのことがわかると、自分が身につけたいスキルが見えてきたり、どのように勉強すればより効率的にスキルを身につけられるかが明確になったりします。
また、就労経験があれば、自己分析と合わせてこれまでのキャリアの棚卸しをすると、今までのキャリアの延長線上として、今後身につけるべきスキルについて考えられるはずです。
自己分析やキャリアの棚卸しは、自分自身で行うこともできますが、支援機関などを活用すると、客観的な視点からのフィードバックが得られるので自分に合った方向性をより明確にできます。
発達障害のある人が利用できる支援機関は、こちらで紹介しています。
ステップ②学習方法や利用するサービス
スキルアップには、さまざまな学習方法があり、サービスも複数あります。例えば、以下のような方法が挙げられます。
- 自己学習・オンライン教材:自由度が高く、低コストで始められるが、自主的に取り組まなければならない
- スクール・専門講座:資格取得や専門スキルに向けて集中的に学べる。費用は自己学習やオンライン教材よりも高くなる場合が多いが、助成制度が使える場合がある
- 福祉サービス:ハローワークや就労移行支援事業所などで受けられるサービスで、自分のペースで学ぶことができ、専門スタッフのサポートも得られる
学習方法やサービスを選ぶ際は、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
こちらで解説した自己分析を実践した上で、自分が身につけたいスキルを学べる方法、安心してスキルアップに取り組める場所などを探してみてください。
発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援制度はこちら、支援機関はこちらで紹介しています。
ステップ③就職活動を始める
スキルアップを通して、自分の特性や希望が明確になり、スキルが身についたら、就職活動を始めましょう。
就職活動を行う際には、以下の2つの視点を大切にしてください。
- どんな職場なら自分が安心して働けそうか
- 自分の強みを活かせる仕事は何か
また、就職活動に不安がある場合は、ひとりで進めるよりも支援機関と連携しながら進めましょう。
支援機関を活用すれば、スキルアップした自分を客観的に評価してもらえるだけでなく、応募や職場選びなども支援してもらうことができます。
また、発達障害のある人に知っていただきたいこととして、障害者雇用での就職という選択肢もあります。障害者雇用では、合理的配慮を受けることができ、体調や特性に合わせて無理なく働けます。
障害者雇用については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援制度
発達障害のある人がスキルアップを進める際には、自分に合った支援制度を上手に活用することがポイントです。
支援制度を活用できれば、経済的な負担を軽減できたり、自分の特性に合わせた方法で効果的にスキルアップに取り組むことができたりします。
この章では、発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援制度を紹介します。
支援制度①ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)
ハロートレーニング(公共職業訓練・求職者支援訓練)とは、 希望の仕事で働くために必要なスキルや知識などを習得できる職業訓練制度のことです。 (参考:厚生労働省 「ハロートレーニング」 、厚生労働省 「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」 )
ハロートレーニングを受けるには、ハローワークで受講申し込みをした後、ハロートレーニング実施施設が行う面接・筆記試験などに合格する必要があります。
合格すると、ITやWEBデザインなど、各専門分野に特化したコースで学習可能です。
ハロートレーニングについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
支援制度②教育訓練給付金制度
教育訓練給付金制度とは、スキルアップやキャリア形成を目的に対象の講座を受けた場合に、受講費用の一部が支給されるというものです。(参考:ハローワーク インターネットサービス「教育訓練給付金制度」)
対象となる講座はレベルなどに応じて3種類あり、それぞれ給付率が異なります。
- 専門実践教育訓練:中長期的なキャリア形成につながる教育訓練(最大給付率80%)
- 特定一般教育訓練:早期の再就職やキャリア形成につながる教育訓練(最大給付率50%)
- 一般教育訓練:雇用の安定・就職の促進につながる教育訓練(給付率20%)
なお、教育訓練給付金を利用するためには、さまざまな条件があるため、ハローワークなどで相談を行った上で利用することをオススメします。
支援制度③リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業とは、経済産業省が行っているもので、現在在職中の人がキャリア相談、リスキリング、転職相談などのサポートを受けられるサービスです。(参考:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」)
サポートを受けられることに加えて、転職を実現し、継続就業すれば最大56万円の補助金を受けられます。(参考:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」)
ただし、キャリア相談の初回面談時に在職者であること、雇用主の変更を伴う転職を目指していることなどが、利用の条件となるため、その点は注意が必要です。
発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援機関
この章では、発達障害のある人がスキルアップのために利用できる支援機関を紹介します。
支援機関①ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)とは、 仕事を探している人や求人を募集したい事業者に対して、就労に関連するさまざまなサービスを無償で提供する、厚生労働省が運営する支援機関のことです。正式名称は公共職業安定所で、職安と呼ぶ人もいます。 (参考:厚生労働省 「ハローワーク」 厚生労働省 「ハローワークインターネットサービス」 厚生労働省 「公共職業安定所(ハローワーク)の主な取組と実績」 、東京労働局 「東京ハローワーク」 、厚生労働省 「こころの健康サポートガイド」 、厚生労働省 「ハローワークにおける障害者の就労支援」 )
主に職業相談や職業訓練、求人情報の提示などを行っており、具体的な支援内容は事業所によって異なりますが、一般的には以下のような幅広いサポートを行います。
全国に500ヶ所以上あり、主に職業相談や職業訓練、求人情報の提示、雇用保険や雇用対策など、地域密着型の雇用に関する幅広いサポートを行います。
また、病気や障害のある人に向けたサポートも行っています。 障害者手帳を所持していない人でも、医師による診断書があれば、障害の特性や希望職種に応じた職業相談や履歴書や面接での病気・障害の伝え方などのサポートを受けることができます。
ハローワークについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
支援機関②発達障害者支援センター
発達障害者支援センターとは、発達障害の早期発見と早期支援を目的として、発達障害のある人とその家族などをサポートするための支援機関のことです。 (参考:国立障害者リハビリセンター 発達障害情報・支援センター 「発達障害支援センターとは」 )
保健、医療、福祉、教育、労働など、さまざまな分野の関係機関と連携しながら、地域の支援ネットワークを構築し、多様な相談に応じて、指導や助言を行っています。また、求人に関する情報提供や就業先へのアドバイスなども行っています。
発達障害支援センターは、 幼少期に発達障害の診断を受けた人だけでなく、大人になってから発達障害の診断を受けた人も支援の対象です。 また、医師から発達障害の診断を受けていない人でも支援を受けることが可能で、発達障害がある可能性がある人からの電話相談なども受け付けています。
運営は都道府県や政令市が主体です。うち約75%は社会福祉法人・特定非営利活動法人などの民間法人が委託を受けて運営しています。 (参考:発達障害者支援センター全国連絡協議会 「発達障害者支援センターについて」 )
各施設には、発達障害者支援センター運営事業実施要綱に基づき、最低3名の専任職員が配置されることになっています。要綱には社会福祉士の配置が規定されていますが、センターによっては臨床心理士、言語聴覚士、精神保健福祉士、医師などの専門家も配置されているところもあります。
2024年8月時点で、全国に約100か所の施設があります。窓口は、各自治体や指定の事業所に設置されています。
発達障害者支援センターについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
支援機関③就労移行支援事業所
就労移行支援事業所とは、一般企業などへの就職を目指す病気や障害のある人に向けて、就職のサポートをする支援機関のことです。
体調管理の方法、職場でのコミュニケーションの基礎スキル、就職に必要な専門スキルなどを学ぶことができ、実際の就職活動でのアドバイス、就職後の職場定着支援も含む、総合的な就労支援を受けることが可能です。
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づいて行われる福祉サービスです。実際のサービスは、国の基準を満たしたさまざまな民間の就労移行支援事業所が行います。 (参考:e-Gov法令検索 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」 )
就労移行支援事業所は各地にあります。私たち、 キズキビジネスカレッジ(KBC) もその一つです。それぞれ特徴が異なるため、気になるところがあれば問い合わせてみてください。
就労移行支援事業所については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
発達障害について相談できる支援制度・支援機関
発達障害の特性と付き合いながら無理なく働く方法を探したいと思う一方で、メンタル面や身体面の不調が続き、「今の状態ではスキルアップどころではない...」と感じている人もいるかもしれません。
また、働けない期間の金銭面について、不安を抱えている人は少なくないでしょう。
スキルアップの際に利用できる支援制度・支援機関があるように、発達障害のある人が利用できる支援制度・支援機関も存在します。
そのため、「まずは心と身体を元の調子に戻したい」「お金の不安を軽減したい」という人は、ぜひ支援制度・支援機関の活用を検討してみてください。
発達障害のある人が利用できる支援制度・支援機関については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
まとめ:スキルアップして特性に合った働き方を見つけましょう
スキルアップは、キャリアアップにつながったり、新たなスキルを身につけられたりすることはもちろんですが、自分の特性に合った働き方を見つけるための手段にもなります。
とはいえ、スキルアップと聞くと「自分にはハードルが高い」「途中で諦めてしまいそう」と不安を感じる人もいるでしょう。
そのような場合は、支援制度や支援機関を活用して、プロに相談しながらスキルアップに取り組んでみてください。
どんなタイミングでも遅いということはありません。自分が無理なく安心して働ける場所を見つけるためにも、ぜひできることから始めてみましょう。
よくある質問(1)
- 発達障害のある人にスキルアップがオススメな理由は何ですか?
よくある質問(2)
- 発達障害のある人がスキルアップするための具体的なステップについて教えてください。
監修キズキ代表 安田祐輔
サイト
運営キズキビジネスカレッジ(KBC)
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