仕事に行けないのは甘えではありません 対処法や相談先を解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。
「今日は仕事に行きたくない」と感じたとき、「これは甘えではないか?」と不安になる人は少なくありません。
あなたも、そのようにお悩みなのではありませんか?
他の人が働いていることを思うと、仕事に行けないことに後ろめたさを感じても、おかしなことではありません。
しかし、「仕事に行きたくない」という感覚の背景には、それなりの理由があります。
このコラムでは、就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)と実際に1年近く休職した経験がある筆者の知見に基づき、仕事に行けないのは甘えではありませんと言える理由と仕事に行けないと感じる理由、仕事に行けないと感じる人ができる対処法、向いている働き方などについて解説します。あわせて、仕事に行けないと感じる人にオススメの相談先を紹介します。
仕事に行く気にならずに悩んでいるあなたがこのコラムを読むことで、仕事に行けない気持ちとの付き合い方がわかり、気が軽くなるはずです。そうすれば、仕事に行けないときに取るべき行動が明確になり、次の一歩に進みやすくなるでしょう。
なお、仕事に行けない悩みに関連して近年では、新型うつ病というものが語られることも多くあります。しかし、新型うつ病は医学的な定義・名称ではありません。誤解を避けるために、本コラムではあえて紹介しません。
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目次
仕事に行けないのは甘えではありません
まずはじめに、仕事に行けないのは甘えではありません。
また、もし仮にそれが甘えだったとしても、仕事に行けない気持ち・状態への対応方法は変わりません。
この章では、仕事に行けないのは甘えではないと言える背景について解説します。(参考:佐藤隆『職場のメンタルヘルス実践ガイド 不調のサインの見極め方 診断書の読み方から職場復帰のステップまで』、川上憲人『基礎からはじめる職場のメンタルヘルス 改訂版』)
甘えの定義は曖昧

明確な理由が思い当たらずに仕事に行けないと思うとき、自ら甘えではないかと感じたり、他人に「甘えだ」と言われたりすることがあると思います。
筆者もかつては、同じように思っていたことがありました。
しかし、「何が甘えなのか」「この気持ちは甘えなのか」は、人によって判断基準の異なる曖昧なものです。
そのため、「仕事に行けない気持ちは、○○という条件ならば甘えだ」などと、断言できるようなものではないのです。
甘えかどうかに関わらず、人に相談することが重要
そもそも、あなたが仕事に行けないのは甘えかどうかを知りたい理由は、甘えか否かで対応が異なると思っているからではありませんか?
ですが、仕事に行きたくない気持ちへの一番オススメな対応は、甘えか否かに関わらず同じです。
それは、一人で悩みを抱え込まずに、家族・友人・職場・専門家などに相談することです。
ぜひ、あなたの気持ちを相談してみてください。相談先の例は、こちらの章で紹介します。
仕事に行けない気持ちには、病気や障害が関係している可能性がある

仕事に行けないという気持ちや状態は、仕事に関するストレスや嫌悪感が、うつ病や適応障害などの病気や障害の症状として現れている可能性があります。
もちろん、仕事に関係のない原因による病気や障害が関係する場合もあるでしょう。
病気や障害が関係する場合は、無理をして仕事に行くと、症状や状態が悪化することもあります。
実際に、筆者は仕事に行けないという気持ちにフタをして働き続けた結果、うつ病を発症し、休職せざるを得ない状況になりました。
仕事に行けないという状態を単なる甘えであると片づけず、仕事に行けない・行きたくないと感じている自分を認める・自覚するようにしましょう。
その上で、一人で抱え込まないようにすることを心に留めておいていただければと思います。
仕事に行けないと感じる5つの理由
どのような理由で仕事に行けないと感じるのでしょうか?そして、「甘えではないか」と、思い至るのでしょう?
明確な理由が見つかれば、それを相談して解消する方法も見つけやすくなり、仕事に行きやすくなる可能性もあります。
この章では、仕事に行けないと感じる理由について解説します。
理由①職場の人間関係がうまくいかない

筆頭に挙げられる理由が、職場の人間関係がうまくいかないことです。
ここで言う人間関係には、同じ職場で働いている人だけではなく、顧客や取引先のことも含みます。
うまくいっていない人間関係の具体的な例は、以下のようなものがあります。
- 同じ部署の同僚との相性が悪い
- 上司とのコミュニケーションで緊張してしまう
- 連携している部署の人との関係がぎくしゃくしている
- 何らかのハラスメントを受けている
関連して、以下のように考えがちな人は、少なくありません。
- 人間関係の悩みがない人はいない。それで仕事に行けないなんて甘えだ…
- うまく人間関係を築けないのは、自分に原因がある。だから甘えてないで自分ががんばらないとないと...
理由②業務内容や職場環境が合っていない
2つ目の理由は、業務内容や職場環境が合っていないことです。
得意な業務や不得意な業務、自分に合った職場環境は、人によって異なります。
例えば、以下のような場合には、ストレスを溜め込む場合があります。
- バックオフィス部門を志望していたのに、配属が営業や渉外担当であった
- 外回りなどの仕事をしたいのに、ずっと屋内で仕事をしている
- 職場がある街が、自分の好みと合わない
こうしたミスマッチな毎日が続くことで仕事に行けない・行きたくないと思う人は少なくありません。
「仕事なんだから、希望と配属が合わないことがあるのは当たり前。それで行けないなんて甘えだ」などと、つい考えていませんか?
理由③業務時間や通勤時間が長い

3つ目の理由は、業務時間や通勤時間が長いことです。
残業が多い職場だと、体力も時間も仕事に奪われて、仕事に行きたくなくなるのも無理はありません。
また、通勤時間が長いために、出勤だけでもつらいというケースもあります。
生活に支障を来たすほど拘束時間が長い状態だと、「これ以上、仕事に行けない」と思うのは自然なことです。
そもそも、体力は人によって違いますから、どれくらいの時間ならOKかも人によって異なるのです。
その上で、それらによって仕事に行けないことは、以下のような考えから、甘えと認識するのかもしれません。
- 残業が多いのは、仕事を任せてもらえてありがたいはずだ
- 長時間労働が続いている気がするけど、過労死ラインを超えていないんだから、大丈夫なはずだ
- 通勤時間は長いし、満員電車や渋滞があるけれど、その時間は仕事はしていないんだから問題ないはずだ
理由④業務をスムーズに処理できない
4つ目の理由は、業務をスムーズに処理できないことです。
とりわけ、社会人になって間もない新卒者や、異動や転職から日が経っていない人などは、円滑に業務を進められないことが多いと思います。
それが原因で自分は能力が劣っているのではないかと考え込む人もいます。
また、仕事で大きなミスをしたことで自信を失い、恥ずかしくて職場に顔を出せないと思う人もいるようです。
職場には仕事をしに行くのですから、それが苦手だと、以下のようについ「甘えだ」と思うのも無理はありません。
- 自分だけが仕事ができない。でも仕事ができないから仕事に行きたくないなんて言えない
- 失敗が恥ずかしいなんて、言えない。でも他のみんなは成功してるように見えて、やっぱり恥ずかしい
理由⑤心身の不調で出勤するのがつらい

5つ目の理由は、心身の不調で出勤するのがつらいことです。
具体的には、うつ病などの精神障害の症状や発達障害の特性に伴う困難から、仕事に行きたくないと思うケースが考えられます。
病気や障害を発症した理由には、これまで解説した理由が関係する場合もあれば、関係しない場合もあります。
また、何らかの病気や障害があるにも関わらず、自覚がないことで、ただ単につらいと感じている場合もあるでしょう。
実際に、心身の調子を崩して病院にかかったところ、病気の診断を受けると同時に、はじめて発達障害であることが発覚したという人もいます。
その他にも、風邪のような比較的軽い不調から、専門病院で検査を受けなくてはならないような重篤な身体疾患まで、さまざまな場合が考えられます。
「社会人なのに体調管理ができていないなんて、甘えだ」と思う人もいます。
もちろん、病気の予防は、一般論としては大事です。
しかし、その上で、病気にはいつ、誰がなってもおかしくありません。
仕事に行けないと感じる人ができる対処法7選
この章では、仕事に行けないと感じる人ができる対処法について解説します。
対応①生活習慣を見直す
1つ目の対処法は、生活習慣を見直すことです。
仕事に行けない人は、就寝と起床の時間を一定にするようにしましょう。
睡眠リズムの乱れは、生活習慣の乱れに直結するだけでなく、日中のパフォーマンスやストレスにも影響を及ぼします。
また、具合が悪いのであれば、アルコールやカフェインの摂取に注意してください。
これらの嗜好品は、頭痛や不安感の原因になると言われています。
一時的なストレス解消になったとしても、依存性がありますので、控えることをオススメします。
対処法②通勤経路を見直す

通勤経路を見直すというのも効果的な対処法のひとつです。
毎朝、満員電車に揺られながら、1時間以上かけて通勤している人もいます。
長時間の通勤がストレスになって、「仕事に行けない」「でも、通勤時間が長いだけで行けないなんて甘えだ」という考えに繋がっている可能性もあります。
より具体的な見直し方法には、以下のようなものがあります。
- 職場に、家から近い勤務地やリモートワークが可能な部署への異動を相談する
- 職場から近いところに引っ越す
- 異動も引っ越しもしないが、少しでも楽な通勤ルートを探す
- 電車通勤の一部をバス・自家用車・自転車に変更する
対処法③配置転換や異動を申し出る

今の職場や部署、業務に不満があるなら、配置転換や異動を申し出ることをオススメします。
特に、仕事に行けない原因を専門家が今の職場・業務にあると判断した場合には、配置転換をすることで、調子がよくなることも考えられます。
人員の兼ね合いもありますが、パフォーマンスに大きく影響するのであれば、通常は早めの配置転換を考えてもらえるはずです。
ぜひ一度、上司や産業医に相談してみてください。
対処法④短時間勤務制度などの社内制度を活用する
4つ目の対処法は、短時間勤務制度などの社内制度を活用することです。
仕事に行けない人は、その日の調子によって「朝はつらいけれど午後からなら働けそう」「調子が安定しないから体調に合わせて勤務時間を変えたい」と思うことがあります。
その場合、短時間勤務制度などを活用することで、気持ちが楽になる可能性があります。
まずは人事を担当する部署に制度の有無を確認し、申請方法を尋ねてみましょう。
大きく調子を崩す前に、勤務時間を調整しながらやりくりすることが、長く働き続けるコツです。
対処法⑤転職する
転職するという選択肢もあります。
今の職場での仕事は気が乗らないものの、働く意欲があるなら、別の職種を考えた方がいいかもしれません。
すでにこういう職場で働きたいという明確なビジョンがある人も同様です。
実際に転職活動に入る際には、就労移行支援事業所などの支援機関に相談すると、ミスマッチを防ぎやすくなります。
ただし、もし、単に現在働いている部門・勤務地などが合わないというだけでしたら、まずは配置転換や異動の相談をオススメします。
また、心身の調子を崩している人も、一足飛びに転職という結論を出すのではなく、まずは休暇や休職を取った方が、冷静な判断を下せるかと思います。
対処法⑥休職・退職する
どうしても仕事に行けない場合は、休職も視野に入れましょう。
なにより、病気や障害が原因だった場合には、休養に専念することが大切です。
具体的には、まずは休職の手続きを取って、集中的に休むという手段が考えられます。
ただし、職場によって、休職中の給与支給の有無や適用期間などの条件は異なります。その点をきちんと精査することが大切です。
また、休職を取っても復調しない場合には、退職も視野に入れる必要があるでしょう。
対処法⑦支援制度を利用する

転職活動をする場合や、休職・退職して休養に専念する場合など、金銭的に余裕がなくてできないと不安な人は、支援制度を利用することをオススメします。
一般的な支援制度で言えば、失職した人が就職するまでの一定期間、給付金を受け取ることのできる失業手当などが挙げられます。
また、何らかの病気や疾患によって休職する際には、傷病手当金を受け取れる可能性があります。
その他、障害がある人であれば障害者手帳を取得することで、医療費や税負担を軽減することができるでしょう。
利用できる可能性がある経済的な支援制度については、以下のコラムなどで解説しています。ぜひご覧ください。
仕事に行けないと感じる人に向いている働き方3選
仕事に行けないとお悩みの人は、働き方が合っていない可能性もあります。
この章では、仕事に行けないと感じる人に向いている働き方について解説します。
多様な働き方があると知ると、今後に向けて気持ちが楽になると思います。
もちろん、いずれの働き方にも人によって合う・合わないがありますので、諸々の条件も含めて考える際には、上述した相談先と話すことをオススメします。
働き方①フリーランス

フリーランスとは、組織に属さずに個人で業務を請け負う働き方です。
近年では、インターネット環境の整備やクラウドサービスの浸透により、時間や場所を気にせずに仕事ができるフリーランスの人が仕事しやすい状況が生まれつつあります。
具体的には、WEBデザイナー、WEBライターなどの職種に多く見られます。
- 自由度が高い
- 業務分野・労働時間・労働場所などを自分で決定できる
- メインの仕事以外の、社会保険の加入手続きや法人税の申告等も基本的には自力で行う必要がある
- 一般的な会社員や公務員よりも、仕事や収入の有無・多寡が安定しない
働き方②裁量労働制
裁量労働制とは、実際の労働時間に関わらず、あらかじめ定められた労働時間だけ働いたものとみなすという、みなし残業制の一種です。
労働者の裁量にしたがって労働時間や業務の進め方を決められるため、自由度の高い働き方が可能になります。
経営に関わる要職や、保守開発といった技術性を求められる専門職に多い働き方です。
プログラマーなど、専門性の高い職種では、一般職でもこの裁量労働制を取っているケースが多いです。
- 効率よく業務を進められると、労働時間が少なくなる
- 労働時間が少なくても、固定の給料を受け取ることができる
- 業務効率が悪いと、労働時間が長くなる
- 労働時間が長くなっても、残業代が発生しないことがある
- 実際には長時間労働が想定されていることがある
働き方③フレックス制

フレックス制とは、始業と終業の時間を固定せずに労働者本人にゆだねる就労形態です。
一定期間における総労働時間を定めることで、その範囲内であれば1日単位での始業と終業の時間は労働者本人で決めることができます。
例えば、1か月の中で、1日あたりの平均労働時間が8時間になればOKという職場では、ある日は朝から昼までの4時間だけ働いて、月内の他の日で残りの4時間分をカバーするなどの働き方が可能です。
一見すると裁量労働制と似ていますが、フレックス制は実際の労働時間を測るのに対して、裁量労働制では測らないという根本的な違いがあります。
ただし、完全に自由なわけではなく、以下のような制約は珍しくありません。
- 必ず働かなくてはならない時間帯であるコアタイムがある場合とない場合がある
- 働ける曜日・時間帯が決まっている場合と決まっていない場合がある(例:土日祝や、深夜から早朝の労働は禁止など)
- その日の調子や予定に合わせて、その日の労働時間を調整できる
- 期間の始めの労働時間が短いと、期間の終わりの方の労働時間が長くなる
仕事に行けないと感じる人にオススメの相談先3選
この章では、仕事に行けないと感じる人にオススメの相談先を紹介します。
「仕事に行けないのは甘えだ」と考えて、一人で抱え込まないようにしてください。
甘えだという考えが自分を追い詰めることにつながり、労働や私生活の妨げになる可能性があります。
自力で解決しようとせずに、ご家族や友人などの周囲の人、職場の人、医師、支援機関などに協力を求めるようにしましょう。
相談先①同僚や上司

1つ目の相談先は、同僚や上司です。
同じ職場の人であれば、あなたの状況をわかった上での相談が可能でしょう。
ほかの相談先も同様ですが、相談によって具体的な解決策が見つかることもあれば、話をするだけで気持ちが軽くなることもあります。
「同じ職場の人に、仕事に行きたくないなんて甘えたことを話したくない…」と思うかもしれません。その気持ちはよくわかります。
ですが、信頼できる相手であれば、きっと真摯に対応するはずです。
具体的な対応を依頼する場合には「仕事のどういう面がつらくて行けないと思うのか」「どうなればその気持ち・状態が解決しそうか」を、あなたなりに考えて伝えるのがベターです。
あなたがつらくならない範囲でいいので、同僚や上司への相談を考えてみてください。
特定の相談相手が思い浮かばない場合は、人事を担当する部署に相談する方法もあります。
相談先②専門の支援機関

仕事や働き方に関する専門の支援機関に相談・通所するというのも、効果的な対処法です。
お住まいの自治体が独自の相談先を設けていることもあります。そちらも探してみることをオススメします。
特に、就労移行支援事業所がオススメです。
就労移行支援事業所とは、一般企業などへの就職を目指す病気や障害のある人に向けて、就職のサポートをする支援機関のことです。体調管理の方法、職場でのコミュニケーションの基礎スキル、就職に必要な専門スキルなどを学ぶことができ、実際の就職活動でのアドバイス、就職後の職場定着支援も含む、総合的な就労支援を受けることが可能です。
就労移行支援は、障害者総合支援法に基づいて行われる福祉サービスです。実際のサービスは、国の基準を満たしたさまざまな民間の就労移行支援事業所が行います。(参考:e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」)
就労移行支援事業所は各地にあります。私たち、キズキビジネスカレッジ(KBC)もその一つです。それぞれ特徴が異なるため、気になるところがあれば問い合わせてみてください。
ほかにも、以下の相談先などが挙げられます。
「病気や障害かもしれないけど、病院に行くのはまだ迷う…」と思う人の場合、病院の前に利用できるという利点もあるでしょう。
- ハローワーク
- 発達障害者支援センター
- 障害者就業・生活支援センター
- 地域障害者職業センター
- 精神保健福祉センター
相談先③医師の診察やカウンセリングを受ける

「自分は病気・障害じゃないと思うんだけど…」と思うかもしれませんが、病気や障害には自覚がないこともあります。
そんな人は、医師の診察やカウンセリングが一番の対応策です。
体の調子、仕事に行きたくない気持ち、それを甘えだと思う気持ちなどを、正直に話してみましょう。
身体の不調よりも精神的なつらさが強い場合には、きちんとした医療機関の心療内科を受診することをオススメします。
心療内科にかかることに抵抗があるなら、産業医面談も考えられます。
産業医とは、労働者の健康管理について助言や指導を行う医師のことです。
労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者が在籍する事業所に1人以上、3000人超の事業所では2人以上の産業医が配置されています。
以上の条件を満たしていれば、あなたの職場にも産業医がいるはずですので、一度確認してみてください。
また、医師とは別に、臨床心理士・公認心理師によるカウンセリングも、「仕事に行けない」「これは甘えではないか」という悩みを解決するのに役立つ場合があります。
なお、病気や障害は、一度診断がついたら、基本的には病気・障害であるという事実を変更できません。
自分に病気や障害があると確定することが不安であれば、まずは前項の相談先やカウンセラーと、「病院に行くかどうか」から話し合いましょう。
適切な対応次第で病気になることを防げたり、障害の可能性であれば、医学的な治療以外の方法で対応できたりすることもあります。
ただしもちろん、自己判断では、自分は病気ではない、医学的な治療は不要などはわかりません。
最初の相談先が病院であるかどうかは問いませんが、適切な相談先にしっかり話をすることが大切です。
まとめ:仕事に行けないのは甘えではありません

大切なことは、仕事に行けないという状況や気持ちを一人で抱え込まないことです。
ぜひ、周囲の人や支援機関、医師に相談してみてください。
病気や障害が関係するにしてもしないにしても、お一人で抱え続けるよりも、よい解決策がきっと見つかります。
このコラムが、仕事に行けないことで悩んでいるあなたの助けになれば幸いです。
監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。
【著書ピックアップ】
『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』
Amazon
翔泳社公式
【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)
【その他著書など(一部)】
『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』
日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧
【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)
サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)
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