ひきこもりの運動不足解消法 おすすめの運動6選〜ひきこもりから社会復帰への道(3)〜 | キズキビジネスカレッジ  

ひきこもりの運動不足解消法 おすすめの運動6選〜ひきこもりから社会復帰への道(3)〜

こんにちは。ひきこもり経験者の橋本大樹です。

私は6年のひきこもり期間を経て、社会復帰のために少しずつ行動してきた者です。

私の経験や、長年ひきこもり支援を行ってきた「株式会社キズキ」の知見にもとづくと、ひきこもりの方には以下のお悩みがあるかと思います。

  • このままでいいとは思っていないけど、何から始めたらいいのかわからない…
  • 誰も味方がいない気がして、不安で動けない…
  • 働いたり、施設に通ってみても、続かないのではないか…
  • 無職の期間があるか、働いたことがなく、就職に希望を持てない…

これらの問題を解消してひきこもりが社会復帰する方法を、シリーズ記事として、段階ごとにご紹介していきます(記事は随時公開していきます)。

今回はひきこもりの心身の安定に役立つ運動について解説します。

ひきこもりの方の社会復帰を目指すきっかけに、少しでもなれば幸いです。

※この記事は、シリーズ「ひきこもりから社会復帰への道」の第3弾です。
前回のコラムは下記よりご覧ください。

ひきこもりの生活を改善する食事を紹介!おすすめの朝食メニューもあわせて解説〜ひきこもりから社会復帰への道(2)〜

シリーズ全体のまとめは下記よりご覧ください。

ひきこもりから社会復帰への道 4つのステップから細かく解説

ひきこもりの人におすすめの運動6選

ひきこもりにおすすめの運動6選

ひきこもりの方の中には、長らく運動の習慣がない方もいらっしゃるかと思います。

そういった方たちのために、無理なくできそうな運動方法をご紹介していきます。

ちなみに私は、散歩によって憂うつ感や疲労感が解消されていき、精神が少しずつ安定しました。

ひきこもりで外出が難しかったり、人目が気になる方もいらっしゃると思います。屋内でできる運動も参考にしてみてください。

おすすめの運動①朝に5〜10分程度外を散歩してみる

まず最初におすすめする運動は、5〜10分程度の外の散歩です。

前述したとおり、時間帯は朝5時〜8時が望ましいです。朝日を浴びながら歩けば、体内時計が、日の出や日没通りに機能しやすくなります。

適切な歩行時間や日数は、「30〜40分の散歩を週4日以上」と言われています。

しかし、いきなりそれほどの運動を継続的に行うのは難しい人もいるでしょう。

そのため、無理はせずに段階的に少しずつ運動量を増やしてみましょう。

段階的に運動量を増やす方法
  1. 低めの目標を設定して実行する(例:家のまわりを1周したり、近場を歩いてみるなど)(「好きな音楽を聴きながら、リズムに合わせて歩く」など、楽しみながらやれるとなおいい)。
  2. 継続するにつれて意欲が湧いてきたら、今度は「5分間の散歩を週に4日」と、より具体的な目標を立ててみる。
  3. 「慣れてきたら次は10分間、その次は15分間…」というように、1〜2週間ごとに5分ずつ増やしていく。
  4. 最終的には、30〜40分の散歩を週4日以上行えるようになる。

このように、少しずつ運動量や日数を増やしていくと、無理なく運動を続けやすくなります。

ただし、「無理なく続けられること」が最も大事なので、上記のやり方はあくまで目安です。ご自身の体調や気分に合わせて、運動量や日数を調整していきましょう。

歩くだけでは物足りなさを感じるようでしたら、歩行時間の半分はゆっくり歩いて、半分は早歩きをしてみましょう。

早歩きの速度の目安は、軽く息が上がる程度(93m/分)です。

「半分歩き半分早歩き」を続けられるようになると、メンタルの安定とともに、次第に体力もついていきます。

外を歩くことで人目が気になる方は、自転車で運動することをおすすめします。自転車であれば、すぐに人前を通り過ぎることができるため、相性がいいかもしれません。

ただし、スピードの出し過ぎによる事故には、十分お気をつけください。

朝の散歩と、私のひきこもり脱却経験

私が朝の散歩をおすすめする理由は、「無理なく続けやすいから」、「朝日を浴びて生活リズムを整えることができるから」ということの他に「私自身がひきこもり時代に実際にやっていたから」というのもあります。

私はひきこもり時代に、「朝に近所の公園を1周する」を目標に掲げて、散歩を始めました。

散歩を毎日できるようになったあとに、今度は人前に慣れるべく、園内の歩行者にあいさつをしていました。

あいさつができた理由は、「あいさつをするだけなら、会話よりハードルが低い」「今は他人にあいさつをしても、返事がないのが普通。だから、あいさつが返ってこなくても、傷つかなくてもよい」と思えたからでした。

私が思った以上に、園内の方から笑顔であいさつを返していただいたことを、今でも覚えています。

ただし、私が住んでいた土地の人柄のおかげで、あいさつをしても相手から警戒されにくかったのかもしれません。

現在社交不安を強く抱いていらっしゃる方は、私と同じことをすると、症状が深まる可能性もあります。

よって対人恐怖や社交不安のある方は、無理をせず人気のない場所や時間帯で、運動を始めてみてください。

おすすめの運動②1時間に1度立ち上がる

脳のよい状態をつくるために大事なことは、体を動かす機会を少しでもつくることです。

普段の生活で座ったり寝ていたりすることが多い場合は、こまめに立ち上がるようにしましょう。

おすすめの運動③自体重を使った筋力トレーニング

「腹筋運動を5回」など、少ない回数から始めてみましょう。

また、好きな動画やテレビを見ながらやるのも、いいでしょう。

普段習慣的に行っていることに運動をとり入れると、「動画を見ているときは運動をする」といったように、脳に意識付けがなされ継続しやすくなります。

おすすめの運動④家事をする

現在家事をされていない方は、料理や掃除機がけなどを、何か1つ始めてみましょう。

家事をすることでも、身体活動量を少し増やすことができます。

特にお風呂掃除は、なかなかいい運動になります。

また掃除や片付けは「身の回りをきれいにしておく」という点でも、精神衛生を保つ助けになります。

おすすめの運動⑤運動系のテレビゲームや動画を使う

テレビゲームや動画視聴が好きな方は、その内の数分だけでも、スポーツ系のテレビゲームや、フィットネス動画を見て運動してみましょう。

朝はスポーツやダンスなどの汗をかく運動、夜はヨガなどの体のバランスを取るような軽めの運動がおすすめです。

おすすめの運動⑥ラジオ体操

ラジオ体操1番のみでも、体内時計をリセットする運動量に匹敵します。

朝にラジオ体操を行い、生活リズムを整えてみてはいかがでしょうか。

ひきこもりの人が社会復帰するには生活管理(心身の安定)が必要

ひきこもりが社会復帰するには生活管理(心身の安定)が必要

ひきこもりの方が安定した社会復帰のためには、生活管理(心身の安定)をする必要があります。

特に就職を通じた社会復帰をする際には、生活管理(心身の安定)が、就職後の「出勤時間などの就業規則を守れる状態」をつくることにつながります。

そして、生活管理(心身の安定)は、就職の前段階の「継続的な就職活動」のためにも必要です。

また、面接や書類作成など、本格的な就職活動がはじまると、精神的負荷が強くかかりやすくなっていきます。

そして、精神に負荷がかかっても就職活動を継続していくには、挫折しないようにご自身でも生活管理(心身の安定)をしていく必要があります。

その生活管理(心身の安定)をさせるために効果的なのが運動です。

ひきこもりの人に運動が必要な3つの理由

運動が必要な3つの理由

ひきこもりの人の生活管理(心身の安定)のために、運動が必要な理由は3つあります。

運動が必要な理由①運動をすると寝つきがよくなり、睡眠の途中で目覚めることが減る

運動が必要な理由①運動をすると寝つきがよくなり、睡眠の途中で目覚めることが減る

1つめの理由は、運動をすると寝つきがよくなり、睡眠の途中で目覚めることが減るからです。

運動によって深く眠っている時間が増え、全体の睡眠時間も増えることがわかっています。

運動が必要な理由②汗をかく運動には、体内時計をリセットする効果がある

2つめの理由は、汗をかく運動には、体内時計をリセットする効果があるからです。

汗のともなう運動をすると、脳を興奮させるホルモンが出ます。

脳が興奮して目覚めることによって、体が1日の始まりを認識して、体内時計がリセットされます。

したがって、汗をかく運動を朝に行うと、生活リズムを整えることができるのです。

運動が必要な理由③筋肉量が脳の状態に影響しやすい

3つめの理由は、筋肉量が脳の状態に影響しやすいからです。

筋肉量が多かったり、運動を習慣的に行っている人は、脳の体積も大きい傾向があると言われています。

頭の働きをよくして、社会復帰を意欲的に持続するためにも、できる範囲で運動をしていきましょう。

ひきこもりの人が運動をするのにオススメな時間帯は朝

運動をするのにオススメな時間帯は朝

生活リズムの観点で言うと、汗をかく運動をする時間帯は、午前5時〜午前8時の間がいいとされています。

この時間帯で体内時計のリセットをすると、体内時計が1日の始まりを正確に認識すると言われています。

また、午前5時よりも前の運動は、体質によっては「夜に1日が始まった」と、体内時計が認識します。

逆に午前8時以降は、体内時計が「昼に1日が始まった」と、認識する可能性があります。

よって、体質の差で体内時計が狂わないようにするには、午前5時〜8時の運動が確実です。

朝運動すると、体内時計の指示で、体は朝モードから夜モードに切り替わります。

体内時計が切り替わる時間が、日の出や日没の時間とズレると、夜間の不眠などで生活リズムが狂いやすくなります。

「何時に運動をして体内時計をリセットするか」を念頭に入れて、運動を行いましょう。

朝の運動で注意すること

起床後すぐの運動は、脱水症状の危険性があります。

また起床後1時間以内に激しい運動をすると、心臓に負担がかかります。

したがって、運動前には水分補給を行い、ゆっくりと少しずつ体を動かし始めましょう。

昼夜逆転生活で朝の運動が難しい場合

現在ひきこもり生活による昼夜逆転生活などが原因で、朝の運動が難しい方は、まずはご自身の調子がいい時間帯に、軽い運動をしてみましょう。

ただし、20時以降に激しい運動をすると、体内時計が極端に乱れます。

そのため、なるべく20時までには、運動を終えるようにしましょう。

20時以降にどうしても運動したい場合は、ストレッチやウォーキングを、ゆっくりと行ってください。

ストレッチやウォーキングなどの軽めの運動には、リラックス効果があります。

リラックスすることにより、夜に入眠しやすくなります。

昼夜逆転を改善する睡眠法については、こちらのコラム を参考にしてみてください。

あなたが前を向いて行動を起こすきっかけに

ひとりで生活管理をすることが難しい場合

ここまで、ひきこもりの心身の安定に役立つ運動について解説してきました。お読みいただき、ありがとうございました。

この記事が、あなたが前を向いて行動を起こすきっかけになることを願っています。

「病気や障害が関連してひきこもりになった方」や「ひきこもり生活中に病気になった方」「ひきこもりからの就職を希望する方」は、キズキビジネスカレッジにご相談ください。

「ひきこもりからの学び直し(高校受験、大学受験など)を希望する方」は、キズキ共育塾にご相談ください。

参考資料
シリーズ「ひきこもりから社会復帰への道」

ひきこもりから社会復帰への道 4つのステップから細かく解説

ひきこもりの昼夜逆転を治す睡眠対策8選 〜ひきこもりから社会復帰への道(1)〜

ひきこもりの生活を改善する食事を紹介!おすすめの朝食メニューもあわせて解説〜ひきこもりから社会復帰への道(2)〜

ひきこもりの運動不足解消法 おすすめの運動6選〜ひきこもりから社会復帰への道(3)〜

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