ひきこもりからの就活準備のため自己理解をしよう 好きなことを理解する方法を解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)利用者でひきこもりを経験した橋本大樹(仮名)です。
私は6年のひきこもり期間を経て、社会復帰のために少しずつ行動してきた者です。
私の経験や、長年ひきこもり支援を行ってきた「株式会社キズキ」の知見にもとづくと、ひきこもりの方には以下のお悩みがあるかと思います。
- このままでいいとは思っていないけど、何から始めたらいいのかわからない...
- 誰も味方がいない気がして、不安で動けない...
- 働いたり、施設に通ってみても、続かないのではないか...
- 無職の期間があるか、働いたことがなく、就職に希望を持てない...
これらの問題を解消してひきこもりが社会復帰する方法を、段階ごとにご紹介していきます。
今回はひきこもりから就活の準備をする方法について解説します。
ひきこもりの方の社会復帰を目指すきっかけに、少しでもなれば幸いです。
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目次
好きなこと(興味や関心)の理解

現代は、「世の中の変化が目まぐるしく、予測が難しい時代」と言われています。
したがって、世の中に影響されて、就職後に職場の環境が変わることもあります。
また、自分自身の興味や関心も変わっていく可能性もあるでしょう。
その変化に適応するためにも、ご自身の「好きなこと(興味や関心)」を、たくさん見つけていく必要があります。
好きなこと(興味や関心)をたくさん見つけておけば、世の中が変わったとしても、その中に楽しみを見いだせるかもしれません。変化を楽しめれば、ストレスも減ります。
その上、広い視野で世の中の変化に適応しやすくなるでしょう。
また、自分自身の興味が変わったときでも、自分の好きなこと(興味や関心)を多く知っておけば、「次は何をしたらいいのかな?」と悩むことも少なくなるでしょう。
好きなこと(興味や関心)を理解することの、就活・仕事での4つのメリット

好きなこと(興味や関心)を理解すると、就活や仕事の場面で、次のようなメリットがあります。
メリット①業種を選定しやすくなる
好きなこと(興味や関心)を理解しようとする際、ひとつの興味に焦点を当てるよりも、「分野」として考えることをおすすめします。
「分野」とは、仕事でいえば「業種」に当たります。
好きなこと(興味や関心)を見つけることで、「自分が就職したい業界」についても、考えやすくなります。
興味のある業界を具体的にするために、好きなこと(興味や関心)を理解していきましょう。
メリット②志望動機に説得力が増す
自分の好きなこと(興味や関心)を理解すると、志望動機も考えやすくなります。
「好きなこと(興味や関心)が、自分とどう関係しているか」が、わかるからです。
その関係性を志望動機に応用すれば、企業が属している業界と自分を関連づけることによって、論理的に伝えることができます。
そうすれば、企業側が「そこまで深くこの人と関わってる業界なら、自分ごととして信念を持ちながら仕事を頑張ってくれそうだ」と、感じやすくなるかもしれません。
メリット③継続的に働きやすくなる
好きなこと(興味や関心)と関連した業界で働けば、継続的に働きやすくなります。
なぜなら、好きなこと(興味や関心)は、「意味もなく興味が湧くこと」だからです。
「意味もなく興味が湧くこと」なら、自然に「なぜ?どうして?」と、知的好奇心が湧きます。
自然に知的好奇心が湧けば、無意識に意欲が湧きます。
そして、この意欲をもとに作業に取り組めば、成果を出すための思考も持続して、結果を出しやすくなります。
そして、結果を出すことで自信が生まれ、さらに意欲的に働くことができます。
また、好きなこと(興味や関心)を仕事にしなかったとしても、趣味としてやってみることで、休日のリフレッシュ方法も増やすこともできます。
趣味が高じて、将来の仕事になることも、あるかもしれません。
メリット④就職先や仕事が合わなかったときの助けになる
どんなに前もって自己理解をしても、「実際に働いたら、あまり好きじゃなかった」と感じることもあります。
そんなときは、好きなこと(興味や関心)で行ったことを振り返ってみましょう。
すると、次の転職先を決めるヒントが、すぐに得られます。
ヒントから面白そうな業界を見つけたら、次は「大事なこと(価値観)」と「得意なこと(長所や強み)」を指針にして転職活動をしましょう。
大事なこと(価値観)を理解する方法と得意なこと(長所や強み)を理解する方法は、それぞれ下記の記事を参考にしてみてください。
得意なことと大事なこと(価値観)に関した条件だけ固定して、好きなこと(興味や関心)だけ変えれば求人を探しやすくなります。
たとえば、事務職や営業職などの「得意なこと」に、「大事なこと(価値観)」で働く上での絶対条件も加味しながら、好きなこと(興味や関心)で新たな業種を探してみましょう。
好きなこと(興味や関心)を見つける2つの手順

好きなこと(興味や関心)を知るための手順の例を紹介します。下記2点をやってみて、好きなこと(興味や関心)を深堀りしてみましょう(例であり、他にも方法はあります)。
手順①これまでの人生を振り返って、好きなこと(興味や関心)を見つける
これまでの人生を踏まえて、好きなこと(興味や関心)を見つけてみましょう。
- お金を払ってでも勉強したいことを考えてみる(経済事情や時間などの現実的なことは、いったん考慮しない)
- 大型書店の全てのコーナーをまわって、ピンと来た本をメモする
- 「これに出会えてよかった!救われた!」と思える分野・ジャンル・ものを考えてみる
- 今までの人生や普段の生活を振り返り、お世話になっている仕事を考えてみる
手順②思い浮かべたエピソードを掘り下げて、ジャンルや分野を抽出する
上記の方法を試した後に、ジャンルや分野としてまとめてみましょう。
<まとめの例>
- 高校時代に合唱をやっていたので、ボイトレに通って、声楽を学び直したい。
- 書店内を見てまわったら、滑舌や発音の本も気になった。
- 社会復帰をするときに、生活相談員さんに救われた。
- 歌
- 音楽
- 発声
- 福祉
- 社会的に困りごとを抱えている人を助けること
まとめ:あなたが前を向いて行動を起こすきっかけに

ここまで、ひきこもりの心身の安定に役立つ運動について解説してきました。お読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたが前を向いて行動を起こすきっかけになることを願っています。
「病気や障害が関連してひきこもりになった方」や「ひきこもり生活中に病気になった方」「ひきこもりからの就職を希望する方」は、キズキビジネスカレッジにご相談ください。
「ひきこもりからの学び直し(高校受験、大学受験など)を希望する方」は、キズキ共育塾にご相談ください。
監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。
【著書ピックアップ】
『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』
Amazon
翔泳社公式
【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)
【その他著書など(一部)】
『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』
日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧
【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)
サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)
うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→