激しい思い込みが起こる原因とは? 激しい思い込みへの対処法を解説 | キズキビジネスカレッジ  

激しい思い込みが起こる原因とは? 激しい思い込みへの対処法を解説

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。

このコラムを読んでいる人は、以下のような悩みを抱えているのではないでしょうか?

  • 思い込みが激しいと言われた
  • 思い込みのせいで他人とトラブルになることが多い
  • 他人から悪く思われていないか心配

思い込みが激しい大人で生きづらさを感じているなら、原因や解決方法を知っていると楽になるかもしれません。

このコラムでは、激しい思い込みが起こる原因や思い込みが激しい人に見られる特徴、対処法について解説します。

このコラムを通じて、あなたが思考方法を見直し、思い込みによるストレスを軽減できるようになれば幸いです。

思い込みの激しいあなたへ
キズキビジネスカレッジに相談してみませんか?

就職率
83%

など

就職まで
平均4ヶ月

など

初任給
38万円

など

相談・見学・資料請求は無料です!

入力約1分。お気軽にお問い合わせください。

思い込みが激しいとは?

そもそも、思い込みとはある物事を深く信じ込むことです。たとえば、血液型で人の性格を想像することや、出身地でお酒が強いと想像することなどが該当します。

特に思い込みが激しいと、根拠なく「この人は〇〇に違いない」「自分の判断が正しい」と決めつけるため、正しい判断ができない可能性があります。

このことが原因で失敗を繰り返してしまったり、他人を批判してしまったりといったトラブルに発展する可能性もあります。

激しい思い込みが起こる6つの原因

そもそも、どうして激しい思い込みが起こるのでしょうか?

この章では、激しい思い込みが起こる原因について解説します。

原因①ADHDなどの発達障害

ADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障害などにより思い込みが激しくなる可能性があります。

ADHDには不注意、多動性、衝動性の特性を持ち、注意力が散漫になりやすく情報を直感的に捉えます。

例えば、優先的な仕事をしなければいけないのに、目の前に現れた別の仕事に対して「こっちの方が優先だろう」と決めつけて着手して、失敗するようなケースが想定されます。

発達障害も同様に、ものごとに優先順位をつけたり長く取り組んだりすることが苦手なため、周囲からは思い込みが激しいと評価されることがあります。(参考:品川メンタルクリニック「大人の発達障害とは? 症状の特徴や対応方法について」

また、これらの障害がある場合、「もしかしたら自分が間違っているのかも」と自分を客観的に見ることが難しく、正しい判断の妨げになります。

原因②認知症や脳機能の変化

思い込みが激しくなるのは、認知症の初期症状である場合も考えられます。認知症は記憶や思考の認知機能が低下し、現実と自分の認識とにずれが生じます。(参考:日本老年医学会雑誌 48巻3号「認知症の BPSD」

例えば、買い物に行ってお金が減ったとして、その買い物のことを忘れた場合、お金が減っていることに気づき、「誰かに盗られた」という思い込みにつながります。

原因③心理的要因

思い込みが激しくなるのは、病気や障害のせいだけではありません。性格によっては思い込みが激しいという状態になることもあります。

例えば、プライドが高く人の意見を受け入れられない人は、自分のことを過信するため客観的な捉え方ができず、思い込みの強い人という評価を受けやすくなります。

また、極端にポジティブな人や逆にネガティブな人も、自分の思考を信じて疑わず、周りの意見を聞き入れることが少ないため思い込みが強い状態であると言えます。

原因④環境による要因

行動が習慣化していたり、コミュニ―ケーションが上手く取れなかったりする環境では、思い込みが強くなる可能性があります。

ルーティンワークがある仕事場では、「〇〇はしたはず」という思い込みから確認作業を怠り、ミスにつながるケースがあります。

また、コミュニケーションが上手く取れていないと、相手が理解していないのに「自分はちゃんと説明した」と思い込み、相手の認識にずれが生じる可能性があります。

原因⑤過去の経験による要因

人は過去の経験から学ぶことができますが、時に過去の経験に引っ張られ過ぎるあまり、思考が偏る場合があります。

大きな成功体験をした人は「こうすればできるはず」と思い込み、柔軟な思考ができなくなる可能性があります。逆に、大きな失敗をした人は、それが不安や恐れにつながり行動に支障が出るかもしれません。

原因⑥その他の病気や障害

前述の原因以外に、病気や障害が思い込みに影響を与えている可能性もあります。

例えば、境界性人格障害の場合、他人に対しての思い込みが強くなり、「見捨てられるのではないか」という恐怖を抱えます。(参考:新橋メンタルクリニック「境界性パーソナリティ障害〜激しい対人関係の変化と自己像の揺らぎ〜」

また統合失調症の場合、妄想や幻覚などの症状が表れ、現実との区別がつかなくなったり、思い込みが激しくなったりします。(参考:厚生労働省「統合失調症:ヘルプノート:こころもメンテしよう」

ほかにも、ASDの場合、柔軟な思考が難しく、一度考えたことを信じ込みやすい特性がある人もいます。(参考:公益社団法人日本精神神経学会「松本英夫先生に「ASD(自閉スペクトラム症)」を訊く」

思い込みが激しい人に見られるポジティブな3つの特徴

思い込みが激しいことはマイナスのイメージがありますが、ポジティブな特徴もあります。

この章では、思い込みが激しい人に見られるポジティブな特徴について解説します。

特徴①強い意志で目標達成のために取り組める

思い込みが激しい人は、自分の信じたことを貫こうとする傾向が強く、目標達成に向けて粘り強く取り組むことができます。

一度「これが正しい」「これを成し遂げるべきだ」と思い込むと、多少の困難があっても簡単に諦めません。

例えば、起業を目指す人が「絶対に成功できる」と強く思い込んでいる場合、困難に直面しても諦めずに挑戦し続けるでしょう。

さらに、周囲のネガティブな意見に流されにくく、モチベーションを維持しやすいのも強みです。このような強い意志は、スポーツ選手やアーティスト、起業家などの成功者に共通する要素でもあります。

特徴②画期的なアイデアを生み出しやすい

思い込みが激しい人は、周りの意見に流されず独自の発想を持ちやすいため、ときに斬新なアイデアを考えつくこともあるでしょう。

例えば、起業する場合、「こんなアイデアは無理だ」と諦めるのではなく、「これは絶対に成功する」と信じ込むことで成功まで粘り強く行動できます。

芸術分野においても、画期的なアイデアが新しい流行を作ることも珍しくありません。

特徴③自己成長の原動力になる

思い込みが激しい人は、「自分はもっと成長できる」と強く信じることで、普通の人では困難な努力でも続けることができます。

例えば、「自分は英語をマスターできる」「営業成績を上げられる」と思い込むことで、学習や努力を継続しやすくなります。成功者の多くは、「自分にはできる」という強い思い込みを持ち、それを自己成長の糧にしているそうです。

また、ポジティブな思い込みができる人は、思い込みによって自己肯定感を高めています。たとえ失敗しても「これは成長のチャンスだ」と前向きに捉え、次のチャレンジに活かすことができるでしょう。

思い込みが激しい人に見られるネガティブな3つの特徴

思い込みが激しいと、ポジティブな効果もある一方で、それが生活や仕事に支障をきたすこともあります。

この章では、思い込みが激しい人に見られるネガティブな特徴について解説します。

特徴①自分の考えが正しいと考えている

思い込みが激しい人は、自分の考えが正しいと強く考えているため、一度決めたことは曲げにくい傾向にあります。

例えば、「この方法が絶対に正しい」と信じ込むことで、別の可能性を探ることを怠り、結果的に選択肢を狭めることがあります。また、自分の主張が正しいと信じすぎるあまり、他人の意見を否定する態度を取ることもあります。

そのため、職場や友人関係において対立が生じやすく、孤立することも少なくありません。(参考:「思い込み態度の構造分析―批判的思考力との関連について―」

特徴②他人の意見を受け入れにくい

思い込みが強い人は、自分の考えが正しいと思い込み、それに固執するため他人の意見やアドバイスを素直に受け入れにくい傾向があります。

特に、自分の信念と異なる意見に対しては、無意識に拒絶することがあります。これにより、客観的な判断をする機会を失い、自分にとって不利な状況に陥ることもあるでしょう。

また、他人からは「頑固な人」「話しにくい」という悪い印象を植え付け、敬遠される可能性もあります。

例えば、ビジネスの場面でチームメンバーが新しい戦略を提案しても、「自分のやり方が最も正しい」と思い込んでいると成長や改善のチャンスを逃すだけでなく、チームの関係が悪化する可能性があります。

特徴③固定観念が強く柔軟性がない

思い込みが激しい人は、固定観念が強く、柔軟な発想をしにくい傾向があります。

例えば、「この仕事のやり方はこうあるべきだ」「年齢を重ねたら〇〇すべきだ」といった考えにとらわれ、新しい価値観や変化に適応しにくくなります。

特に、変化の激しい現代社会では、柔軟な考え方が求められる場面が多くあります。

次々に新しい技術が仕事や生活に採用されているため、固定観念に縛られていると、時代の流れに取り残されるリスクがあるでしょう。

激しい思い込みへの対処法4選

思い込みが激しい大人でも、改善の予知はあります。諦める必要はありません。

この章では、激しい思い込みへの対処法について解説します。

対処法①思い込みが激しいことを自覚する

思い込みが激しい大人が冷静な判断をするためには、まず自分は思い込みが激しい傾向があると自覚することが重要です。自覚がないままでは、自分の考えが絶対に正しいと思い込み、間違った判断をする状況は変わりません。

受け入れるのは難しいかもしれませんが、自分の性格をしっかり分析してみましょう。

例えば、仕事や人間関係でトラブルが続く場合、「もしかして自分の思い込みが原因かもしれない」と振り返る習慣をつけることで、客観的な視点を持つことができます。

対処法②事実と仮定を整理する習慣をつける

思い込みを減らすためには、「これは事実なのか、それとも自分の仮定や推測なのか」を整理する習慣を持つことが効果的です。

例えば、上司が自分に冷たい態度を取っていると感じたとき、それが本当に事実なのか、それとも「自分が嫌われているはずだ」と思い込んでいるだけなのかを考えてみることが重要です。

具体的にはノートに書き出して、証拠がある事実と自分の主観的な解釈を分けることで、冷静な判断ができるようになります。また、毎日日記をつけることで、起こった事実を保存しておきましょう。

対処法③他人の視点を取り入れる

思い込みが激しい人は、自分の考えに固執しやすいため、意識的に他人の意見を聞くことが大切です。

信頼できる友人や同僚に、自分の考えや行動が客観的に見てどうなのかを尋ねて率直な意見を聞きましょう。欠点を指摘されるのは辛いことかもしれませんが、相手はあなたのことを思って意見してくれているので、受け入れる努力が重要です。

また、読書や映画鑑賞といった経験を通じて、多様な価値観に触れることも有効です。特に、反対意見に耳を傾けることで、自分の思い込みに気づくきっかけになります。

対処法④必要に応じて専門家に相談する

思い込みが強すぎて日常生活に支障をきたしている場合、心理カウンセラーやコーチングの専門家に相談するのも一つの手段です。

特に、思い込みが原因で強いストレスを感じたり対人関係のトラブルが続いたりしている場合、専門家のアドバイスを受けることで、適切な対処法を学ぶことができます。

認知行動療法(CBT)などの心理療法は、思い込みを客観的に見直し、柔軟な考え方を身につけるのに役立ちます。(参考:国立精神・神経医療研究センター「そもそも認知行動療法(CBT)ってなに?」

思い込みをポジティブに活かす方法2選

思い込みにはポジティブな側面とネガティブな側面がありますが、対処法を試しながらポジティブに活かすこともできます。

この章では、思い込みをポジティブに活かす方法について解説します。

方法①自己肯定感を高める

思い込みの強さをポジティブに活かすためには、自己肯定感を高めることが重要です。「自分にはできる」といった前向きな思い込みは、成功への強い原動力となります。

例えば、スポーツ選手や起業家の多くは「自分は成功する」と信じ続けることで、困難を乗り越えてきました。

自己肯定感を高めるには、小さな成功体験を積み重ねることが効果的です。日々の目標を設定し、それを達成するたびに自分を褒める習慣をつけましょう。

方法②他人の意見を受け入れて視野を広げる

思い込みが激しすぎると自分の考えに固執するため、新しいチャンスを逃すことがあります。そのため、他人の意見を積極的に受け入れ、視野を広げることが大切です。

例えば、仕事においては、自分のアイデアにこだわるだけでなく、同僚や上司、顧客の意見を取り入れることで、より洗練されたアイデアが生み出せます。

また、読書や異なる価値観を持つ人との対話を通じて、多角的な視点を養うことも効果的です。

まとめ:客観的な視点で思い込みを防ごう

思い込みは継続的な努力や成功に必要なものですが、思い込みが激しいと自分の価値観に固執し過ぎて対人トラブルにあったり生きづらさを感じたりするかもしれません。

激しい思い込みを改善するためには、自分が思い込みが強いと自覚し、客観的な意見を取り込むことが第一歩になります。

このコラムが、思い込みの激しさを改善する手助けになれば幸いです。

よくある質問(1)

思い込みが激しいとは、どのような状態ですか?

そもそも、思い込みとはある物事を深く信じ込むことです。たとえば、血液型で人の性格を想像することや、出身地でお酒が強いと想像することなどが該当します。

特に思い込みが激しいと、根拠なく「この人は〇〇に違いない」「自分の判断が正しい」と決めつけるため、正しい判断ができない可能性があります。

詳細については、こちらで解説しています。

よくある質問(2)

激しい思い込みが起こる原因を教えてください。

以下が考えられます。

  • ADHDなどの発達障害
  • 認知症や脳機能の変化
  • 心理的要因
  • 環境による要因
  • 過去の経験による要因
  • その他の病気や障害

詳細については、こちらで解説しています。

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

Amazon
翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→

相談予約 LINE相談 相談フォーム 無料資料請求 電話相談
LINEで
相談
フォームで
相談
資料
DL
相談
予約