社会不安障害・対人恐怖症のある人に向いてるアルバイト11選 | キズキビジネスカレッジ  

社会不安障害・対人恐怖症のある人に向いてるアルバイト11選

こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)の西村です。

このコラムをお読みのあなたは、社会不安障害(対人恐怖症)のために、「人と目を合わせるのがこわい」「人とうまく話せない」といった症状でお悩みではないでしょうか?

このコラムでは、社会不安障害の症状があるけれどアルバイトに挑戦したい人に向けて、アルバイトを探すときのポイントや症状への対処法、症状との付き合い方について解説します。

前提①

社会不安障害(対人恐怖症)の症状は、治療で軽減していくことができます。ですので、「現時点では難しいアルバイト」があっても、将来的には、様々な業種にチャレンジできるようになる可能性は大きいです。

前提②

このコラムで紹介する「おすすめのアルバイト」はあくまで例です。「実際のあなた」によって、おすすめできるアルバイトは、もっと多様にあり得ます。このコラムは、「社会不安障害(対人恐怖症)があっても、おすすめのアルバイトはある」という安心材料にしてください。その上で、「実際のあなた」に向いてるアルバイトは、後で紹介する支援団体などを利用することで、より具体的に見つかっていくはずです。

補足

アルバイトではない(正規雇用などの)おすすめの仕事などについては、コラム「社会不安障害の人に向いてる仕事・向かない仕事をまとめて紹介!〜長く働くコツや仕事探しの方法も〜」をご覧ください。

私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、社会不安障害・対人恐怖症のある人のための就労移行支援事業所です。

  • 病気や障害があっても、KBCでは初任給は38万円も
  • 通常52%の就職率が、KBCでは約83%
  • 通常約1年半かかる就職内定が、KBCでは平均4ヶ月

神田・新宿・横浜・大阪に校舎があり、障害者手帳がなくても自治体の審査を経て利用することができます。遠方の方は、日常的にはオンラインで受講しながら(※お住まいの自治体が認めた場合)、「月に1回、対面での面談」を行います。詳しくは下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。

社会不安障害の人におすすめのアルバイト11選

スマホを操作している男女のイラスト

早速ではありますが、一般論として、社会不安障害の人におすすめできるアルバイトを11個、理由などとともにお伝えします。

①短期で、ひとりで作業できる派遣アルバイト

1つ目は、派遣会社に登録してアルバイトする、という働き方です。派遣会社で働くことのメリットは2つあります。

1つ目のメリットは「仕事内容をある程度選べる」ということです。派遣会社では、派遣の会社が、実際に働く会社とあなたの間に立ってアルバイトを仲介してくれます。

そこで派遣会社の担当の人に「できるだけ人との関わりが少ない仕事を紹介してほしい」と伝えておくことで、社会不安障害の人が苦手とする「人との関わりが多い仕事」を紹介される可能性は下がります。

2つ目のメリットは「短期間でやめることもできる」という点です。派遣では、数か月、半年、1年などの短期契約を交わす場合が多いです。仕事が合わなければ、契約満了で辞職して、また別の仕事を探すということができます。

特に「自分に向いている仕事がわからない」という人にとっては、いくつかの仕事を経験する中で「自分にとって得意な業務・苦手な業務」を見極め、長く続けられる仕事内容を探していくことに役立ちます。

②デリバリー配達・新聞配達

デリバリー配達は、最近ではウーバーイーツ出前館などが有名です。この仕事では、人との関わりは商品の受け渡しのみで、その他の時間はひとりでの移動となります。社会不安障害の人にとってハードルの低い仕事のひとつと言えるでしょう。

新聞配達は、人との関わりがいっそう少ないです。「業務で人と関わる場面を少しでも減らしたい」という人には向いている可能性があります(ただし朝が早い、休みづらい、体力が必要などの注意点もありますので、「人と関わりたくない人には絶対におすすめ!」というものではない旨、正直にお伝えします)。

③在宅ワーク

在宅ワークも、人との接触が少ない点で社会不安障害の人におすすめのアルバイトのひとつです。

在宅ワークとひとくちにいっても、たとえば次のように、多様な仕事があります。

在宅ワークの一例
  • ライター
  • プログラマー
  • イラストレーター
  • アンケート回答
  • 箱詰めなどの内職

最近では、クラウドワーキングといって、企業が業務の一部を在宅ワークとして外部発注している事例も増えてきています。

初心者向けの案件などもありますので、在宅ワークに興味があれば検討してみることをおすすめします。

④工場のライン作業

4つ目は工場のライン作業です。この仕事は「人との関わりが少ない仕事」の代表的なものと言えるでしょう。黙々と作業を行い、ほとんど人と話すことなく仕事を終えることができます。

⑤倉庫の仕分け

倉庫の仕分けアルバイトでは、注文された商品を取りに行くピッキングと、商品を箱に詰める箱詰め作業が主な業務です。

これらの仕事はマニュアルがあり、決まった動作を繰り返すことが多いです。臨機応変な対応を求められることは少なく、社会不安障害の人におすすめのアルバイトのひとつといえます。

⑥清掃業務

社会不安障害の人には、ビルの清掃やホテルのベッドメイキングなどの清掃スタッフのアルバイトもおすすめです。

特に、ビルの清掃は夜の間に作業することが多く、ひとりで自分のペースを崩さず作業することができます。

ただ、ホテルの清掃となると2人1組や3人1組で作業する場所もあるので、応募する際には注意しておきましょう。

⑦警備員

警備員は、業務中ほとんど人と話す必要がないですし、基本ひとり仕事なので、社会不安障害のある人におすすめのアルバイトのひとつです。

交通整理、イベント警備、ビルなどの警備、セキュリティ系の警備といった分類はありますが、いずれも上でお伝えしたのと同じメリットがあるといえるでしょう。

ただ、ビルの警備などは夜に行われる場合が多いので、暗い場所が苦手な人は避けておいたほうがいいかもしれません。

その上で、警備員は、「何かの事件・事故」が発生しないようにするとともに、発生したときには対応を求められる仕事です。警察や正社員の警備員ほどではありませんが、「アルバイト」の中では責任が比較的重いものであるということは、認識しておきましょう。

⑧深夜のコンビニ

「深夜の人通りが少ない地域」であれば、コンビニのバイトもおすすめです。もちろん、お客さんが全く来ないわけではありません(だからこそ出店・営業しているのです)。「あまり人と関わりたくないけど、少しずつ人に接する経験を積んでいきたい」という人に特に向いているでしょう。

また、コンビニの業務は、工場のライン作業や倉庫のバイトに比べてやることが多く、複雑なので「同じ単純作業を続けるのはあまり好きではない」という人にもおすすめできます。

⑨看板持ち

モデルルームやマンションギャラリーなどの、案内の看板を持つバイトです。指定の日に指定の場所に出勤し、看板やプラカードを持って立ちます。お客さまから尋ねられればチラシを渡したり道順を案内したりします。

仕事中のコミュニケーションが、「尋ねられたとき、質問に答える」のみであることが多いためにおすすめです。コミュニケーションが苦手な人もトライしやすいバイトです。

また、覚えることが少ないこと、単発の求人が多く、空いた時間にシフトを入れやすいこともメリットです。

⑩交通量調査

交通量調査は、交差点の端や施設の入り口などに座って、車や人の数をカウントする仕事です。

行き交う車や人の数をひたすらカウントする作業なので、人とコミュニケーションを取る機会はほとんどないのでおすすめです。その代わり、集中して取り組む必要があります。

交通量調査は、道路工事の前や新しい商業施設の建設前などに行われることが多いです。そのため、求人の大半は長期ではなく、短期・単発です。

⑪ポスティング

ポスティングとは、一戸建て住宅やアパート・マンションなどのポストに、チラシや広告を投函するアルバイトです。

時給制のところと、配布したチラシの枚数に応じた出来高制を採用しているところがあります。慣れてコツをつかめば、出来高制の方が効率よく稼げる可能性があります。

こちらも、「指定されたルートを一人で回る」ことが多いため、ほとんど人と関わらない仕事です。

社会不安障害の人がアルバイトを探すときの2つのポイント

電球が出て納得した表情の社会人男女イラスト

前章のアルバイトは、あくまで一般論です。「実際のあなた」にはもっとおすすめのアルバイトがあったり、逆に前章のアルバイトは向いてなかったりもするでしょう。

そこで、社会不安障害の人がアルバイトを探すときに、押さえておきたい2つのポイントを紹介します。

①まずは自己分析をする

1つは「自己分析」です。特に、自分の症状、得意・苦手を把握した上で「できること」「できないこと」を見極め、アルバイトを選んでいく必要があります。

自分を見つめ直す作業である自己分析は、社会不安障害のない人であっても1人でするのは難しいものです。また、社会不安障害がある人の場合、自己分析という作業中にも不安な気持ちが表れることもあるかもしれません。

ですので、就労移行支援事業所や、障害者就業・生活支援センターの支援者などに相談してみてください。そうした支援者と、一緒に自己分析を行っていくことをおすすめします。

社会不安障害の症状から、「相談することが苦手」な人もいらっしゃるでしょう。ですが、そういった支援機関にいるスタッフや職員は、日頃から社会不安障害を含む様々な病気・障害のある人たちと向き合っています。

きっと、これまでの経験や知識を活かしてあなたの助けとなってくれます。(支援機関の詳細について、詳しくは後の章「社会不安障害の人がアルバイトや仕事を探すときに利用できるサポート団体5つ」で紹介します

②苦手な要素の少ないバイトを探す

もう1つのポイントは「苦手な要素の少ないバイトを探す」ことです。

あなたには、社会不安障害の症状として「人前でプレゼンする」「電話対応する」など、なにかしら苦手な業務があるのではないかと思います。

前項の自己分析をもとに、あなたにとって苦手な要素を洗い出し、それらができるだけ少ないアルバイトを探していきましょう。例えば、以下のような「苦手」が考えられます。

苦手な要素の例
  • 人と頻繁に関わる環境
  • 業務内容が定型的ではなく、臨機応変な対応が求められる環境
  • 騒音や大きな音がする環境
  • しばしば話しかけられるなど、自分のペースが乱されやすい環境

なお、支援者と話すことで、「社会不安障害が関係しない部分の苦手」や、逆に「得意な分野」「興味のある分野」なども(あなたが自分で気づいていた以上に)わかっていきます。

支援者への相談が役立つのは、「社会不安障害の特性が関わる『苦手』なアルバイトを避けることができる」ためだけではなく、「『苦手』を避けた上で、『得意』や『興味のある』アルバイトを探す」ためでもあるということです。

電話や面接で気をつけておきたいコツ2つ

向かい合って座る男女のイラスト

「アルバイトをしたい」と考えたときに避けて通れないのが、電話や面接です(ウェブを通じて応募できるアルバイトは増えていますが、「まずは電話で連絡する必要がある」「応募前の調整は電話でのやりとりとなる」といったところも、もちろんあります)。

社会不安障害のある人は、電話・面接を苦手としている人が多いと思います。

ここでは、電話や面接といった場面でどういったことが求められているか、電話・面接で気をつけておきたいコツ2つについてお伝えします。

①緊張しても大丈夫

電話や面接となると緊張してしまう、という人の中には「緊張しないように工夫しよう」「何度も練習して緊張せず話せるようにしよう」という方向で考える人が多くいらっしゃいます。

ですが「緊張しないようにしよう」と考えれば考えるほど、緊張に意識がいき、結果として緊張が強化されることも珍しくありません。

筆者は、受験や就職についての面接対策を行うことがよくあります。そこでお伝えするのは、「『緊張してもいい』『緊張するのは仕方ない』と考えてみてください」ということです。

電話にしろ面接にしろ、伝える必要のある内容をしっかりと相手に伝えられれば問題ありません。そこでどもったり噛んだり、といったことは、相手方は気にしていない場合が多いのです。

「自分が緊張している」という事実を否定するのではなく、「あぁ緊張しているな」「今自分は緊張しているんだな」と受け止めることで、緊張が強化されにくくなります。慣れも必要かもしれませんが、ぜひ試してみてください。

②自己分析した内容を話せるように

「緊張していることを受け止める」「伝える必要のある内容を伝えられれば大丈夫」とお伝えしましたが、もちろん「何を伝えるか」は考えておく必要があります。

自己分析の内容を相手に適切に伝えられるように、言う内容を決めておきましょう。

その上で「何度か伝える練習をする」といったことは必要です。メモを見ながら話すなどの工夫をして、相手に伝える必要がある内容をしっかり伝える、ということを目標に取り組んでみましょう。

サポート団体・支援施設を利用すれば、そういった面接のロールプレイも手伝ってくれます。

また、面接の際にもメモを見る必要がある場合には、あらかじめ「すみません、緊張しているので、メモを見ながらお話ししてもよいですか」と伝えるようにしましょう。ほとんどの場合、OKをもらえるでしょう。

就労移行支援では支援者が面接に同行してくれるケースもあります。就労移行支援の利用を検討している場合、ぜひ相談してみてください。(利用できる支援施設・サポート団体について詳しくは、後の「社会不安障害の人がアルバイトや仕事を探すときに利用できるサポート団体5つ」をご覧ください)

社会不安障害によくある困りごととその対処法2つ

悩みを解決した女性のイラスト

続いて、社会不安障害の症状によって発生する、アルバイトに関係するよくある困りごととその対処法を2つお伝えします。

ただし、あくまで参考です。あなたひとりだけで対処しようとせず、社会不安障害の知識がある医師や支援者に協力を求めるようにしてください。

困りごと①電車やバスに乗ると症状が出る

電車やバスは、特にラッシュ時は人が多いため、社会不安障害の症状が表れやすくなります。

「ここで症状が強まると周りの人に迷惑をかけるのではないか」といったことも症状のきっかけとなりえます。

症状が出ることを避けるためには、乗る時間帯を変える、経路を変えるなど、できるだけ混雑していない電車やバスに乗れるように工夫をしてみるとよいでしょう。

どうしても時間帯や経路を変えることが難しい場合は、時間はかかりますが、心療内科や精神科での治療で考え方のクセを少しずつ切り替えていくことで対処できるようにしていくことが可能です。

困りごと②プレゼンなど、人前で話すことができない

社会不安障害の人の中には、人前で話すことに対する不安が強いことがよくあります。「以前、人前でうまく話せなかった」という経験が予期不安(次もそうなるんじゃないかという不安)になって、そういった場面を避けるようになった人も多いのではないでしょうか。

「人前で話すことができない」という症状についても、心療内科や精神科での薬物療法やカウンセリングの中で慣らしていくことで、症状を軽減させることが可能です。

カウンセリングでは、発作や不安の引き金になる認知(思考やイメージ)の癖を修正する「認知行動療法」や、不安や恐怖を覚えやすい状況に少しずつ身を置いて徐々に慣らしていく「曝露療法」などがあります。

こういった治療を適切に受けることによって、人前で話すことに対する苦手意識も少しずつ軽減していくことができます。

社会不安障害の人がアルバイトや仕事を探すときに利用できるサポート団体5つ

男女が渡るための橋をかける大きな手のイラスト

社会不安障害の人がアルバイトを探す際に利用できる、代表的なサポート団体・支援機関を5つご紹介します。気になるところがあれば、問い合わせたり見学に行ったりして、利用するかどうかを検討してみてください。

①就労移行支援事業所

「就労移行支援事業所」は、うつ病や発達障害、社会不安障害などの病気や障害がある人に、就労に向けた支援を行っています(私たち、キズキビジネスカレッジ(KBC)もその一つです)。

「直接的・短期的にアルバイトを紹介するサービス」ではありませんが、中長期的な視点から、アルバイトも含めて、自分に向いてる働き方や業種を見つけたり、スキルを身に付けたりすることができます。

就労移行支援事業所では、次のような幅広い支援を受けられます(具体的な支援内容は事業所によって異なります)。

受けられる支援の一例
  • 仕事で活かせる知識・技能の習得
  • 仕事や私生活で活かせるメンタル面のサポート
  • 「どのような仕事や働き方が向いているのか」のアドバイス
  • 転職先候補の業務や雰囲気を体験できる「職場体験実習(インターン)」の紹介
  • 履歴書・経歴書・エントリーシートの作成支援
  • 面接対策
  • 転職後の職場定着支援

利用の可否は、お住まいの自治体が、下記などに基づいて判断します。

  • (1)身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などがある
  • (2)18歳以上で満65歳未満の方
  • (3)離職中の方(例外あり)
  • ※上記を満たすなら、障害者手帳を所持していなくても利用可能です。

就労移行支援事業所の詳細は、コラム「就労移行支援とは?サービス内容から就労継続支援との違いまで解説」をご覧ください。

②ハローワーク

ハローワークでは、障害のある人の就職活動を支援するため、障害について専門的な知識をもつ職員・相談員を配置し、仕事に関する情報を提供したり、就職に関する相談に応じたりするなど、きめ細かい支援体制を整えています。(参考:ハローワーク「障害のある皆様へ」)

ハローワークの全国一覧はこちらです。

③病気・障害のある人に特化した求人サイト・エージェント

病気・障害のある人に特化した求人サイトや求人エージェントもあります。そうしたところでは、障害者雇用枠(※)にも力を入れていたり、アルバイト以外の働き方(契約社員・正規雇用)の求人も紹介されていたりすることが多いです。

※障害者雇用の詳細は、コラム「障害者雇用で働くための条件とは〜メリット・注意点・サポート団体なども紹介〜」をご覧ください。

④障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害のある人の就業面と生活面の支援を一体的に行うサポート機関です。

専門の支援員が、「長く働くためにはどうすればいいか」「次こそは自分に合った環境で働きたい」「自分の症状の対処をしつつ次の仕事を探したい」といった相談を受けています。

以下のような人を対象に、様々なサポートを提供しています。(参考:障害者就業・生活支援センターについて、京都府

対象(例)
  • 求職中の人
  • 仕事を辞めたがまた働きたいと考えている人
支援内容(例)
  • 求職相談
  • 職場定着相談
  • 生活相談
  • 職場の環境改善などの相談
  • 求職活動を支援するために、ハローワークや事業主等との調整
  • 職業準備訓練のあっせん
  • 実習先との連絡調整
  • 就職後の職場定着にかかる相談

障害者就業・生活支援センターの全国一覧はこちらをご覧ください。

⑤精神保健福祉センター

精神保健福祉センターとは、社会不安障害を含む精神障害のある人のサポートを目的に、精神保健福祉法によって各都道府県に設置された支援機関です。ご本人だけでなく、ご家族や関係者からも、精神衛生に関する相談を受け付けています。

精神保健福祉センターは、他の支援機関と比較して、精神疾患に特化している点が特徴と言えるでしょう。

匿名でも相談を受け付けています。(参考:東京都福祉保健局「精神保健福祉センターとは」)

全国の精神保健福祉センターの一覧は、厚生労働省のウェブサイト「全国の精神保健福祉センター一覧」をご覧ください。

改めて、社会不安障害、対人恐怖とは?

この章では、社会不安障害について、概要や症状をお伝えします。既にご存知かもしれませんが、これまでに紹介した内容の理解も深まると思いますので、ぜひご覧ください(参考:『精神診療プラチナマニュアル第2版』、厚生労働省 こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜「不安障害」)

①社会不安障害の概要

社会不安障害とは、不安障害の一種で、対人恐怖症とも呼ばれているものです。社会不安障害の人は、多くの人の注目が集まるような場面で「人の目が過剰に気になる」「人と話すととても緊張し、息苦しさや腹痛を感じる」といった症状が表れます。

②社会不安障害の一般的な症状

社会不安障害の一般的な症状には、以下のようなものがあります。

社会不安障害の人が苦手とする場面の例
  • 大勢の人の前で話す
  • 多くの人の注目を浴びる
  • 他者との雑談
  • 電話対応
  • 人前での食事
  • 誰かに見られている状況で字を書く
  • 話すことが必要とされる場所(美容院など)
  • デートや出会いの場(合コンなど)
  • 電車の中や、人の多い空間など
現れる症状の例
  • 不安
  • 恐怖
  • 顔が赤くなる
  • うまく喋れない(声がふるえるなど)
  • 心拍数の上昇
  • めまい
  • 吐き気
  • 手足のふるえ
  • 口渇(口の乾き)
  • 多量の汗

③社会不安障害の症状は軽減できる

社会不安障害では、上記のような症状に長く苦しめられている人も少なくありません。ですが、こういった社会不安障害の症状は軽減していくことができます。

症状を軽減させていくためには、医療機関やサポート機関につながることがもっとも確実な方法です。社会不安障害の治療では、主に薬物療法とカウンセリングが使用されます。

カウンセリングでは、認知行動療法や曝露療法といった方法が用いられ、あなたのお話をお聞きしながら「自分自身の考え方のクセを見直していく」「苦手な場所や状況に、段階的に少しずつ慣らしていく」といった治療が行われます。

決して無理な治療は行われませんし、医師・治療者があなたの苦手なタイプであれば、場所を変え、セカンドオピニオンを求めてもまったく問題ありません。むしろ、精神疾患の治療には、患者と治療者の信頼関係が大切なので「この人ならある程度信頼できそう」と思える医師や医療者を見つけ、治療していくことをおすすめします。

心療内科や精神科で上記のような治療法を用いることで、社会不安障害の症状は少しずつ軽減していくことが可能です。

まとめ|症状の対処をしながら自分に合うバイトを見つけよう!

何かを探して見つけた表情の男性のイラスト

ここまで、社会不安障害の人におすすめのアルバイトや電話・面接での注意点などをお伝えしました。

社会不安障害の症状があるために「アルバイトが長続きしない」「自分に向いてるバイトが見つけられない」と感じている人も多いと思います。

症状を軽減しながら、自分に合ったアルバイトを見つけ、続けていくためにも、ぜひ一度医師や支援者に相談していただくことをおすすめします。

社会不安障害の知識がある医師や支援者とともに「あなたに合ったアルバイト」を探していくことで、これまでとは違った視点からあなたに向いているアルバイトを見つけていくことができるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。このコラムの情報があなたのアルバイト探しのお役に立てば幸いです。

監修キズキ代表 安田祐輔

発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。

【著書ピックアップ】
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』

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翔泳社公式 【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)

【その他著書など(一部)】
学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

執筆西村二架

にしむら・にか。精神保健福祉士。
1992年生まれ。関西学院大学文学部卒業後に京都医健専門学校で学び、2019年に国家資格・精神保健福祉士資格を取得。2018年8月から、キズキ共育塾(不登校・中退・発達障害・社会人などのための個別指導塾)で講師として勤務。現在は主任講師として国語・数学・英語・小論文・面接の学習支援およびメンタル支援を担当。また、うつや発達障害の方々のための就労移行支援事業所キズキビジネスカレッジでも英語などを教える。2024年1月現在、TOEIC920点を所持。

サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)

うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→

よくある質問(1)

社交不安障害・対人恐怖症の自分に向いてるアルバイトを知りたいです。

一般論として、次のようなアルバイトは向いてる可能性があります。

  1. 短期で、ひとりで作業できる派遣アルバイト
  2. デリバリー配達・新聞配達
  3. 在宅ワーク
  4. 工場のライン作業
  5. 倉庫の仕分け
  6. 清掃業務
  7. 警備員
  8. 深夜のコンビニ
  9. 看板持ち
  10. 交通量調査
  11. ポスティング

詳細はこちらをご覧ください。

よくある質問(2)

社交不安障害・対人恐怖症の自分がアルバイトを探すためのポイントを知りたいです。

一般論として、次の2点を検討しましょう。

  1. まずは自己分析をする
  2. 苦手な要素の少ないバイトを探す
詳細はこちらをご覧ください

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