中卒でも就職できる? 中卒の人にオススメの仕事や就職活動を成功させるポイントを解説
こんにちは。就労移行支援事業所・キズキビジネスカレッジ(KBC)です。
このコラムでは、中卒での就職を考えている方やその親御さんに向けて、中卒からの就職に関することをご紹介します。
- 中学校を卒業したら社会に出たい
- できるだけ早く自立したい
そんな思いをもつ反面、進路や収入面について不安を抱えていませんか?
中学校を卒業後、進学をせず社会人になる―そんな選択肢を考えている方にとって、このコラムが少しでもお役に立ったなら幸いです。
私たちキズキビジネスカレッジ(KBC)は、就職を検討している中卒の人のための就労移行支援事業所です。
- 病気や障害があっても、KBCでは初任給は38万円も
- 通常52%の就職率が、KBCでは約83%
- 通常約1年半かかる就職内定が、KBCでは平均4ヶ月
神田・新宿・横浜・大阪に校舎があり、障害者手帳がなくても自治体の審査を経て利用することができます。遠方の方は、日常的にはオンラインで受講しながら(※お住まいの自治体が認めた場合)、「月に1回、対面での面談」を行います。詳しくは下記のボタンからお気軽にお問い合わせください。
目次
中卒でも就職できる?正社員は難しい?中卒の人の就職状況
中卒の場合、「進路はどうなるのだろう」「生活する上で十分な収入が得られるのだろうか」そんな不安な気持ちや疑問もあるでしょう。
この章では、中卒の就職について、高卒など他の学歴とも比較しながら解説します。
中卒とは?
「中卒」とは文字通り中学校を卒業した人のことであり、多くの場合は「最終学歴が中学校卒業の人」を指します。例えば次のような人のことです。
- 中学校卒業後、すぐに社会に出た人
- 高校に入学しても卒業に至らず中退した人
- 高校を中退後に高等学校卒業程度認定試験(旧・大学入学資格検定)に合格して、その後に大学・短大・専門学校などを卒業していない人
特別支援学校高等部やその分教室は、文部科学省が定める「高等学校」ではありません。そのため、これらを卒業した人は学歴としては「特別支援学校高等部卒」であり、「中卒」や「高卒」とはなりません。
中卒の人の就職率
厚生労働省の「令和5年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」』取りまとめ」によると、中卒の人の最新(2022年3月)の就職率は前年比約0.4ポイント増の約95.8%。求人倍率は前年比約0.59ポイント増の約3.55でした。
最新のデータとしては、2024年3月に高校や中学を卒業する生徒について、2023年7月末現在の公共職業安定所(ハローワーク)求人における求人・求職状況を計算した結果があります。(参考:厚生労働省「令和5年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」』取りまとめ」)
- 求人数:約706人(前年同期比約8.8%増)
- 求職者数:約677人(同約6.9%減)
- 求人倍率:約1.04倍(同約0.15ポイント上昇)
上記には、ハローワークを経由していない就職者については含まれていません。
中卒の人の正社員率
上記のデータからは、「中卒だと就職は難しい」は必ずしも正しくないということが分かります。
しかしそれは、勤務形態を問わない場合です。では、中卒で働いている人のうち、正社員の割合はどれくらいなのでしょうか。
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査結果の概況」によると、中卒の人の勤務形態は以下のようになっています。
- 正社員:35.4%
- 正社員以外の労働者:64.0%
高卒で働いている人の正社員の割合が56.3%であることと比べると、約20%以上の開きがあることが分かります。(参考:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査結果の概況」)
中卒の人の平均年収
次に中卒の人の平均年収について見ていきます。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成30年)によると、中卒の人の平均賃金は年間約248.7万円、月間約20.7万円という結果になります。(参考:厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」)
こちらは「全年齢」の平均です。
中学を卒業した直後(就職した直後)の賃金はもっと低いと言っていいでしょう。また、上記の金額からは税金などが引かれるので、実際にもらえる金額ももっと少なくなります。
学歴別にみた平均賃金は以下のとおりです。
- 全学歴:年間約306.2万円、月間約25.5万円
- 大卒・大学院卒:年間約371.6万円、月間約31万円
- 高専・短大卒:年間約281.2万円、月間約23.4万円
- 高卒:年間約266.1万円、月間約22.2万円
- 中卒:年間約248.7万円、月間約20.7万円
中卒の平均給料は、他の学歴と比べると低いことがわかります。大卒との差は年間でおよそ120万円(月間約10万円)近くにもなります。
その一方、高卒との差は、年間でおよそ18万円(月間約1.5万円)です。「思ったほど大きな差ではない」と感じる人が多いのではないでしょうか。
中卒で就職する2つのメリット
何かと不利な面がクローズアップされがちな中卒ですが、もちろんメリットも存在します。
この章では、中卒で就職するメリットについて解説します。
メリット①早くから自立できる
1つ目のメリットは、早くに一人の人間として自立できることです。
中学校卒業後に社会人になるわけですから、高卒や大卒の人と比べると当然自立の時期は早まります。
- 親に経済的な負担をかけたくない
- 早く独立して、自分の足で歩んでいきたい
そんな思いをもっている人にとって、中卒で働くことは自立の助けになります。
勤務形態や給与の面では高卒・大卒などと比べ厳しい条件になるため、中学校卒業後すぐに一人暮らしをするのは難しいかもしれません。
しかし、地道に働いて貯金をしたり、昇進・昇給することで、高卒や大卒で働く人よりも早く独立することは十分に可能です。
メリット②若さを活かして働くことができる
中学校卒業時点での年齢は基本的に15歳。
その年齢から職業生活をスタートすれば、肉体的・精神的な若さを活かして働くことができます。
力仕事や身軽さが要求される仕事や、はつらつとした態度で人に接することが求められる仕事では、若さが心強い味方になってくれることでしょう。
- 若いうちならではのチャレンジをしてみたい
- 体力のあるうちに経験を積みたい
そう考える人は、若いうちに仕事人生をスタートすることが合っているかもしれません。
中卒で就職する3つのデメリット・注意点
では次に、中卒の人がぶつかる壁について見ていきましょう。
この章では、中卒で就職するデメリット・注意点について解説します。
学歴が中卒であることは、悪いことでは決してありません。
ですが、以下の注意点を解消し、「就職先の選択肢を増やす」という意味では、高卒資格や高卒認定資格の取得を(働きながらでも)目指すことをオススメします。
注意点①正規雇用率が低い
先ほどもお伝えしましたが、中卒直後の正規雇用率は3割あまりと、決して高いとはいえません。
もちろん、「正規雇用でなければならない」ということでは決してありません。
非正規雇用で働くことには、正規雇用と比べたときに、次のようなメリットがあります。
- 時間が自由
- 採用されやすい、辞めやすい
- 好きな仕事を掛け持ちできる
- 嫌いな業務を担当しなくてよい
ただ、収入の額や生活の安定という面では、正規雇用に軍配が上がるのも確かです。
中卒で非正規雇用で働くということは、労働条件や給与の面で思うようにいかない場合もあることは、意識しておきましょう。
注意点②中卒では取れない資格がある
資格の中には、「高等学校卒業資格をもっていること」が前提となっているものがあります。
例えば、美容師になるには美容師国家免許が必要です。国家免許の取得のためには専門学校などで学ぶ必要があり、専門学校入学のためには高卒資格または高卒認定の合格が必要となるのです。
保育士や教員など、多くの「資格が必要な職業」でも同じことが言えます。
せっかく意欲や能力があっても、高卒の資格をもっていないというだけで、取りたい資格が取れないのはとても残念なことです。
なりたい職業があるのであれば、中卒で大丈夫かを確認しましょう。
注意点③差別や偏見を受けるおそれがある
残念ながら、学歴差別は現実的に存在します。
中卒というだけで「ダメな人」「変わった人」と見てくる人は、いるのです。
そうした人がいる職場では、面接でしっかり受け答えしても採用されなかったり、仕事をきっちりこなしても昇進できなかったり、日常的に嫌なことを言われたりすることもあるでしょう。
また仕事以外の場でも、学歴によって差別される可能性はあります。
たとえば結婚を考えた場合に、相手の家族があなたが「中卒であること」を理由に反対するかもしれません。
もちろん、学歴差別は「する方が悪い」のであり、本来はあなたが気にする必要はありません。
ですが、「嫌なことを言われる・される可能性がある」ということは、現実的には考えておいた方がよいでしょう。
一方、あなたの味方も必ずいます。
「自分は悪くない」という気持ちをしっかり持ち、味方を見つけるように心がけましょう。
中卒の人にオススメの仕事5選
中卒の人に適した仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。
この章では、中卒の人にオススメの仕事について解説します。
もちろんこれから紹介するもの以外にも候補となる職業はあります。
また、「この業種なら必ず中卒で就職できる」というものではありません。
このあと紹介する「中卒から就職する際に調べておくべきこと」と併せて参考にしてください。
前提:中卒から就職する際に調べておくべきこと
求人倍率や求人情報は、景気や地方によって大きく異なります。
中卒からの就職を考えている場合は、様々な職業について以下のことを調べてみましょう。
- 求人倍率(就職のしやすさ)
- 仕事の内容
- 平均賃金
- 福利厚生
- 必要な資格(中卒でも取れるか)
また、学校の先生や周りの人、就職エージェントに尋ねてみるのも良いですね。
以下のうち公務員以外の仕事は、「最初はアルバイトで入り、働くうちに認められて正社員になる」というルートもあります。
気になる職場があれば、そのような前例があるか調べてみてはいかがでしょうか。
仕事①公務員
公務員と聞くと「ハードルが高そう」「中卒では応募できないのではないか」と考えるかもしれません。
しかし、公務員の職種の中には、中卒で応募できるものがいくつかあります。
例えば市役所の職員などの地方公務員、警察、自衛官、消防官などは、学歴は関係ありません(各職業内の応募可能職種には制限があります)。
ただし、面接以外に公務員試験があるため、試験対策も必要になります。
また、「18歳以上から応募可能」など年齢制限がある場合、中卒後すぐに応募することはできません。
そして、採用試験では、事実上「高校レベル」の内容を問われることも珍しくありません。
くわしくは、それぞれの役所などに確認してみましょう。
珍しい例として、中卒後すぐに入れる「陸上自衛隊高等工科学校」があります。無条件で入れるわけではなく、受験はあります。
同校に入学すると、普通の高校と同じ内容と自衛隊として必要な内容などを学べる「学生」になるとともに、給料をもらえる「国家公務員」にもなります(詳細は同校のウェブサイトをご覧ください)。
このように、中卒から公務員を目指すという道があります。
仕事②力仕事
若さを活かして働くという意味では、中卒から力仕事を目指すという選択肢があります。
力仕事とは、次のような職業です。
- 工場
- 大工などの建設業
- トラック運転手
- 介護職
- 新聞配達
- 農業・漁業
- 林業
- 畜産業
体力が必要な仕事では、若い人間が重宝されます。
また、これらの仕事には、普通の昇給に加えて、仕事量に応じて賃金が高くなるという特徴もあります。
力仕事を目指すには、ハローワークや求人サイトから応募するのが主な方法です。
こちらも求人サイトによる求人もありますが、農業協同組合(JA)や漁業協同組合が仲介している場合もあるので、気になる場合は尋ねてみましょう。
ただし、「若い人が採用されやすい」ということは、年を取ると若いとき同様の量をこなせなくなる懸念がある、ということでもあります。
働きながら、「体力が減ってきたときにどうするか」も考えておくとよいでしょう。
また、運転免許が必要な仕事の場合、中学卒業後すぐには取得できない免許もあることには注意しましょう(原付の免許は16歳になれば取得できますが、大型トラックの免許は21歳にならないと取得できません)。(参考:警視庁「受験資格」)
仕事③サービス業
サービス業も、中卒の選択肢となる業種です。
身近な例で言うと、次のような職業です。
- 飲食店の店員(ホール・キッチン)
- スーパーや各種ショップの店員
- ガソリンスタンドのスタッフ
- 遊園地のスタッフ
- ネイリスト
サービス業の就職は、ハローワークや求人サイトから応募して選考を受けられます。また、店舗ごと個別に求人を公開していることもあります。
会社によっては「高卒以上」を応募条件にしているところもありますが、学歴が関係ないところも珍しくありません。
このように、サービス業での就職は比較的間口が広いと言えます。
中卒で就職し、コツコツと下積みを重ねて、やがて独立し自分の店をもつ人もいます。
なお、飲食店の中でも、俗に「水商売」と言われるお店については、18歳以上が条件となります。中卒後すぐには働けません。
仕事④IT職
意外に思われるかもしれませんが、IT関係の仕事も、中卒の選択肢です。
具体的な業種は、次のようなものがあげられます。
- Webライター
- エンジニア
- Webデザイナー
- Webマーケター
こちらも、ハローワークや求人サイトから希望する会社に応募して選考を受けられます。
IT職は技術職的側面が強く、学歴よりも成果物が重視される傾向にある業界です。
ただし、単なる「高卒」「大卒」といった肩書きではなく、「高校や大学で専門のスキルを学んだ」という意味での学歴が必要になることはあります。
それに代わるものとして、高校・大学には通っていなくても、独学でアプリやWEBサイトなどをつくった実績などが必要になることもあります。
自分の成果を伝える力が求められる業界でもあるので、学校とは違った勉強が必要となります。
- パソコンが好きで、独学でプログラミングを習得した
- 簡単なWEBサイトやアプリなら自分一人で作ることができる
以上のような人にはオススメの仕事といえます。
仕事⑤営業職
営業職とは、カンタンに言うと、「商品を売る仕事」です。この営業職も中卒で比較的選びやすい業種だといえます。
自分の会社の製品や仕入れた商品を、個人や会社に販売するための方法を考え、実行していきます。
例えば、マンション販売の不動産や、雑誌やウェブなどの広告業界があります。
営業職は実力主義が多く、入社にも出世にも学歴が関係ない会社も多くあります。
人間的な魅力や人懐っこさ、相手の懐に入るコミュニケーション能力がある人にとっては、学歴に関係なく自分の良さや強みを活かせる仕事です。
ただし、そういった会社はいわゆる体育会系の雰囲気であることも多く、また厳しく成果を求められることもあります。
たとえば、「営業は足で稼ぐものだ」と多くの外回りを命じられたり、元気で声が大きいことが高く評価されたりします。
一般的に体力と精神力を求められることも多いため、疲れやすく繊細な人にとってはつらいかもしれません。
一方、結果を出すことに面白さを感じる人であれば、向いている職業と言えるでしょう。
補足:職人への弟子入り
補足として、職人への弟子入りという選択肢も考えられます。
職人と聞くと、ハードルが高く感じられるかもしれませんが、職人の仕事は1つの専門分野に特化しているため、学歴が問われない可能性が高いのです。
また、近頃は伝統工芸などの後継者不足が問題となっているため、後継者を必要としている場合であれば、大いに歓迎されることもあるでしょう。(参考:総務省「伝統工芸の地域資源としての活用に関する実態調査 <結果に基づく意見の通知>」)
ただし、未経験から職人を目指すとなると、はじめは雑務などの仕事から始める場合もあり、人によっては厳しい環境だと感じるかもしれません。
また、小さなお店や工房などであれば、ネットで求人を見つけられないことも多く、弟子入りできるところを見つけるまでに苦戦する可能性も考えられます。
そのため、本当に職人に弟子入りして働きたい場合は、根気強く求人を探すことはもちろん、働き始めてからもコツコツと努力することが必要であることを覚えておきましょう。
なお、職人と一括りに言っても、寿司職人や和菓子職人、伝統工芸品を作る職人など、様々な種類があるため、まずは自分が興味を持てるものを調べるところから始めてみてください。
中卒の人が就職を成功させるコツ5選
中卒の人が自分の望む職種・業種で就職するためには、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。
大切なのは、「公共のサービスや就職エージェント、就労移行支援事業所などを上手に活用すること」、そして「正しい情報を集めること」です。
具体的に見ていきましょう。
ポイント①公共の就職支援の利用
厚生労働省では、若者を対象とした就職支援として3つの窓口を設置しています。(参考:厚生労働省「若者への就職支援」)
その中でも頼りになるのが「新卒応援ハローワーク(新ハロ)」です。
就職活動中の学生・生徒や、卒業後おおむね3年以内の方の就職を支援する専門のハローワークであり、「ひとりにしない」「あきらめさせない」をコンセプトに、多彩なメニューが用意されています。(参考:厚生労働省「新卒応援ハローワーク」))
また、すでにパート・アルバイトとして働いており、さらに正社員へのステップアップをめざす場合には「わかものハローワーク(わかハロ)」がオススメです。
正社員での就職を目指す若者(おおむね35歳未満)を支援しています。
就職活動にあたって「就業経験が少ない」「さまざまな事情で離転職を繰り返している」といったことに悩んでいるなら、ぜひ相談してみましょう。(参考:厚生労働省「わかものハローワーク」)
他にも、「働きたいけど、どうしたらよいかわからない」「働きたいけど、自信が持てず一歩を踏み出せない」など、働くことについてさまざまな悩みを抱えている場合には、「地域若者サポートステーション(サポステ)」で相談が可能です。(参考:厚生労働省「地域若者サポートステーション」)
ポイント②資格の取得
資格を取ることで就職が有利になることがあります。
また、すでに就職して働いている場合でも、資格が昇進や昇給につながる可能性もあります。
中卒で取れる資格としては以下のようなものが挙げられます。
- 宅地建物取引士
- 国内旅行業務取扱管理者試験
- フォークリフト運転技能者
- 危険物取扱者
- 介護福祉士
- 調理師
- 製菓衛生師
- クリーニング師
- 貴金属装身具製作技能士
自分の就きたい職業や将来のプランに合わせて、資格取得を視野に入れてみるのも良いでしょう。
ポイント③履歴書・面接の対策
就職の選考にあたっては、履歴書の提出や面接は必須のプロセスです。
中卒の人は「書類を作成する」「かしこまった場で人と話す」などに苦手意識をもっていることも少なくありません。
そのため、履歴書の作成や面接の練習は自分一人でなんとかしようとせず、人に相談することをオススメします。
これまで解説したハローワークなどの公的な窓口や、次項で紹介する転職エージェントなどに相談してみましょう。たとえば新卒応援ハローワークでは、担当者による個別の支援が受けられます。
エントリーシートや履歴書などの作成支援、模擬面接等の面接対策も行っています。
「やり方が分からず不安」と感じているなら、まずは相談してみることが大きな一歩となります。
ポイント④就職エージェントの活用
中卒で就職したい場合、自分の力だけで就職活動するのは難しいことも多いです。
先に解説した公的機関を利用し、専門家のアドバイスを受けながら就職に向けて行動するのがオススメです。
また、就職エージェントの中にも中卒の人を対象にサービスを提供しているところがあります。
利用にあたっては、対象年齢や対象エリアなどを確認しましょう。
ポイント⑤就労移行支援の利用
就労移行支援は、中卒の人の中でも、「何らかの病気や障害がある人」が対象のサービスです(中卒以外の人も利用できます)。
中学校卒業後に適職が見つからないまま年月が経った人や、高校中退後の進路に悩んでいる人にとっては、就労移行支援事業所が心強い味方です。
「就労移行支援」とは、一般企業での就職や仕事で独立することを目指す方の、本人に合った職場への就職・定着を目的として行われる、福祉サービスの1つです。
対象となるのは就労を希望する18歳以上65歳未満の方です。そのため、中学校卒業後すぐの利用はできないという点には注意が必要です。
利用可能期間は、原則として、最長24か月。利用料金は所得に応じて上限が設けられています。
就労移行支援事業所は種類も数も非常に多いですが、専門スキルの習得と就職の支援ができる事業所であれば、より有利な条件での就職につながります。
この記事の運営元であるキズキビジネスカレッジもその一つです。キズキビジネスカレッジ卒業生は、40%近くが従業員数1000人以上の企業に就職しています。また、一般雇用の割合が半数近いのも特徴です。
ぜひご相談ください。
補足:学び直しで高校・大学に進学するのも有効
「中卒でぜひ就職したい」というわけではなく、「本当は高校に進学したいけれど、学力不足などによってためらいを感じている」という人もいるでしょう。
- 中学校で学習につまずいて、高校への進学はハードルが高いと感じている
- 中学校で不登校だったので、高校の授業についていけるか自信がない
このような場合は、学習塾に通い、学び直して進学するのも方法の一つです。
例えばキズキ共育塾は、中卒の人も含めて「学び直したい」人をサポートしています。通塾・オンライン授業・家庭教師の中から、あなたに合った学び方を選ぶことができます。
キズキ共育塾には、中卒の人、不登校の小中学生・高校生、通信制高校に通う高校生、大学受験に再挑戦したい高卒生、心機一転チャレンジしたい社会人などさまざまな人が通っています。
一人ひとりに合ったカリキュラムで、マンツーマンでの丁寧な指導を受けることができます。
無料相談や教室の見学も受け付けています。
少しでも気になったら、ぜひキズキ共育塾にお問い合わせください。
まとめ:あなたに合った進路を
高卒や大卒と比べて中卒の人は少数派であり、不安が大きいことでしょう。
ですが、実際に学歴が中卒になった(中卒である)としても、それを恥じる必要は全くありません。
中卒でも、自分に合った仕事を見つけて生き生きと働いている人はたくさんいます。
中卒で働く上で、厳しい現実に直面する可能性が高いのは事実です。その一方で、中卒ならではのメリットもあります。
「学校で学ぶよりも1日も早く自立し、自分の力で生きていきたい」…そんな思いをもつ人にとっては、中卒で働くことは、選択肢の1つになることでしょう(ただし、働きながらでもいいので高卒資格や高卒認定資格の取得を目指した方がいいことは、率直にお伝えします)。
中学校卒業後の進路を考える場合は、自分一人で抱え込まず、国や民間による支援サービスを利用するのがオススメです。中卒に合った就職活動や資格取得のアドバイスが受けられます。
この記事を通じてあなたに合った進路が見つかり、より良い未来につながれば幸いです。
中卒の平均賃金を教えてください。
中卒の人の平均賃金は、年間約248.7万円、月間約20.7万円です。詳細はこちらをご覧ください。
中卒の人にオススメの仕事はありますか?
例として、公務員、力仕事、サービス業、IT職、営業職などが挙げられます。詳細はこちらをご覧ください。
監修キズキ代表 安田祐輔
発達障害(ASD/ADHD)当事者。特性に関連して、大学新卒時の職場環境に馴染めず、うつ病になり退職、引きこもり生活へ。
その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。また、「かつての自分と同じように苦しんでいる人たちの助けになりたい」という思いから、発達障害やうつ病などの方々のための「キズキビジネスカレッジ」を開校。一人ひとりの「適職発見」や「ビジネスキャリア構築」のサポートを行う。
【著書ピックアップ】
『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(2021年12月、翔泳社)』
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翔泳社公式
【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2024年10月現在11校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2024年10月現在6校)
【その他著書など(一部)】
『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法(KADOKAWA)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』『暗闇でも走る(講談社)』
日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』
現代ビジネス執筆記事一覧
【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)
サイト運営キズキビジネスカレッジ(KBC)
うつ・発達障害などの方のための、就労移行支援事業所。就労継続をゴールに、あなたに本当に合っているスキルと仕事を一緒に探し、ビジネスキャリアを築く就労移行支援サービスを提供します。2024年10月現在、首都圏・関西に6校舎を展開しています。トップページはこちら→