“善意”だけでは社会は変わらない。支援を続けるために、私がマーケティングでやっていること。
2025/8/22

はじめまして。阿部真璃奈です。
私は現在、キズキのマーケティング部マネージャーとして、「採用マーケティング」や「動画コンテンツの企画・制作」を担当しています。簡単に言えば、「誰に、どのようにキズキの魅力や意義を届けるか」を日々考える仕事です。
でも、こうした仕事にたどり着いた背景には、昔から私の中にあった“ある感覚”が影響しています。
それは、「理不尽への違和感」です。
今日は、そんな私がキズキに出会い、ここで働くことを決めた理由。そして、どんな想いで仕事に向き合っているのかをお伝えしたいと思います。
理不尽への違和感が、私をここまで連れてきた
私がはじめて「理不尽さ」に触れたのは、まだ幼稚園の頃でした。私は生まれつき目が悪く、幼い頃からメガネをかけていました。当時は今ほど子どもがメガネをかけることが一般的ではなく、クラスでメガネをかけているのは私だけ。たったそれだけの理由で仲間外れにされたり、机を一緒に並べてもらえなかったり――自分はなにも悪いことをしていないのに、周囲と“違う”だけで排除される。子どもながらに「これはおかしい」と感じていました。
その感覚は中学になって、ある授業で目にした一枚の写真と重なりました。飢餓に苦しむ子どもと、それを静かに見つめるハゲワシ。教科書に載っていたその写真を見たとき、「なんで同じ地球に生まれて、ここまで違うの?」という感情がわき上がりました。それは単なる驚きや悲しみではなく、「どうしてこんな不公平が許されているんだろう」という理不尽さに対しての強い違和感でした。
その後、高校の授業の一環でJICA東北支部を訪問する機会がありました。そこで職員の方に「将来、こういう活動がしたい」と話したところ、「いつかじゃなくて、今から始めていいんじゃない?」と声をかけていただいたんです。その一言が私の背中を押してくれました。「高校生でもできることがあるはず」と、自分でボランティアを探し、出会ったのがアフガニスタン難民の子どもたちを支援する団体でした。
パキスタンの孤児院の子どもたちが描いた絵をポストカードにして販売し、収益を現地に届ける。イベントへの出店や上映会の運営、広報まで行う活動でしたが、自分の行動が誰かの助けにつながっているという実感がありました。
その延長線上で、早稲田大学政治経済学部に進学。国際政治、経済、哲学や統計学など幅広い科目を学びながら、引き続きボランティア活動にも取り組みました。そして大学在学中に、「ソーシャルビジネス」という考え方と出会いました。
当時、グラミン銀行やマザーハウスといった企業の活動を知る機会があり、「社会課題をビジネスの力で解決する」という新しいアプローチに強く惹かれました。寄付や善意に頼る支援にはどうしても限界がある。でも、経済の仕組みの中で持続可能な支援モデルをつくることができれば、もっと多くの人に継続的に手を差し伸べられる――そう気づいたのです。
この出会いがきっかけでビジネススキルを身に着けたいと思い、就職をし、営業職、Web制作、広告代理店と職場を変えながらも、その視点はブレることなく、私の中に根を張り続けていました。

「やり直せる社会」を体現する人たちに、出会えた
キズキで働こうと決めたのは、「ようやく自分のこれまでの経験やキャリアを、社会課題の解決に活かせるタイミングが来た」と思えたからです。いくつかの転職を経て、ようやく「これまでの全部がつながる」と感じた場所がキズキでした。
キズキに入ってからもうすぐ4年が経ちます。これまでにも何度も大変なことはありました。でも、そんな日々を支えてくれたのは、まさにキズキの存在意義を体現している仲間たちとの出会いでした。
ある元・生徒が、キズキの社員になったときのこと。彼はかつて不登校だった方で、講師アルバイトを経て社員となり、いまでは夏期講習の面談成約でトップクラスの成果を出しています。その姿を見たとき、「こういう社会を私はつくりたいんだ」と心から思いました。
というのも、社会の多くは、「失敗」や「挫折」に対してまだまだネガティブな印象を持っています。でも私にとってそれは“経験値”です。
キズキには、そうした“経験”を価値に変えられる環境があります。そして何より「人は何度でもやり直せる」という考えが、ただの理想ではなく、日々の現場で実践されている。そんな場所で働けていることが、私は何より嬉しいのです。
届けたい人がいる。だからこそ、ビジネスとして届けなければならない
私が現在担っている「採用マーケティング」や「動画の企画制作」。ひとことで言えば、「キズキに関わる人を増やす」ことが私のミッションです。
よく「社会貢献=善意やボランティア」というイメージを持たれることがあります。でも私は、そういうイメージに違和感があるんです。もちろん気持ちは大事だけれど、それだけでは続かない。サービスを届け続けるには、人も、時間も、お金も必要です。誰かの“無償のがんばり”の上に成り立っている状態では、長くは続かないと思っています。
私自身、大学時代にNPOで活動していた経験から、寄付だけに頼る仕組みでは限界があることを痛感してきました。だからこそ、今の社会の中で本当に社会課題を解決していこうとするなら、きちんととお金をいただいて、仕組みとしてまわしていける形にしないといけないと思っています。
キズキは、そこにきちんと向き合ってる場所だと思います。社会課題に向き合いながらも、ビジネスとして成立させて、継続的に、より多くの人に届けていこうとしている。だから私も、マーケティングの力を使って、人の心を動かし、きちんと行動にまでつなげることで、その仕組みを支えていきたいと思っています。

経験を、終わらせないでほしい。乗り越えたその先に、あなたの力が必要です。
私自身、これまでいろんな「しんどさ」を経験してきました。幼少期のいじめ、社会人になってからはうつやパニック障害を抱えていた時期もあります。でも、それらをただの「つらい過去」で終わらせるのではなく、「誰かの役に立つ力」に変えてこれたからこそ、今の私があると思っています。
同じように、何かしら乗り越えてきた経験がある人。その経験を、次は誰かのために活かしたいと思える人。キズキは、そういう人が力を発揮できる場所です。
とはいえ、まだ乗り越えきれていないと思っている人も、焦らなくて大丈夫です。キズキには、同じように悩みを経験してきた仲間がたくさんいて、それぞれの歩みで前に進んできたストーリーがあります。だからこそ、「今はまだ自信がないけど、いつか自分も誰かを支える側になりたい」と思っている方にも、ぜひ知ってほしい場所だと思います。
大切なのは、自分の経験をちゃんと見つめて、客観的にとらえる力。メタ認知とも言われる力ですが、それがあることで、自分と同じように悩んでいる誰かに対して、共感だけで終わらず、前に進むための具体的な関わり方ができるようになると思っています。
「何度でもやり直せる社会を、本気でつくりたい」と思っている方に、ぜひキズキという選択肢を知ってほしいです。理不尽な社会の仕組みに違和感をもったことのあるあなたの力が、きっとここで活きると思います。