就労移行支援 キズキビジネスカレッジ(KBC) 自分は努力不足なんかじゃなかった。認知の歪みから解放されて見つかった、自分の強みを活かせる支援員という道

大学卒業後、就職への不安から6年間コンビニエンスストアのアルバイトを続け、その後も職場のミスマッチやうつ病によって短期離職を繰り返してきたM.Sさん。先の見えない就職活動の焦りの中、自己理解を深めるためにキズキビジネスカレッジ(KBC)への通所を決意しました。徹底した自己分析とスタッフとの伴走を通じて「自分に厳しすぎる思考の癖」に気づき、現在は自身の強みを最大限に活かせるKBCの支援員(契約社員)として活躍しています。大きく環境と職種を変え、利用者から支援する側へと回ったその軌跡をご紹介します。
「自分には無理だ」見えない壁にぶつかり続け、潰れるまで頑張った日々
大学時代の就職活動、蓋を開けてみれば募集は営業職ばかりでした。社会に出て人間関係を築くことに自信が持てず、「自分には無理だ」という強い不安からどうしても一歩が踏み出せず、私は就職先が決まらないまま大学を卒業しました。
その後はコンビニエンスストアのアルバイトを続けることに。人間関係が良好だったこともあり、気づけば大学卒業からトータルで4年が経過。途中、「今度こそ就職できるかもしれない」と再び就職活動を始めた時期もありましたが、やはり不安で動けませんでした。若者サポートステーションでの指摘を受け、決心して病院を受診したところ、うつ病と診断されています。
その後、コンビニアルバイト時代に評価をいただいていた丁寧な接客が強みになるかもしれないと考え、ホテルのフロントスタッフとして8ヶ月間アルバイトを経験。そこでは「説明が分かりやすい」と評価されたことで自信につながり、今度こそ営業職にも挑戦できるのではないかと携帯キャリア販売の契約社員へ転職しました。
しかし、そこで待っていたのは、指導がないまま実務を求められる環境と、お客様のためにならない商材を提案しなければならないという葛藤。結果として8ヶ月間で契約件数は0。メンタルは極限まで落ち込み、ドクターストップがかかりました。
「何事も自分が努力すればできるわけではない」と痛感した私は、過去に経験のあるホテルフロントの正社員を目指し、別のホテルへと再就職を果たします。しかし、今度はマニュアルもない中で「正解のない仕事」を求められる環境でした。私は苦しくても「自分が足りていないからだ、もっと頑張らなければ」と逃げずに耐え続けました。ですが、ついにはまともに歩けなくなるほど心身のバランスを崩し、1年10ヶ月で退職を余儀なくされる結果となったのです。
「何度でもやり直せる社会」という言葉との出会い
退職後は、失業保険を受給しながら7ヶ月間、一人で就職活動に奔走していました。しかし、早く就職先を決めなければという焦りから企業選びの軸はブレブレになり、なぜそこに応募したのか自分でも分からない状態に陥ってしまったのです。失業保険の残りが4ヶ月になったタイミングで、「一人でやるのはもう限界だ」と悟りました。
転職エージェントでは、「不安を言っていても仕方ない、まずは動きなさい」と言われることが多く、障害や特性への理解が得られないことに苦しんでいました。そこで、数年前に調べて知っていた「就労移行支援」の利用を検討し始めたのです。
キズキビジネスカレッジ(KBC)を知ったのは、Webサイトでの検索がきっかけでした。画面越しに目に飛び込んできたのは「何度でもやり直せる社会をつくる」という理念。新卒での就職が叶わず、何度も挫折を繰り返してきた私にとって、その言葉は深く心に刺さりました。また、適職を見定めるための自己理解のプログラムが充実している点も、焦って就職するのではなく「次こそ自分に合った仕事を」と願う私の目的に合致していました。
ただ、見学に行く前は「私のうつの度合いは、布団から出られないほど重いわけではない。キズキに行っても『ただの努力不足だ』と言われるのではないか」という強い不安がありました。しかし、初回面談で私の経歴を見たスタッフの方は、「今まですごく苦労されてきたんですね」と声をかけてくれたのです。その一言で、「私の努力不足じゃなかったんだ」と心がすっと軽くなり、キズキビジネスカレッジ(KBC)へ通うことを決意しました。
「努力不足」という呪縛からの解放
キズキビジネスカレッジ(KBC)での日々のプログラムは、私にとって視界が開けるような体験の連続でした。特に「ビジネスシーン失敗回避術」の講座は印象的でした。ビジネスにおける適切な対応を型として学ぶ中で、「自分が極端に外れていたわけではなく、周囲の環境とのズレによってしわ寄せがきていただけだ」と客観的に捉えられるようになりました。
また、自己理解を深めていく中で、私は「自分の能力が低い」のではなく、「自分に対して厳しすぎる」ということに気づかされました。できない自分を責め、潰れるまで限界を超えて頑張ってしまう。その認知の歪みを自覚できたことは、大きな成長でした。
プログラムを通して他の利用者の方々と意見を交わす機会もありました。「私だけが特別ダメなわけではない」と安心できただけでなく、グループワークの中で「話をまとめるのがうまい」「説明が分かりやすい」と評価していただき、かつて職場で言われた言葉が自分の強みであったという確信へと変わりました。
もちろん、通所中にしんどい時期もありました。求人を見直したタイミングで強い不安が押し寄せ、1ヶ月ほどは通所しても机で寝ているだけということもあります。
その時期、私は英語で書かれた不安の対処法に関する本を少しずつ読み進めていました。すると、読み進めるうちに自分の英語力が上がっていることに気づいたのです。このとき、取り組んだ対象がたまたま今回は英語でしたが、「小さなことでも積み重ねれば成長できる。ということは、どんなことでも、不安の克服であっても同じように少しずつ積み重ねていけば変わっていけるはずだ」と実感できた瞬間でした。その体験がブレイクスルーとなり、「少し動いてみよう」と前を向くことができたのです。スタッフの方々も、決して焦らせることなく、私のペースに合わせて常に伴走してくれました。
苦手なことではなく、強みに投資する就職活動
就職活動では、これまでの「苦手なことを克服するための努力」をやめ、「得意なことに投資する」という方針に切り替えました。
通所する中で気付いた私の最大の強みは、「仕事の覚えに苦労している人に対し、心理的安全性を保ちながら分かりやすく教えること」です。しかし、その強みを一般的な企業で活かそうとすると、未経験から研修企画などの職種を目指すことになり、非常に困難な道のりでした。
そこで、キズキビジネスカレッジ(KBC)のサポートを受けながら「Wantedly」を活用し、自身の仕事観や新人教育で気をつけていることを記事にまとめて発信するという独自の就職活動を行うことに。スタッフの方には記事の添削から、面接時のシチュエーションに合わせた受け答えの練習まで、手厚くサポートしていただきました。
そんな折、キズキビジネスカレッジ(KBC)のスタッフの方から「キズキの仕事はどうか」とお声がけをいただいたのです。自己分析を重ねていく中で、私が一番価値を提供したい相手は、「過去の私のように、精神疾患や特性を抱え、社会のルールに適応できずに苦しんでいる人たち」だと気づきました。キズキの理念と私の価値観は完全に一致しており、ここでなら強みを最大限に活かせると確信し、キズキビジネスカレッジ(KBC)の支援員として働く道を選びました。
私が経験した痛みを、誰かの「安心」に変える仕事へ
現在、私はキズキビジネスカレッジ(KBC)で、自己理解講座や面談などの支援業務を担当しています。
以前の職場では、出勤するだけで吐き気を催し、過緊張の中で心身をすり減らしていました。しかし今は、心理的安全性が保たれた環境で、自分自身の強みを活かして働くことができています。自分の症状や認知の歪みと上手く付き合いながら、「頑張りすぎないバランス」を保って仕事に向き合う毎日です。
スタッフとして利用者の方と接する際、私が絶対に譲れない信念があります。それは「世間一般的な考え方を押し付けないこと」です。一般論は分かっていても、そうできないから苦しんでいる。私自身がそれを痛いほど経験してきたからこそ、感情を否定せず、「では、あなたに合ったやり方を一緒に探しましょう」と心から寄り添うことができます。
かつての私のように、一人で悩み、自分を責め続けている方々の足がかりになれることに、今は大きなやりがいを感じています。
一歩を踏み出すのを迷っているあなたへ
過去の私のように、就労に対して大きな不安を抱え、支援機関に問い合わせることすらためらっている方も多いと思います。「こんな程度の悩みで行ってもいいのか」「努力不足だと怒られるのではないか」と。
でも、どうか安心してください。不安な状態のまま、見学に来ていただいて大丈夫です。
キズキビジネスカレッジ(KBC)には、あなたの「できないこと」を責めるのではなく、あなたが無意識に続けてきた「見えない努力」に気づき、寄り添ってくれる伴走者がいます。
障害や特性があるからこそ、それを前提として強みを引き出してくれる支援を受けることは、長く安定して働くための確実な一歩になります。言葉にならない気持ちも、スタッフの方が一緒に言語化し、あなたらしい働き方を一緒に見つけてくれるはずです。
障害に対する世間の認知度は上がってきているものの、それを前提に伴走してくれるエージェントはまだ少ないのが現状です。障害や特性に理解があり、強みを引き出してくれる場所での支援が、就職への一番の近道になると私は信じています。ぜひキズキビジネスカレッジ(KBC)の利用を検討してみてください。
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