キズキビジネスカレッジはスキルだけでなく、自信も得られた場所でした | キズキビジネスカレッジ

就労移行支援事業所 キズキビジネスカレッジ

キズキビジネスカレッジはスキルだけでなく、自信も得られた場所でした

キズキビジネスカレッジ(KBC)に通所していたSさん(20代)。現在は、障害者枠で就職し、人事事務の仕事に取り組んでいる。以前は料理人として働いていたが、職場でのマルチタスクが苦手で疲れやストレスが溜まる中、通院した際に発達障害の診断を受ける。その後、退職して、「自分の強みを見つける」「自信を得る」ために、KBCに通所。自分に必要なスキルを着実に身につけ、無事に就労を実現した。

マルチタスクを求められる料理人の仕事についていけず退職

キズキビジネスカレッジ(以下、KBC)に通う前は、料理人として働いていました。

大学時代にアルバイトとして料理店に入ったことをきっかけに料理を好きになり、大学卒業後は、アルバイトをしていたそのお店で勤務しようと決めていました。

その後はアルバイトをしながら料理について学び、本店に異動して、無事に料理人としての一歩を踏み出すことになります。

しかし、いざ料理人として働くと、同時に多くの注文と料理が行き交い、複数の作業を同時にこなすマルチタスクが求められる職場でした。

注文が多い時間帯では注文を聞きながら料理を作り、手際よくこなす必要があったのですが、マルチタスクが苦手だった私は、混乱してしまうことがありました

指示の聞き漏らしや段取りの悪さから、周囲から叱責をされることも多く、疲れやストレスは日々溜まっていく一方でした。

そんな中、病院へ通った際に、発達障害の診断を受けたのです。

仕事への不適応の原因が障害にあると分かり、私は診断をきっかけに、退職を決意しました

「自分に強みを見出す」ためにキズキビジネスカレッジへ

料理人を辞めてからは、就労移行支援事業所へ通うことを検討し始めました。

それは、これから改めて働くにあたって、「自分には強みがない」と感じていたからです

しかし、様々な就労移行支援事業所に見学に行ったのですが、なかなか自分が思い描くような場所が見つかりませんでした。

私は、障害者雇用だけではなく、一般雇用も含めて幅広く視野に入れた上で、この先のキャリアを模索したいと考え、自分の可能性を広げられるような事業所を探していました。

そんなときに、発達障害の当事者会がきっかけで、KBCを知ることになります。

そこでKBCの事業責任者の林田さんが登壇されていて、自身の発達障害の当事者経験やKBC立ち上げの経緯についてのお話をされていました。

「発達障害の当事者が立ち上げた」「専門的なスキルを身に着けることができる」といったKBCのコンセプトは、私にはとても興味深いものでした。

そして、林田さんの講演での言葉は、「自分には強みがない」「これから何をするべきかわかならない」という気持ちに悩んでいた私を後押しするものだったのです

私は、「ここなら自分の強みを見つけられるかもしれない」と感じて、その日のうちにKBCヘ通うことを決心しました。

KBCの講座を通して、諦めの気持ちが消えていった

私がKBCに通って、一番身についたと思えるスキルは、Microsoft Officeソフトの使用を含むパソコンスキルです

KBCに通う前の私は、「自分に強みがない」と自信が持てなかったことから、色々なことに対して諦めの気持ちが強かったです。

その諦めの気持ちから、「自分にはパソコンは使いこなせない」と思い込んでいました。

しかし、「このままでは自分に強みを見つけられない」と感じた私は、まずはスタッフの方が勧めてくれたタイピングの練習から始め、一歩一歩着実にスキルを身に着けることを意識しました。

パソコンスキルを身につけるにあたって、KBCの講座を受けて感じたのは、私のような初心者でも「できる限りつまずきがないように工夫がされている」ということです

WordやExcelといったソフトに初めて本格的に触れる際にも、スタッフの方のサポートは手厚く、講座の進め方もしっかりと練られていたように思います。

こうしたKBCの講座を通して、徐々にパソコンスキルと一緒に、私は自信を身に付けていくことができたのです。

KBCへ通う前に感じていた「諦め」の気持ちは、次第に消えていきました。

むしろ、過去に諦めていたことでも、KBCでもう一度チャレンジしてみようと考えるようになったのです

周囲にはお互いを高め合える利用者同士のチームワークがある

私をサポートしてくれたのは、KBCのスタッフの方だけではありません。

私と同じようにKBCに通われている方にも、支えられていたと感じています

それを強く感じたのは、KBCの講座で出された課題で、パソコンを使った資料作成をしていたときです。

いざ資料を作成しようとすると、少し弱気な自分が現れて、「初心者の私には難しくてできないかもしれない」と感じていました。

しかし、その気持ちは、周囲にいた利用者のみなさんのおかげで解消されることになります。

私がわからないことがあって考え込んでいると、周囲の利用者が優しく教えてくれたのです

それ以来、利用者同士で、わからないことやできないことをお互いにカバーしつつ、一緒に資料作成に取り組むようになりました。

この経験は、私がパソコンのスキルを身に着ける上でも、大きな自信につながりましたし、チームワークの大切さも実感しました。

こういったお互いを高め合うことができる人がたくさんいることも、KBCの魅力の1つだと思います

こうしてKBCで過ごす毎日は、私にとって新鮮で非常に楽しかったです。

週末になると「来週は何をしようか」と考えるくらいに、自身のモチベーションの高まりを感じていました。

障害者枠で働くという選択肢に気づくことができた

スキルを身につけると同時に、就労に向けての知識や発見、気づきも多く得られました。

中でも、「障害者枠」に対する印象が大きく変わったことは、私にとって一番大きかったです

以前の私は、「障害者枠で働くことは、一般枠に比べてやりがいは少ない」と考えていました。

しかし、KBCのスタッフの方のサポートの元、インターンや説明会に参加すると、その印象は一変しました。

いざ自身で体験してみると、何ら一般枠と変わらないやりがいを得られることがわかったのです

現に、私が今の会社に就労できたのは、その発見との出会いがあったからだと思っています。

その発見により、自身の就労における選択肢を広げたことで、無事に就職を実現できました。

KBCを通じて、その発見をすることができなかったら、私は今の仕事に出会えていないと思います

キズキビジネスカレッジで学んだことは十分に実践で通用する

もちろん、私が就職できたのは、その発見のおかげだけではありません。

特に、スタッフの米倉さんには、多くのことをアドバイスしてもらいました。

私が入社した企業との出会いは、リモートでのインターン参加がきっかけだったのですが、そこでは米倉さんのアドバイスに助けられました。

「リモートでミーティングに参加するときは、普段以上にリアクションすることが大切」
「リモートだからこそ、どんどん質問して存在感を出そう」

このような、仕事への立ち振る舞いなど、きめ細やかなアドバイスがあったからこそ、今の会社で働くことができたのだと思います

そして、いざインターンなどの実践になると、様々なスキルが求められるようになります。

ですが、そのスキルのほとんどは、KBCで学ぶことだけで十分にカバーできます

現に、私が実践で使用したパソコンスキルは、KBCで学んだことをそのまま活かすことができたのです。

「学んだことが本当に通用するのか」と疑問に思う方もきっと多いかもしれません。

しかし、KBCで得られるスキルは間違いなく、そのまま通用します

いまKBCへ通うことを検討されている方には、ぜひこの言葉を信じて欲しいです。

障害者雇用だからこそ得られるメリットを活かして次のステップへ

今の職場は、自分の特性に理解を示した上で、配慮をしてくれる環境なので、非常に助けられています。

これは、障害者枠での就労だからこそ、周りから配慮を得やすいのだと実感しました

障害者枠で働いてよかったと思うことは、これだけではありません。

私の会社は、障害者枠での雇用となると、一般枠と比べて時短での勤務となります。

私はこの時短勤務を上手く利用して、様々なことに挑戦したいと思っています

宅建を受けるための勉強をしたり、プログラミングや英語にチャレンジしたりなど、自分の次のステップにつながるような学習をしたいです。

おそらく障害者枠での就労について、以前の私のように「やりがいのある仕事が少ない」「仕事内容は一般枠に比べて見劣りするものばかり」と思われている方も多いかもしれません。

しかし、実際には私のように、障害者雇用であることをメリットに感じる方もきっと多いはずです。

これからKBCに通われる方には、偏見にとらわれず、ぜひ障害者枠で働くことも視野に入れつつ、自分の働くための選択肢を広げていくことをオススメします

KBCはスキルだけでなく自信を得られる場所

KBCは私にとって、楽しい場所であり、スキルだけでなく自信を得られる場所でした

そして、その自信は、次第に自分の強みに変わっていきました。

発達障害の特性は、自分の頑張りだけではどうにもならないこともあります。

しかし、ただ頑張るだけではなくて、特性への理解を深めて適切な対策をすることで、いくらでもカバーできます

KBCに通うことがなかったら、きっとこの気づきを得ることもできなかったでしょう。

そして、KBCにはスタッフの方、利用者のみなさんと隔たりなく、そこに関わる人全員でお互いを高め合う環境もあります。

私と同じように「強みがない」「これからどうしてよいかわからない」といった方でも、きっと自信を持つことができると思います

通うかどうか迷っている方は、まずはスタッフの方とお話してみてください。

KBCに通うかどうかを決めるのは、それからでも決して遅くないと思います。

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