どうして不登校の子は外出前から疲れ果ててしまうのか

 「不登校の子どもがお風呂に入らなくて困っている」そんなときどうすればいいのか。お風呂に入らない原因や、どう支えたらよいのかなど、不登校経験者であり、現在は支援員である古豊慶彦さんが書きました(連載「元当事者からの不登校対応マニュアル」第6回)。※写真はイメージです

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 「子どもがお風呂に入らない」という話をときどき耳にします。私は不登校やひきこもりの人の家に訪問することがあるのですが、「本人は先ほどまでお風呂に入っていた」ということで、本人に会う前に玄関先やリビングですこし待つことがあります。誰だってそうですが、人に会う前には「準備」が必要です。お風呂に入るというのも、その「準備」のひとつです。

 私から見れば不登校・ひきこもりの人がお風呂に入らない姿というのは、「まだ家族以外の人に会いたくない(会えない)」、「まだ外に出たくない(出られない)」というように、動き出す「準備」がまだできていない姿に見えます。「訪問の直前にお風呂に入っている」と聞くと、その子は私と会うことをギリギリまで迷っていたのだろうな、と思うのです。

 不登校やひきこもりの人のなかには人に会う、外に出る、ということに抵抗を感じる場合があります。

【連載】元当事者からの不登校対応マニュアル
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