学校行くと言うけど行かない、不登校の子の言動が矛盾する理由は

 「新学期からは学校へ行く」と言ったのに行かない。「働く気はある」と言うのにバイトしないなど、子どもには言葉と行動がともなっていないことがあります。子どもの矛盾する言動の裏側には、どんな気持ちがあるのでしょうか。自らも不登校経験者で、現在は支援員の古豊慶彦さんが書いてくれました(連載「元当事者からの不登校対応マニュアル」第13回)。※画像はイメージです

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 今回は「子どもの矛盾する言動」をどう考えればよいかについて書きたいと思います。「そろそろ学校へ行こうと思う」と言ってもぜんぜん行かなかったり、「進学したい」と言ってもぜんぜん勉強しなかったり、「働く気はある」と言いながらもぜんぜん動かない、というように、子どもには言葉と行動がともなっていないことがあります。口で言っていることと実際の行動とが一致していない、むしろ逆行しているように見えるということもすくなくないと思います。

 私自身、高校で不登校になっていたころ、「勉強するために塾に通いたい」と言ったことがあります。そのときは本気でそう思っており、母と見学へ行ったあと、入塾しましたが、結局1日しか行けずに辞めてしまいました。自分で「やってみよう」と思ってのことだったので、続けられなかったことや、入学金などのお金をムダにしてしまったことに強いショックを受けました。

親の安心のため

 「進学したい」や「働く気はある」と口には出すのに行動がともなわないことには、いくつか理由が考えられます。

【連載】元当事者からの不登校対応マニュアル
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