「学校へ行ってくれたらな」息子の不登校から1年、迷い続ける母の本音

 「本当にこれでよかったのかな」、「もっと登校を促すべきだった?」。明石和美さん(仮名)の息子さんは現在小学4年生。昨年6月から不登校になりました。息子さんを見守ってきた明石さん自身、不登校経験者でありながらも、この間ずっと迷ってばかりだと言います。息子さんと和美さんの1年あまりの軌跡を『不登校新聞』代表・石井志昂が聞きました。

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――息子さんが不登校になって1年。この間をふり返っていかがですか?

 1年間、ずっと迷ってばかりですよ。もし不登校が始まったころに「行こう、行こう」と促していれば、学校へ行っていたのかな、と。でも、今は楽しそうにしているから、「これでよかったのかな」とも思います。そうしたことをずっとくり返し考えています。本人にとって、何がよかったのだろうか。その答えがまだ見えないんですよね。

――そうなのですね。息子さんが不登校になったころはどんなようすだったのですか?

 現在小学4年生の息子のようすがおかしくなったのは、去年のゴールデンウィーク前後でした。連休前、息子は胃腸炎になってしまって、「学校へ行きたくないな」と話していました。ふつう胃腸炎は1週間くらいで治るんですけれども、なかなか治らなくて、完治するのに3週間かかったんです。そのあいだは学校の先生と相談しながら、ある程度元気な日は午前中だけ行ってみるとか、うどんなどの消化によいものを持たせてみるとか、工夫をしながら行っていました。

 けれども、体調が完治してからも息子は「行きたくない」と言っていて。そしてその後は登校しぶりをくり返して、6月からは完全に行かなくなりました。

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