「社会に出るまでの練習に」私が1日15分から働けるカフェをつくった理由

「1日15分から働けるカフェ」。そんな場所があるのをご存じですか?愛知県春日井市のカフェ「ワンぽてぃと」では、社会に向けて一歩踏み出すのがこわい、そう感じているひきこもりや不登校の若者たちに、15分から働ける場を提供しています。いつ来ても、いつ帰ってもOK、失敗してもOK。そんなカフェを、娘さんと相談しながらつくりあげたオーナー・小栗加奈さんにお話をうかがいました(※写真は小栗加奈さん(左)と娘さん(右)と、看板犬のオリバー)。

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――まずは、お店の詳細について教えてください。

 「ワンぽてぃと」は店名のとおり、看板犬がいつもお店にいて、じゃがいもとさつまいもに特化した料理を出しているカフェです。特徴は、一般のスタッフのほかに、ひきこもりや不登校の若者たちを15分単位で雇用していること。

 バイト代として、中学生の場合は一度働くとスタンプ1個。スタンプが20個たまると1000円分のクオカードや図書カードに、お店のドリンクチケットなどをつけて渡しています。高校生以上であれば、愛知県の最低賃金である1027円を4で割った257円が15分の賃金になります。

今雇用しているのは、中学生が2人、高校生以上が2人。「働かせてほしい」という声はたくさんいただいているのですが、お店の規模が小さいのでこれ以上雇うことは難しくて。「無給でもよければ、このカフェを社会に出る練習の場にしてもらってもいいですよ」と言ったところ、10代~30代の方が5人~6人が来るようになりました。

さらに、「空きが出たら働かせてほしい」と、今20人以上が空き待ちをしています。

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