うつ病には日光浴が効果的だけど注意してほしい当事者への配慮

 「部屋のカーテンは勝手に開けないで」と願っていたuniさん(28歳)。小1から不登校が始まり、「光のない部屋」が唯一の安らぎだったという。

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 「うつ病には日光浴が効果的だ」という説をよく耳にする。日光を浴びると、うつ病に効能があるセロトニンが分泌され、予防や改善につながるそうだ。たしかに医学的にはよいのかもしれない。でも、言葉どおりにそれを受け取って周囲が対応することには安易に賛成できない自分がいる。そこには不登校当時の私自身の経験が関係している。

 私は小学生1年生のころから10年間ほど不登校を経験した。長年の不登校経験のなかで、うつ病にも苦しんできた。そんな私に対して両親がつねに心配していたことがある。それは生活習慣だった。とくに「日光を浴びない生活は心身の健康を損ねる」という理由から不登校になっても規則正しい生活を送ることが、わが家の絶対条件であった。

 両親としては私の心身の健康が損なわれたり、将来に支障が出てしまったりすることを心配したのだろう。「早く寝なさい」「健康によくないからなるべく日光に当たりなさい」「身体は鍛えておいたほうがよいから運動しなさい」と、ことあるごとに口酸っぱく言われ続けた。

 ところが、困ったことに私のうつ症状は悪化するばかりだった。

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