中1で不登校をした私が「不登校ガイドブック」をつくりたい理由

 2021年7月18日、『不登校新聞』子ども若者編集部はイベント「経験者でつくる不登校ガイドブック」を開催した。今回はイベントの立案者である、すみれさんに自身の不登校経験も交えつつ、イベント内で実際に出た意見をまとめて執筆いただいた。イベントを通して、すみれさんがあらためて実感したこととは。

* * *

 中1の夏休み明けから中学卒業まで不登校を経験した私は、不登校で苦しんだ人たちの経験談や声が載った「不登校ガイドブック」をつくりたいと、ずっと思っていました。それは不登校当事者、経験者の経験は「学校がつらい人たちの支えになる」と思うからです。行きたくないと思いながらもまだ学校へ通っていたころ、私は不登校という選択をするか、しないか、不登校になったとしたら、その先にはどんな道があるのか、自分の心のなかで疑問や不安が浮かぶものの、誰にもその答えを聞けないもどかしさを感じていました。でも、学校がつらい状況で今後の選択を迷ったり、不安に襲われたりするのは私だけではないはずです。そんな思いから「学校がつらい人がすこしでも安心できるような情報や選択肢が載ったガイドブックをつくりたい」と私は思うようになりました。そして、ガイドブック作成の第1歩として、みなさんから不登校経験談をつのるイベントを私は昨年『不登校新聞』で企画しました。今回はそのイベントで参加者のみなさんから集まった、いくつかの経験談と私が感じたことをまとめたいと思います。

 イベント当日は、不登校前、不登校中、不登校後とそれぞれの段階を意識して「学校へ行くか迷ったときに、まずどうしたか」「不登校のあいだのすごし方」「不登校の経験から得られたもの」という3つのテーマでみなさんに話し合ってもらいました。

 まずは1つめのテーマ「学校へ行くか迷ったとき、まずどうしたか」。

関連記事

登録から30日間無料!ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…?疑問への「答え」が見つかるウェブメディア 不登校オンライン お試し購読はこちら